同一性の形而上学―映画・SF・探偵小説

同一性の形而上学

映画・SF・探偵小説

  • 村上隆夫/2006年5月
  • 5600円(本体)/A5判上製・480頁

統一的で自明的な像が崩壊した現代世界に、イメージの無数の断片をつなぐ「モンタージュ」が立ち現れる。探偵小説、SF、映画を参照しつつ、西欧近代における同一性概念の解体と再構築を語る思考の試み。
(ISBN 4861100593)

目次|indexs

序章 劇場空間の変貌と視点の歴史的展開
第一部 言語と法
第一章 類似性と同一性
第二章 法則と因果性
第三章 言語と実体
第四章 神話と論証
第二部 人格と法
第五章 意思疎通と同一性
第六章 意思疎通と人称
第七章 人格的同一性
第八章 自由と必然性
第三部 人格と仮象
第九章  イデアと仮象
第一〇章 国家と人格
第一一章 自己同一性
第四部 映画的世界像と探偵小説的世界像
第一二章 映画的世界像と同一性
第一三章 探偵小説と同一性
第一四章 SF小説と同一性
終章

著者|author

村上隆夫(むらかみ たかお)
1947年生。東京教育大学卒業。現在、群馬大学教授。
著書『政治的な学としての倫理学』(未来社、1988)、『ベンヤミン』(清水書院、1990)、『メルロ=ポンティ』(清水書院、1992)、『模倣論序説』(未来社、1998)他。
翻訳、ラインハルト・コゼレック『批判と危機』(未来社、1989)、テレル・カーヴァー『マルクス事典』(未来社、1991)他。

担当編集者から

ぼくは探偵小説(ドイル、クリスティから島田荘二、綾辻行人)やSF(ディック、バラード)が好きで、大学の頃など経済学の授業中、本を読みまくったものだ。
しかしそれと哲学とがあたまの中で結びつくことはこれまでなかった。
本書は副題が示すとおり、映画やSFや探偵小説が同一性をどのように扱っているかを丁寧に論じていて、とても面白い。
考えてみればSFや探偵小説は同一性やアイデンティティの不安を題財にするものが多い。いや、一貫してそれのみ扱ってきたとすらいえる。
ドゥルーズなど現代思想を武器に、粘り強い筆致で近代の病「同一性の解体」に立ち向かう。[-内藤-]

 

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思想のレクイエム―加賀・能登が生んだ哲学者15人の軌跡

思想のレクイエム

加賀・能登が生んだ哲学者15人の軌跡

  • 浅見洋/2006年3月
  • 3500円(本体)/四六判上製・360頁
  • 装丁:長田年伸

「愛する者の死」から哲学がはじまる。西田幾多郎、鈴木大拙、高橋ふみ、長尾巻ほか、北国にゆかりの深い思想家たちの生涯と哲学を紹介。失われつつある「哲学」へのオマージュ!
(ISBN 4861100682)

目次|indexs

序曲  日常から立ち上がる思想―思索の動機としての悲哀
第1曲  父に語った夢物語―女性哲学者の初穂・高橋ふみ
第2曲  母への努めを果たす―気骨あふれる教育者・山本良吉
第3曲  悲しみから人生を学ぶ―父母、妻、友の生を受け継いだ鈴木大拙
第4曲  生きつづける無限愛の教育論―信州で逝った哲学者・木村素衛
第5曲  虚無を生きた空の思想家―奥能登の風光、父の死と西谷啓治
第6曲  反戦を歌いつづけた透明な知性―獄死した唯物論者・戸坂潤
第7曲  瀕死の体験と聖化された信仰と思想―昭和の教父・逢坂元吉郎
第8曲  愛と理性の教育をめざして―教育者・赤井米吉
第9曲  妻の遺骨と共に―敗北の勝利者・藤井武
第10曲  近代日本への警鐘―在野の思想家・三宅雪嶺
第11曲  キリスト教的愛と清貧の実践―隠れた聖徒・長尾巻
第12曲  思索する指―近代彫刻の巨匠・高田博厚
第13曲  精神生活の原風景を求めて―国文学者・折口信夫
終曲  死は悲し、されど…―夭折の哲学徒・野崎廣義

著者|author

浅見洋(あさみ・ひろし)
石川県立看護大学教授。著書に『未完の女性哲学者高橋ふみ』(北國新聞社)、『西田幾多郎とキリスト教の対話』(朝文社)、『高橋文のフライブルク通信』(北國新聞社)、『二人称の死』(春風社)など。

担当編集者から

ドゥルーズの『差異と反復』に、「思考は暴力によって始まる」という有名なテーゼがある。思考は主体的に内発的に行われるのではない、常に向こうからやってくる。
著者・浅見さんの言う「二人称の死」もある種の「暴力」だ。
親しい者の死は唐突にこちらを襲い、いやおうなしに考えることを強要する。
そんな「暴力」に見舞われた思想家たちの物語と読み、編集した。
「レクイエム」のタイトルだが、ぼくにはブルースに聞こえる。[-内藤-]

 

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神の箱―ダビデとその時代

神の箱

ダビデとその時代

  • 磯部隆/2005年5月
  • 3800円(本体)/四六判上製・568頁

「イスラエルからいただき受けついだ命を、感謝をこめてイスラエルに返されたのですね」―古代イスラエルの王ダビデとその時代を生き生きと活写し、聖書記者の真意にまで肉迫する。旧約聖書「サムエル記」に登場する「神の箱」にまつわる一大歴史小説。
日本図書館協会選定図書
(4861100364)

目次|indexs

序章 母ハンナ
第一章 祭司エリ一族
第二章 預言者サムエル
第三章 聖戦
第四章 闇と光
第五章 英雄サウル
第六章 反逆
第七章 ミクマスの戦い
第八章 戦いの日々
第九章 王家の人びと
第十章 悲劇への省察
第十一章 主から来る悪霊
第十二章 いずこへ
第十三章 ギルボア山
第十四章 二つの王家
第十五章 死にゆく者
第十六章 遷都
第十七章 神の凱旋
第十八章 帝国への道
第十九章 アブサロムの反乱〈前編〉
第二十章 アブサロムの反乱〈後編〉
終章 闇からの声
あとがき

著者|author

磯部隆(いそべ・たかし)
1947年神奈川県藤沢市生まれ。名古屋大学大学院法学研究科博士課程修了。ハーバード大学客員研究員を経て、現在名古屋大学法学部教授。
主著に『預言者イザヤ』(サンパウロ)、『エレミヤの生涯』(一麦出版社)など。

担当編集者から

本の帯に「神の意志を巡る人びとの群れ」とある。近代以降は個人が重んじられるようになり、それは悪いことではないけれど、人間や歴史の見方として普遍的なものではないということが本書を読めば分かる。もっと大きな世界があると感じる。[-三浦-]

 

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信仰の美學

信仰の美學

  • 阿部仲麻呂/2005年2月
  • 9500円(本体)/A5判上製・710頁

「美」を手がかりにした新しい福音理解。カトリック信仰と西田哲学を軸に古今東西の思想を読み解き、西欧的理性主義を超えた「日本的霊性の神学」構築を試みる。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4861100283)

推薦の言葉

カトリック司祭であり、若手神学者である阿部仲麻呂師のエッセンスを凝縮した膨大な論集である。玉手箱のような多岐にわたる論説の数々は、著者の関心の広さを顕している。しかし方向性ははっきりしている。大和回帰である。阿部師による日本の神学の展開に注目している。
岩島忠彦(上智大学神学部教授)
著者は日本の文化に深い愛を抱く研究者にして、西欧精神の中心的伝統であるカトリックの司祭。この若き神学者の瞑想から生まれた珠玉の文章が、はじめて一冊にまとめられたことを心から歓迎したい。
渡部昇一(評論家)
序文―小野寺功
日常的な霊性の探究と司牧と研究の一致をめざし、あらゆる現実の矛盾に向きあい、誠実に歩みを進める阿部神父の「いのち」が反映している。

目次|indexs

第一部 花―日本文化の創造性
エッセイ1・おもい
ⅰ 和歌・能・茶道―ひとすじの日本性
ⅱ あはれ
ⅲ 心の底のやまとたましひ―阿倍仲麻呂論
ⅳ 夢幻的交流―空あるいは縁の世界
ⅴ 花の神学あるいは日本の生活美とキリスト教霊性―美・花・光・夢
エッセイ2・えにし
ⅰ 永遠のいのち
ⅱ 一期一会の味わい
ⅲ 松尾芭蕉の旅
ⅳ 十四世紀という時代―エックハルトと世阿弥
ⅴ キリスト者と陰陽道
ⅵ 日本人の修行観―道
ⅶ 道元の修行観とキリスト教
エッセイ3・ひびき
ⅰ 創造的に生きる
ⅱ 藝術創作について
ⅲ 藝術と真理―解釈学的に
ⅳ 藝術における逆説について
論文1・認識の共通基盤―神道・仏教・キリスト教の響存背景(life-context)
ⅰ アニミズムの論理―東北的アニミズム神学の構築に向けて
ⅱ 「美」の可能性―藝術理解・修行観洞察・諸宗教対話
ⅲ 神学と哲学の根源から思索する
ⅳ 本覚思想のキリスト教的適応―『大乗起信論』を手がかりにして
ⅴ 東西霊性交流の架橋―ホアン・マシア『大乗起信論』スペイン語訳
ⅵ 夢幻能の「救い」―世阿弥の「花」を手がかりにした解釈学的美学の試み
ⅶ 『十牛図』のキリスト教的可能性
第二部 風―神学的ネットワークと神秘霊性
エッセイ4・つながり
ⅰ 多様なものがひとつに活かされるために
ⅱ いのちのつながり―宇多田ヒカルさんの思いから
ⅲ ネオ・コスモポリタニズム
ⅳ 「インターネット神学」へ向けて
ⅴ ドビュッシー・ジョビン・サカモト
ⅵ 組織と運動
ⅶ 神が呼び集めてくださる
エッセイ5・まなざし
ⅰ アッシジ
ⅱ ドイツ神秘霊性―マイスター・エックハルトの思想を中心にして
ⅲ シエナの聖カタリナ
ⅳ 聖イグナチオ・デ・ロヨラについて
ⅴ エディット・シュタインとの出会い
ⅵ 回勅『信仰と理性』の成立背景
ⅶ 関係性と相互の歩み寄り―マルティン・ブーバーの思想
論文2・エックハルトの思想―のびやかないのちの躍動
ⅰ かたちのあらわれ
ⅱ 擬ディオニュシオス『神秘神学』における神理解
ⅲ エックハルトの「離脱」
ⅳ エックハルトにおける神と人間の出会い
第三部 祈―現代の神学をめぐって
エッセイ6・こころざし
ⅰ 無神論について
ⅱ 『カトリック教会のカテキズム』について/信仰宣言
ⅲ 三位一体の神
エッセイ7・たまゆら…
ⅰ 「諸宗教者の集い」に参加して
ⅱ 「聖霊」における諸宗教者の共歩―万物の根源に向かって
ⅲ 主イエスへの祈り―距離と共生
ⅳ ユダヤ教とキリスト教の対話―イエスとパウロの選民意識
ⅴ 秘跡論序説
ⅵ 「いのち」の尊さ―回勅『いのちの福音』にもとづいて
ⅶ マリア/おはよう!
論文3・美しき現代哲学―京都学派哲学とキリスト教の深まり
ⅰ 科学と信仰の「根本場」―柳瀬睦男『現代物理学と新しい世界像』に即して
ⅱ 知られざるキリスト者―九鬼周造
ⅲ 逢坂元吉郎の思想
ⅳ 小野寺功の思想をめぐって(Ⅰ)―『絶対無と神 京都学派の哲学』
ⅴ 小野寺功の思想をめぐって(Ⅱ)―『聖霊の神学』
ⅵ 「良心」と「誠」をめぐって―竹内修一『良心と人格』
ⅶ 基礎神学の実用的な俯瞰図―ジェラルド・オコリンズ『基礎神学の復権』
ⅷ 美の神学のかなたに
ⅸ 日本近代哲学の神学的意義―西田幾多郎「逆対応の論理」の構造と可能性
第四部 光―まことのひらけ
エッセイ8・ゆるしの風光―つつまれるやすらぎ
ⅰ ゆるされた喜び
ⅱ 聖霊降臨の日に
ⅲ 「ゆるしの秘跡」の現場で
ⅳ 「ゆるしの秘跡」について
ⅴ 聖霊論的「ゆるし」理解
ⅵ 聖母マリアについて
ⅶ 嫉妬と信頼
ⅷ あわれみの心
ⅸ 主の思い
ⅹ 神の視点と人間の視点
ⅹⅰ 復活について
ⅹⅱ 福音のひびき
あとがき

著者|author

阿部仲麻呂(あべ・なかまろ)
1968年生まれ。上智大学文学部哲学科および神学部神学科を卒業。同大学大学院神学研究科博士前期課程を経てイタリアへ留学。教皇庁立グレゴリアン大学大学院神学部基礎神学科修士課程修了。上智大学大学院神学研究科博士後期課程在籍後、現在も博士論文を執筆中。カトリック司祭。
主要著訳書に、上智大学新カトリック大事典編纂委員会編『新カトリック大事典』(研究社)、レオナルド・ボフ「解放の神学とエコロジー」(『神学ダイジェスト』第81号)ほか多数。

担当編集者から

ヨーロッパにおける思考様式は、三段論法的に、また弁証法的に一段一段、階段を積み上げ論理を展開していくやり方が長く支配的だった。ソクラテスにはじまりデカルトを経てカント、ヘーゲルに至る主流の歴史である。
これに異を唱えたニーチェは、断章形式(アフォリズム)という、論理を「展開しない」方法を構想し、思考の地殻変動を促した。
現代に生きる思想の本として、『信仰の美学』は後者を極限まで追求する。
700頁超の本文(束50ミリ!)で扱われるのは、西田・京都学派哲学と南方熊楠とエックハルトと坂本龍一と宇多田ヒカルとアッシジのフランチェスコとマルチン・ブーバーとイヴァン・イリイチと世阿弥と大乗仏教と阿部清明と…(まだまだある)。
ウタダとエックハルトは相当アバンギャルドな取り合わせだが、ともかく、これらを縦横に横断し、導き出そうとするのは一点、「日本文化とキリスト教」の接触点。
若きカトリック界の俊英の挑戦をぜひ受け止めていただきたい![-内藤-]

 

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大地の文学[増補]賢治・幾多郎・大拙

大地の文学

[増補]賢治・幾多郎・大拙

  • 小野寺功/2004年10月
  • 2800円(本体)/四六判・328頁

「風のモナドロジー」へ― 京都学派の哲学を媒介に賢治文学を「思想」として読み替える。詩作と思索の出会いによって、アニミズムを超えた「存在詩」が立ち現れる稀有の瞬間を記す新論考「賢治の霊性文学」を加えた増補決定版。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4861100194)

目次|indexs

序論
大地の文学・大地の思想―私の宮沢賢治論
第一部 大地の詩
イーハトーヴ・詩と哲学の根源
啄木と賢治の軌跡
『遠野物語』考
東北の風土と高村光太郎
第二部 日本的霊性とキリスト教
鈴木大拙と日本的霊性
ドストエフスキーとニーチェ―精神の逆対応
日本の神学を求めて―大地の思想家たちとの出会い
第三部 現代日本におけるキリスト教の問題
吉満義彦と遠藤周作をめぐって
出会いの世紀へ―仏教とキリスト教
補遺 新世紀の風
賢治の霊性文学

著者|author

小野寺功(おのでら・いさお)
1929年岩手県に生まれる。上智大学大学院哲学研究科修了。
清泉女子大学名誉教授。
主な著書『大地の哲学』(三一書房、1983年)、『大地の神学―聖霊論』(行路社、1992年)、『絶対無と神―京都学派の哲学』(春風社、2002年)、『聖霊の神学』(春風社、2003年)

担当編集者から

ぼくにとって哲学の第一義は「明晰」である。哲学とは炭鉱を掘り進むようなものだ。硬い岩盤を砕き、光を差し入れ、形なきものを白日のもとにさらす。明晰を尊ぶフランス哲学に強い憧憬を憶える。
しかし明晰だけでは面白くない。岩盤が打たれる瞬間、ハンマーと岩が立てる火花、鉄と岩との接触面、これが思考の現場である。ニーチェや後期ハイデガーなどドイツの哲学者がスリリングなのは、闇の深さと、闇を引き裂くその手つきゆえだ。
さて本書『大地の文学』は、コールタールみたいなどろどろの暗闇に満ちている。どろどろとどう闘うか。闇をうがつ炭鉱夫の仕事ぶり、堪能してください![-内藤-]

 

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茨城キリスト教大学言語文化研究叢書1 Lessons on the Christ in Western Literature and Paintings

茨城キリスト教大学言語文化研究叢書1

Lessons on the Christ in Western Literature and Paintings

  • Harris.G.Ives/2004年3月
  • 2190円(本体)/A5判・202頁

西洋文学・絵画に現れたキリスト― 西洋文学および絵画に現れたイエス・キリストのさまざまな側面を分析する。テーマと関連のある絵画を掲載し、聖書の解説、絵画の詳細な紹介、関連文学についての論述を展開。本文は英語。
(ISBN 4861100151)

目次|indexs

第1部(Book One)「イエス・キリスト―さまざまな名で呼ばれる方―」
第1章…僕としての教師(The Servant Teacher)
聖書:ヨハネによる福音書13章1~20節/絵画:ドゥッチオ作「洗足」
第2章…園に潜む暴力の犠牲者(The Victim of Rudeness in The Garden)
聖書:ヨハネによる福音書18章1~11節/絵画:フラ・アンジェリコ作「キリストの逮捕」
第3章…憐れみ深い主(The Merciful Lord)
聖書:ヨハネによる福音書8章1~11節/絵画:アートセン作「キリストと姦淫の現場で捕えられた女」
第4章…正面玄関に立つ主(The Lord of The Grand Entrance)
聖書:ヨハネによる福音書11章1~44節/絵画:ゲールトゲン作「ラザロの復活」
第5章…いのちのパン(The Bread of Life)
聖書:ルカによる福音書22章7~20節/絵画:ジャン・ドゥ・ジャン作「最後の晩餐」マルテン・ドゥ・ヴォス作「最後の晩餐」
第6章…”私たちに贈られた”息子(The Son “Given Unto Us”)
聖書:イザヤ書9章6節および詩編23編1節/絵画:ジョン・ミレー作「実家でのキリスト」
第7章…木登り男の友(The Friend of Tree Climbers)
聖書:ルカによる福音書19章1~11節/絵画:ダウ作「聖書日課を読む老婦人」
第8章…偉大な聞き手(The Great Listener)
聖書:ヨハネによる福音書4章1~39節/絵画:ドレ作「イエスとサマリヤの女」ヘンリク・ジミラドスキー作「キリストとサマリヤの女」
第2部(Book Two)は、著者であるアイヴス教授の「個人的な使命の宣言」(A Declaration of Personal Mission)

著者|author

Harris.G.Ives(ハリス・G・アイヴス)
茨城キリスト教大学教授。

担当編集者から

叢書の責任者・染谷智幸教授は、大学という枠にとらわれない、とても自由な発想をされる方だ。未来の大学像を熱く語る姿は、机上の大学改造計画を立てているお役人たちと大違い。
叢書は毎年1冊ずつ刊行していく。装丁を担当した長田は、叢書の継続性と論文の特性を出すことを課題に、またひとつお勉強。[-山岸-]

 

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風についての省察―絶対無の息づかいを求めて

風についての省察

絶対無の息づかいを求めて

  • 松山康國/2003年8月
  • 3333円(本体)/A5判・286頁

「息吹なす靈気」 神秘主義はマグマである―。西田幾多郎、西谷啓治、マイスター・エックハルトらの哲学を足がかりに、「呼息と吸息をむすぶ」息吹なす靈気へと迫る、息をめぐる論考集。
(ISBN 4921146853)

推薦の言葉

「息吹なす靈気」(spiritus spirans)についての周到な御考察、御研究の根本的態度をお示しになり、遠大な御志の程、期待いたします。
―下村寅太郎(学士院会員、故人)

目次|indexs

【第一部】論究Ⅰ
風格としての神―ドイツ神秘思想の体得のために
<息の根>考
「息吹なす靈気」としての非他者―東洋思想との関連において
土塊(つちくれ)考
【第二部】随想・講話
太陽に誰が火を点けたか
山の靈気
炎の剣
創造主の絵の具
光と風
降誕を待つ
鵙よ鳴け
山辺に向かいてわれ目をあぐ
「息を呑む」ということ―「神秘主義」の語意をめぐって
「絶対無」の息づかい―私にとっての西田哲学
いのちの息吹
風、息、靈
【第三部】論究Ⅱ
映す無と生す無―クザーヌスの語「一致の闇」の解明を通して
呼息と吸息をむすぶもの―絶対無の息づかいをもとめて
【第四部】付論
ドイツ神秘主義の詩人ジレジウス

著者|author

松山康國(まつやま・やすくに)
関西学院大学名誉教授。主な著書に『無底と悪 序説』など。

担当編集者から

各章のトビラに、ドイツの神秘主義詩人アンゲルス・ジレジウスの詩を配してある。
バロック期のこの詩人、ハイデガーにも甚大な影響を与えたわりに、日本ではほとんど知られていない(と思うのはぼくだけですか)。
たとえばこんな詩。

天は我が中にあり

止まれ―。
いず方へ汝は急ぎ往かんとするか。
天は汝が中にあるを。
汝もし神を他所にもとめんとせば、
汝はとこしえに神を逸し去るべし。

本書には「ジレジウス論」も収録されている。[-内藤-]

 

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仏教霊界通信―賢治とスウェーデンボルグの夢 

仏教霊界通信

賢治とスウェーデンボルグの夢

  • 瀬上正仁/2003年7月
  • 2857円(本体)/四六判・315頁

神も仏もまことの幸い― 賢治とスウェーデンボルグ。奇妙なとりあわせに見える二人だが、そこに共通する深い思想の水脈があった―二人の思想を通じ、日本人にとっての「霊性」の本質に迫る力作!
(ISBN 4921146829)

目次|indexs

第1章 スウェーデンボルグの実像
第2章 仏教思想とスウェーデンボルグ神学
第3章 禅仏教とスウェーデンボルグ神学
第4章 鈴木大拙とスウェーデンボルグ神学
第5章 宮沢賢治の人と思想
第6章 『銀河鉄道の夜』再考
第7章 『法華経』の不思議
第8章 大乗仏教と原始キリスト教
第9章 日本仏教とスウェーデンボルグ神学
第10章 空海とスェーデンボルグ

著者|author

瀬上正仁(せのうえ・まさひと)
1954年宮城県生まれ。整形外科医。高校時代から神道家の勝又正三に師事。神道を主体とした東洋思想とスウェーデンボルグ神学との関連について研究を重ねている。「日本スウェーデンボルグ協会」運営委員。
著書に『明治のスウェーデンボルグ 奥邃・有礼・正造をつなぐもの』『魚と水 ある天才宗教家霊的体験の記録』(春風社)他。

担当編集者から

副題に「賢治とスウェーデンボルグの夢」とあるように、ふたりの時間軸がふつうの人とちがって見えたので、砂時計をあしらった装丁を考えた。砂浜に打ち上げられた砂時計。昼と夜。トウキュウ・ハンズで光る砂の入った砂時計を買ってきて、休日、湘南の海にでかけ、お尻プリプリのイカしたむすめたちには目もくれず(はい。うっそピョーン!)、ひるよる徹して撮影にいそしんだ。けっこう意図した通りの写真ができ、それをふまえ、わが田顔が装丁を考えてくれ、できあがったのが、これ、このとおり出色のでき栄え。……と、いくはずだったのが、田顔、思うところあって、社長の俺の指示をあっさり振り払い捨て去り、仏教曼荼羅の世界とキリスト教の十字架を交叉させ、実に甘美象徴的な装丁に仕上げてくれた。こうなると、怒るに怒れない。いいよいいよ。俺は、どうせ、腐草になる運命さ。ははは。[-三浦-]

 

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〔品切重版未定〕

聖霊の神学

聖霊の神学

  • 小野寺功/2003年7月
  • 7600円(本体)/A5判函入・394頁

光のさざなみに神を観る― 西田幾多郎・鈴木大拙・西谷啓治などの日本哲学を媒介にして、キリスト教・三位一体論を聖霊の神学と捉えなおし、現代に復興する野心的大著!
(ISBN 4921146810)

推薦の言葉

大地と霊性―著者の「いのち」の言葉は私たちを「いのち」の目覚めへと誘う。日本の大地に深く根ざして、大地からの霊性の気に浸透されつつ、賢治、大拙、西田を「いのちの思想家」としてうけつぐ著者は、カトリックの信仰に生きる。
「西田哲学から聖霊の神学へ」―この著作に私たちは世界霊性史上ひとつの新しい峯を仰ぎ見る。小野寺功さんの生涯は、日本の大地への聖霊の深く豊かな着地体になっていると言っても過言ではないであろう。
-上田閑照

目次|indexs

第一部 聖霊の宗教
いのちの思想家―賢治・幾多郎・大拙
聖霊をめぐって
絶対無と神―西谷啓治とK・マーラー
西田哲学から聖霊神学へ
キリスト教の聖霊論的理解
第二部 場の神学
そこからそこへ―アウグスティヌスの三位一体論
「場の神学」序説―場所的論理と聖霊論的思考
絶対無の場所―西田哲学の聖霊論的考察
神人の逆対応
第三部 生成の論理と無の解釈学
聖霊神学と生成の論理―近代超克のための一試論
無の世界の解釈学―生成の論理を媒介として
第四部 一粒の麦
愛は多くの罪を覆う
西田哲学と森信三の全一学
新井奥邃の信仰思想
大拙のマリア観
日本文化とキリスト-教

著者|author

小野寺功(おのでら・いさお)
上智大学大学院哲学研究科修了。清泉女子大学名誉教授。著書に『大地の哲学』『大地の文学 [増補]賢治・幾多郎・大拙』『絶対無と神』他。

担当編集者から

前著『絶対無と神』が機縁となり、京都大学哲学科の招きで(!)講演会が開かれた。百人を集める大盛況となった会での、鋭い質問。「あなたの西田解釈には悲しみが欠けているのでは?」
先生、電話でぼくにこう語った。
「当然の批判ではあるけれど、悲しみを語るなんて気恥ずかしくてね…」
小野寺先生の哲学は、語り得ぬふかい悲しみに裏打ちされ、ソコヌケに明るい。[-内藤-]

 

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二人称の死―西田・大拙・西谷の思想をめぐって

二人称の死

西田・大拙・西谷の思想をめぐって

  • 浅見洋/2003年5月
  • 2800円(本体)/四六判・262頁

肉親の死をいかに自己の生の根本に据えるか― 西田幾多郎、鈴木大拙、西谷啓治―石川県が生んだ三人の世界的思想家・哲学者がいかに独自の思想を形成していったのかに迫る、著者渾身の書。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146756)

推薦の言葉

肉親の死をいかに自己の生の根本に据えていったのか、偉大な先達の思想形成<悲しみの仕事>が本書で説かれている。
―日野原重明(推薦・序文/聖路加国際病院理事長)

目次|indexs

だれもが経験する死に臨み―刊行に寄せて 日野原重明
第一章 西田幾多郎
悲哀の端緒
我が子の死
西田の死生観の展開
後半生―悲哀と思索―
第二章 鈴木大拙
生い立ちと旅立ち―加賀、能登で―
世界の前者への歩みと実践
友人の死と禅思想の形成
最晩年
第三章 西谷啓治
西谷の課題―師と弟子―
生い立ち
西田幾多郎との出会いと思想展開
ニヒリズムという現実
日本の伝統文化と空
終章 田辺元における死の理解

著者|author

浅見洋(あさみ・ひろし)
1951年石川県生まれ。金沢大学大学院文学研究科(哲学専攻)修了。文学博士。現在、石川県立看護大学教授。
著書に『未完の女性哲学者高橋ふみ』『西田幾多郎とキリスト教の対話』『高橋文のフライブルク通信』ほか。

担当編集者から

鈴木大拙の死を看取った日野原重明氏から序文と推薦文をお寄せいただきました。
鈴木大拙の最期にあたり、日野原先生が「だれか呼びましょうか」と訊いたのに対して、「いや、わたしはひとりでいいんだ」と言って、大拙は静かに息を引き取ったそうです。
哲学者の最期はこんなにも静謐なものかと感心してしまいますが、本書はそこに至るまでの謎に迫ります。[-内藤-]

 

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