いのちを育む教育学

いのちを育む教育学

  • 吉岡良昌・大川洋/2008年3月
  • 2200円(本体)/四六判・並製・240頁
  • 装丁:矢萩多聞

ルソーやペスタロッチなど古典的な教育思想をふまえながら、子どもを取り巻く現状の問題点を取り上げ、多面的ないのちの諸相をトータルにとらえる。学生参加型の授業をめざし、思索と研鑽を積んだ二人が、自己肯定感を育む教育の理論と実践を提唱。
(ISBN 9784861101434)

目次|indexs

第Ⅰ部 子どものいのちを育む教育
第一章 子どもの自然的生活
第二章 子どもの文化的生活
第三章 子どものスピリチュアルな生活
第四章 子どものいのちを育む教育思想
第Ⅱ部 学校・家庭と子どもの生活
第一章 学ぼうとしない日本の子どもとその背景
第二章 何のために学ぶのか
第三章 子どもの自己概念と大人のまなざし
第四章 自己肯定感の欠如と教育問題
エピローグ

著者|author

吉岡良昌(よしおか・よしまさ)
1947年生まれ
東洋英和女学院大学教授
大川洋(おおかわ・ひろし)
1961年生まれ
東京理科大学准教授

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

沈まざる未来を―人間と教育の論に歌と詩と句「冬雲」を加えて

沈まざる未来を

人間と教育の論に歌と詩と句「冬雲」を加えて

  • 上田薫/2008年3月
  • 2381円(本体)/四六判・上製・270頁
  • 装丁:毛利一枝

教育の世界に身を投じ、ひたすら新しい地平をひらこうとしてきた著者の「最後の」著書。エッセイ、未発表の短歌・詩・俳句が“上田教育学”の真髄を伝える。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 9784861101472)

目次|indexs

いじめについて
徳目主義との対決
何が暗うつと荒涼を生むのか
きびしさとは何か―やわらかであること―
安東のことども
冬雲(短歌・詩・俳句)

著者|author

上田薫(うえだ・かおる)
1920年生
元・都留文科大学学長
主著
『上田薫著作集』全15巻(黎明書房)
『子どものなかに人間を見よ』(国土社)
『私はいつまで生きていてよいのか』(亜紀書房)
ほか

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

学校教育紛争―事件の概要・判決・争点

学校教育紛争

事件の概要・判決・争点

  • 坂田仰/2007年3月
  • 1905円(本体)/四六判並製・250頁

いじめ、強姦、自殺、ケガ、教員間のセクハラなど小・中・高の教育紛争30事例を分析・解説。争点を浮き彫りにし、学校病理の予防法を探る。専門用語の使用を最小限にとどめて読みやすくした、学校関係者・保護者必携の書。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 9784861101014)

目次|indexs

Ⅰ いじめ・体罰問題
校内強姦事件と損害賠償責任―学校の性的被害の防止義務をめぐって
いじめ被害と学校の損害賠償責任
担任教員の言動と「いじめ」の誘発
担任による「いじめ」と外傷性ストレス性障害
生徒指導上の作文と情報公開―自殺原因の調査をめぐって
体罰を苦にした自殺と学校の責任
体罰と損害賠償責任―被害生徒保護者の慰謝料請求権をめぐって
Ⅱ 学校事故・部活動関係事故
学校事故による女児の顔面損傷と労働力の喪失
心臓発作による生徒の死亡と学校の責任
自習中の事故と管理責任
児童の失明と担任教員・保護者の責任
体育の授業における教員の指導監督義務
ラグビ―部練習中の熱中症死亡事故と学校の責任
野球部練習中の死亡事故と顧問教員の刑事責
学校給食による食中毒と国家賠償―0-一五七汚染をめぐって
Ⅲ 学校運営上の問題
指導要録開示請求権の限界―プライバシ―権と最高裁判所
障害児と不登校―学校長の法的責任をめぐって
日曜日参観と教会学校―宗教的理由による授業欠席をめぐって
児童のアレルギ―を理由とした「卒業を祝う会」の中止
部活動にかかわる会計管理と説明責任
自家用車への好意同乗と学校の責任
サッカーゴールの転倒事故と管理責任
Ⅳ 教員の職務上の問題
職員会議の混乱と懲戒処分―卒業式における日の丸掲揚・君が代斉唱をめぐって
授業での校長批判と訓告の是非―「教師の教育の自由」論の限界
教員の政治的中立性と服装の自由―研究発表会における反戦ポロシャツの着用をめぐって
夏季休業と研修・夏季休暇取得の自由
校長の担任任命権の限界―教員の希望をめぐって
セクシュアル・ハラスメントと学校教育―教職員相互間の言動をめぐって
Ⅴ 少年問題
学校破壊と保護処分の是非―飲酒による責任能力の低下をめぐって―
女子中学生の非行と少年院送致

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

母の愛が奇跡を生む―発達の遅れに挑むラーニング・ボックス学習法

母の愛が奇跡を生む

発達の遅れに挑むラーニング・ボックス学習法

  • 立川勲 編/2007年3月
  • 1500円(本体)/四六判並製・160頁

我が子に障害があるとわかった時の親のショックは計り知れない。どうしたらこの子はよくなるのか。藁をもつかむ思いで学習法を探し回り、遂に画期的な自学自習の学習法にたどりつく。その経緯と子どもの変容を率直に語る。
(ISBN 9784861100987)
よこはま児童文化研究所ホームページ

目次|indexs

どんなにひどいことを言われても絶対に伸びると信じていた
・立川先生との出会い
・「ラーニング・ボックス学習法」
・人を見ると噛みつく子
・「こんな子、預かって損した」
・「間違っている」って言わないの?
・この子のために何でもしたい。でも…
・「ラーニング・ボックス」に興味を示す
・学校の先生が思っているより能力がある
わらにもすがる気持ちで
・わらにもすがる気持ちで
・週一回でここまで伸びるのか
・「むずかチかった、でも楽しかった」
・息子をなめていた自分が恥ずかしい
・「様子を見ましょう」と言われたけれど
・はっきり変わった/動物的感覚が身につく
・ずるいというより「スーパー社会性」
・ずうずうしくないと世の中、損だと思わない?
学ぶって、どういうことですか?
・精神・運動発達遅滞
・本人がみずから考えて行動する
・惰眠教師には理解できない
・「お宅のお子さん、だめだ」という校長
・二つの奇跡
・うちの子に何をすればいいのか教えてくれ
・後悔と反省の日々
・学ぶって、どういうことですか?
・C期は自分との戦い
学ぶことは変わること
・学ぶことは変わること
・子を思う愛の深さ
・障害のあるなしではなく
・子どもの行動に対して開いてる
・養護学校は壮大な詐欺集団か?
一〇〇パーセント「OK」の学習法―「ラーニング・ボックス学習法」の特徴
・結果よりも考える過程
・子どもの成長がご褒美
・子どもが変わり、親が変わる
・着実に育てる
・学校の問題
・上下はない、みんないっしょに生きていく

著者|author

立川 勲(たちかわいさお)
横浜市の公立学校、横浜国立大学附属養護学校の「言語指導教室」勤務を経て、33年前よりよこはま児童文化研究所の障害児発達援助の顧問を務める。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

保育実践力を高める―短大授業の改善と実技・演習

保育実践力を高める

短大授業の改善と実技・演習

  • 腰山豊/2006年9月
  • 2857円(本体)/A5判上製・320頁

自ら幼児指導にあたってきた経験を活かし、保育者養成授業の革新に取り組んだ実践記録。効果的な保育実習を演出した実例多数。付録「保育実践・演習ノート」では、学生の資質能力に対応した授業展開上のさまざまな工夫を公開。
(ISBN 4861100860)

目次|indexs

第1章 保育内容の指導法「言葉」の展開事例
第2章 「保育内容の研究」の展開事例
第3章 「保育方法論」の展開事例
第4章 保育実践の具体的理解に関する一考察
第5章 保育指導法の実践的理解に関する演習事例
第6章 パワーポイント利用による授業改善
第7章 紙芝居の文化論的検討と保育利用
第8章 児童文化財と保育のかかわり
第9章 教育・保育実習の充実をめざす関連科目の授業実践事例
付録:「保育実践・演習ノート」

著者|author

腰山 豊(こしやま・ゆたか)
秋田大学教育学部附属幼稚園・小学校・養護学校教諭を経て、現在聖園学園短期大学保育科教授。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

竹内レッスン―ライブ・アット大阪

竹内レッスン

ライブ・アット大阪

  • 竹内敏晴/2006年7月
  • 2600円(本体)/46判上製・280頁

あなたの息づかいはゆったりしていますか?―「からだ」がまるごといきいきすることを目指す、稀有のワークショップ「竹内レッスン」。大阪・吃音者グループとのセッションの模様と、それをめぐる思考。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4861100763)

目次|indexs

「ライブ」としてのレッスン はじめに
レッスンのプログラム

安らぎを送りあうこと
「じか」であること
視野
希望
土の底の火
対談 レッスン場は野戦病院 (聞き手・斎藤季夫氏)

二十一世紀! こんにちは!
ことばはたいして役に立たないんだよ
おおい 雲よ!」のひびき合い
このレッスンの意味について 後でみんなと話し合ったときに語ったこと
報告 二つの出来事
報告 三つのワークショップ
二〇〇二年三月、大阪での公開レッスン
夏に入る
報告 秋
座談会 いのちが激しく動く

春立つときに
春三月、大阪のオープンレッスン
このからだひとつ、天地を歩く
報告
ことばが絶えるところ
座談会「じか」の領域へ

春うごく
浪速の十二人衆
二〇〇四年秋・冬レッスン
大阪、春のオープンレッスン 「陪審員たち」の上演
報告 初心に立つこと
敗北に負けない
報告 早春に
報告 二〇〇六年春
終わりに
伊藤伸二さんと大阪レッスン
あとがき

著者|author

竹内敏晴(たけうち・としはる)
1925年東京に生まれる。東京大学文学部卒業。劇団ぶどうの会、代々木小劇場を経て、1972年竹内演劇研究所を開設。宮城教育大学教授、南山短期大学教授として教育にも携わる一方、「からだとことばのレッスン」(竹内レッスン)に基づく演劇創造、人間関係の気づきと変容、障害者療育に打ち込む。
著書に『ことばが劈かれるとき』(ちくま書房)、『「からだ」と「ことば」のレッスン』(講談社現代新書)、『思想するからだ』『癒える力』(晶文社)、『待つしかない、か。 二十一世紀身体と哲学』(春風社、木田元氏との対談)ほか多数。
2009年9月、逝去。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

学びを開くNIE―新聞を使ってどう教えるか

学びを開くNIE

新聞を使ってどう教えるか

  • 影山清四郎(編著)/2006年7月
  • 2381円(本体)/A5判並製・288頁
  • 装丁:長田年伸

生徒の国語力を育み、社会への視野を広げるNIE(Newspaper in Education)の日本における実践報告集。
(ISBN 4861100801)
日本NIE学会ホームページ

目次|indexs

第1章  NIEで広がる学びの世界
第1節 NIEとは
第2節 学びを開くNIE
第3節 多様な新聞活用
コラム 民主主義教育としてのNIE
第2章  教科における新聞活用
第1節 新聞的発想と国語教育実践
第2節 新聞という表現と学び
第3節 国語科における新聞活用のこれまでとこれから
第4節 社会科教科書における新聞とその活用
コラム 手書きと映像文明
第3章  NIEはどのように実践されているか
第1節 新聞から学びみずからの考えをもてる子の育成をめざして
第2節 「情報の受信者」から「情報の発信者」へ
第3節 中学校社会科における新聞活用
第4節 メディアの特性を学ぶ
第5節 高等学校におけるNIE
第6節 家庭と学校を結ぶNIE~ファミリーフォーカス~
コラム NIE推進協議会と記者派遣
第4章  学校を超えて広がるNIE
第1節 大学生と新聞~大学教育の現場から~
第2節 大学におけるNIE~メディアリテラシーの育成~
第3節 民間教育機関(学習塾)における新聞活用
第4節 まちづくりと新聞活用術~新聞輪読・情報探索コミュニティの胚胎~社会の動きを集め、分光するメディアの福音
コラム メディアリテラシーとメディア教育のはざまで

編者|editor

影山清四郎(かげやま・せいしろう)
1941年福島県に生まれる。横浜国立大学教育人間科学部教授。2005年より日本NIE学会会長。専門は社会科教育。
主な編著書『多様な学習活動を生かした中学校社会科の授業』(黎明書房)、『生きる力としての問題解決力を育む授業』(黎明書房)、『新聞でこんな学力がつく』(共著、東洋館出版)など。

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

赤十字の父―アンリー・デュナン

赤十字の父

アンリー・デュナン

  • エーテル・コッハー、ハンス・アマン著、九頭見和夫訳/2005年10月
  • 952円(本体)/四六判上製・96頁

戦場で傷ついた兵士に救いの手をさしのべたデュナンは<赤十字の思想>を生み出すが、自ら作った組織から孤立。事業の失敗、破産、周囲の無理解により孤独な晩年を過ごす。栄光と没落の波乱に富んだ人生を忠実にたどる。
(ISBN 4861100526)

目次|indexs

1 ジュネーヴ、一八二八年五月八日
2 お人好しの植民地入植者
3 皇帝の後を追って
4 『ソルフェリーノの思い出』
5 国際赤十字の創設
6 スターに、そして没落へ
7 極貧、それでも人類の幸福のために身をささげて
8 シュトゥットガルトの友人たち
9 ハイデン、新しい故郷
10 再び脚光を浴びて
11 調停者として最高の国際的な栄誉を
12 死に至るまでよりよい世界のために力をつくして
引用文献
写真の出典
アンリー・デュナン博物館(ハイデン)所蔵品
デュナン評
訳者あとがき
[資料1]ジュネーヴ条約一〇ヵ条
[資料2]【年表】アンリー・デュナンと日本赤十字社
[資料3]スイス、イタリアの地図

訳者|translator

九頭見和夫(くずみ・かずお)
福島大学人間発達文化学類教授(外国語・外国文化学系長)、日本比較文学会編集委員。
1942年、福島県に生まれる。東北大学大学院文学研究科(独語・独文学専攻)修了。福島大学附属小学校長、日本独文学会理事、東北大学・高知大学・放送大学等非常勤講師を歴任。
『太宰治と外国文学、翻案小説の「原典」へのアプローチ』(和泉書院、2004年)等著書・論文多数。

担当編集者から

まっすぐに自分の思想を実現しようとするデュナンは、「大人の根まわし」を重要視する組織から孤立。純であるがゆえに商売にも失敗。パンを買うお金もないほどひどい経済状態に陥る。招待されたサロンには、袖や衿の擦り切れた箇所を黒インキで染めて出かけたという。
いまでは当たり前になっている赤十字の思想が世界に広まったのは、デュナンの強い信念があったればこそ。意外と知られていないデュナンの生涯、大きな活字の本書でぜひどうぞ。[-山岸-]

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する

教育の経済―成り立ちと課題

教育の経済

成り立ちと課題

  • 三上和夫/2005年8月
  • 3200円(本体)/A5判上製・302頁

教育政策の経済的な課題を総括する書。公的補助の不備、家庭の経済格差から生じる学歴格差などの問題を示し、教育政策について再考を促す。女性誌を資料として、家計に占める教育費増加の歴史も概観。
(ISBN 4861100496)

目次|indexs

序章 生活と教育のもつれあい―教育秩序の変動
生活場面としての学校の主題化
家族をとりまく社会空間
郊外の「物語」
時間意識と自己決定
時間意識と時間決定の自主性
教育資本と教育危機
支配的秩序の有効限界の外へ
第一章 地方分権一括法の社会的前提
はじめに―一九九〇年代社会への着目
第一節 生活圏域・家族と市場・組織
少子社会
通学通勤圏
費用負担の型
塾と学校―複合する教育制度
少子化と教員養成
第二節 社会変化と教育システムへの要請
社会動向と校則
就学観のゆらぎ
「会社本位」からの離脱
「消費創出」という開拓線
第三節 教育行政機構の改変動向
模索と構想の集約
公費投入の多元化と分権化
負担格差とあらたなまなざし
まとめ 「分権」への動きと教育委員会
社会状況の変化と制度改変
行政改革・分権化と教育委員会活性化
コラム1 中央教育審議会
第二章 家計支出教育費の定着
はじめに
高度経済成長の教育的果実
教育費の形
女性雑誌と「主婦」の位置
第一節 「投資」としての教育―「教育の経済」成立前史
教育投資政策の登場
私学への批判と公費投入―一九七五年前後の教育社会
教育投資意識の定着と相対化
家計をめぐる社会と制度原理
第二節 循環(=「計画する家計」)形成と「教育の経済」の「成り立ち」
一九八〇年代~九〇年代前半の時代特性
『主婦の友』の「教育費取材」―話題提供による資金計画への誘導
あたらしい着眼―全国的な取材構成による「教育費計画百科」
「教育の経済」の「成り立ち」
第三節 家計支出教育費の万華鏡的様相
『DIME』―数値表示の雑誌
『微笑』で見る一八年間
『SOPHIA』―ファイナンシャル・プランナーの登場
『主婦と生活』という亜種
『クロワッサン』―教育費負担反発と教育信念確認
『ミセス』―ライフステージごとのやりくりと保障内容別資金設計
『婦人倶楽部』―小回りのきくアドバイス
『NEXT』―父親の「経済学」
まとめ―家計支出教育費と「教育と教育行政」
「教育の経済」成り立ち―その理論構成
公共性の外部としての「家計支出教育費」
教育行政を補助とする教育の原理
「教育の経済」と公費支出原則
あらたな入会地
第三章 評価と社会・国家
はじめに
第一節 国家責任の歴史的分析
財政政策と「国家責任」
組織と市場へのまなざし
国家責任論の展望
第二節 公教育論の構成
公教育論の三段階と今日
教育関係学会における「公共性」論
公共性再編の課題
第三節 教育評価と社会・国家
教育評価の位置―媒介としての「社会」と「通念」
評価・目標サイクルと「教育と教育行政関係」の再政治化
「教育評価」の責任範囲と公共性
第四節 教育振興基本計画と教育改革特区
評価国家の二つの政策手法
教育振興基本計画
評価国家の機構関係と政策課題
「特区」政策―空間の焦点化と政策目標
コラム2 教育政策
コラム3 生活指導・生徒指導
第四章 歴史的権利としての学校建営
はじめに
第一節 学校選択を考える視点
「学校―社会」の歴史段階
教育制度の戦後
第二節 就学の意味変化
「信任」の後退 契約の「通念化」
包括的・関係的概念としての在学契約
教育的価値としての教育区
第三節 学習社会における人と法人
インクルーシブな教育―「学習社会からの教育改革」の中間総括
市民による教育事業
官・民・公共
学習社会の存在基盤―市民のまとまりと公益
第四節 学校建営の歴史的意義
「就学」の二重化
「学校をつくること」への着目
教育政策と政策―評価の視点
現代への示唆―一九四一年の「断絶」
コラム4 義務教育費国庫負担廃止問題
第五章 教育基本法と地域空間―教育制度の拡大・定着・成熟に着目して
はじめに
第一節 学区制と市町村
市町村のまとまりと学校のまとまり
一九七五年以降の教育と社会の経路
高校という教育経験―市町村を越える学校制度
政治と学事
第二節 教育の長期変動と法関係
教育変動と「世代」
「教育の公共性」の法関係
第三節 改変の現段階―「教育と教育行政」関係
「教育と教育行政」の社会関係
教育行政の空間的責任
教育空間論の課題
第四節 地域と公共性―再編の方向
都道府県による通学区域設定―後期中等教育整備の責任主体
規制基調からの転換
地域教育制度―システム構築の課題
まとめ
コラム5 学校選択制と学区制
コラム6 教育改革―学校選択と学区制度
コラム7 自治体の教育計画の策定
あとがき
人名索引
事項索引

著者|author

三上和夫(みかみ・かずお)
神戸大学発達科学部教授。主な著書に『学校と学区の地域教育史』(共編著、川島書店、2005年)、『学区制度と学校選択』(大月書店、2002年)など。

担当編集者から

本格的な教育経済論としてかっちりとしたつくり。先日、横浜で開催された教育学会でも好評を博す。各女性雑誌の「こんなにかかる教育費!」特集を追いかけて得られた具体的なオカネの実態は興味深く、塾に通い私立へ進学した私も身につまされた。改めて両親に感謝。天秤をモチーフにした装丁は萩原。[-井戸川-]

 

この本を注文する

Amazonで注文する Hontoで注文する 楽天ブックスで注文する