にぎわい文化と地域ビジネス

にぎわい文化と地域ビジネス

  • 相原憲一/2004年11月
  • 1800円(本体)/A5判・298頁

ばか者(瞬発力)、わか者(柔軟性)、よそ者(多様性)によるオンリーワンの地域づくり!衰退化傾向にある地域を新機軸で蘇らせる。行政に頼らず、地元の人たちが知恵を出し合うことで「にぎわい」を創出し、持続する地域ビジネスを成功させた先進的事例を紹介・分析する。
(ISBN 4861100216)

目次|indexs

第一章 地域のにぎわい―その創出と持続
第二章 地域ビジネスへの展開―知恵を活かす
第三章 住民の知恵が地域ビジネスを生む

[富士川]
型破りのサービスエリア
「富士川楽座」誕生物語…森佑司
[天竜熊地区]
かあさんたちの村おこしから始まった「くんま」の挑戦…大平展子
[常滑]
住む人・働く人・訪れる人が手をたずさえる「やきもの散歩道」…山本幸治
[足助]
わが町を知ることで実現した「中馬のおひなさん」…佐久間章郎
[飛馬古川]
「匠」の心がいきづく町…森下純雄
[長浜]
長浜らしさを捨て、「黒壁ガラス文化」でにぎわいを取り戻す!…笠原司郎
第四章 奥浜名にぎわい塾
三ヶ日の明日を拓く人づくりとエコパーク構想…相原憲一
地産・地消農業へ向けて…清水理
食文化がつくる地域のにぎわい…米屋武文
山里の歴史を歩く 環竜ヶ石山構想…小野寺秀和

著者|author

相原憲一(あいはら・けんいち)
名古屋商科大学教授。ソフィアネットワーク研究所代表取締役。横浜生まれ。静岡県三ヶ日在住。早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了、工学博士。
主要著書:『ソーシングイノベーション』(共著、日科技連、2003年)、『情報技術を活かす組織能力』(共編著、中央経済社、2004)など。

担当編集者から

住む人が生き生きと暮らせる地域を自分たちでつくりあげていくのが、本当の町づくりだ。行政の建前論・理想論には、地域を元気づける力がない。住む人たちが模索しながら、楽しみながら、来訪者の刺激を受けながら、真に自分たちの町らしいにぎわいをつくった地域が現にある。
ある地域では伝統に磨きをかけた。ある地域ではこれまでの実績を白紙に戻し、まったく新しい町のあり方を探り出した。人まねでない町づくりは、そこに住む人がどんな場所にしたいか、どんな暮らしをしたいのかを考えることから始まる。町づくりは人づくりともいえる。
本書には、成功例とそこにいたるさまざまな経緯が記されている。参考にすべき点が多いはず。 [-山岸-]

 

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「郊外」復興―“緑の海”の住空間 サバービア文化論

「郊外」復興

“緑の海”の住空間 サバービア文化論

  • 山田利一/2004年6月
  • 1800円(本体)/四六判・200頁

快適生活の再生へ― 住空間としての「郊外」を「文化」の視点で考察するユニークな文化論。欧米、日本の住宅、郊外事情を歴史的にたどり、望ましい住環境の姿を追求する。現状への一つの提案でもある。
(ISBN 4861100135)

目次|indexs

第一章 言葉と背景
日本語
英語
第二章 サバービアの歴史
メソポタミアとヨーロッパ大陸
マナーハウス
サバービアの誕生
第三章 アメリカのサバービア
歴史
郊外と不倫
天国と地獄
第四章 ユートピア思想と田園都市
第五章 日本の郊外

江戸から東京へ
山の手と郊外
第六章 「生れてはみたけれど」と郊外
小津安二郎
蒲田
郊外の戦前と戦後
第七章 田園都市掛川
田園都市
産業
文化とレジャー

著者|author

山田利一(やまだ・としかず)
文学博士・アメリカ文学専攻。日本工業大学教授。
著書に『John Updike and Pennsylvania Dutch Country』(金星堂)。

担当編集者から

ハコのなかに住んで、ひたすら働き蜂の生活を送ってきたが、このところ、身の回りをちっとは見渡すようになった。部屋の掃除をし、そこらにちらばった物(ぶつ)の整理整頓をして少しはすっきりする。
さてと一歩外へ出ると、街は何と混みあっていることよ。確かに便利な日常生活は一通り確保されているものの、この息苦しい空間はどうしようもない。
本書は、そう思っている、とくに都会生活の人に、ひとつの視点を提示している。快適な住空間はつまるところ、ほどよいバランスをどう確保するかで保障される。人口に見合った農・産業、インフラ、文化・娯楽施設、商店、病院、学校…などが過不足なく整備されなければならない。いわれてみれば当然のことであるが、現実とのギャップはあまりにも大きい。
郊外は都市を取り巻く住宅地を意味し、豊かな緑に囲まれたその集合体、巨大な住空間をサバービアというのだが、日本にはそんなところなどないように思える。本書の紹介する静岡県掛川市は、こうした町づくりをいち早く進めている。日本のサバービアの数少ないサンプルと注目されている。
下町住まいの著者の歯切れよく直截な文章は、一気に読ませるリズムがある。[-堀田-]

 

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「観光のまなざし」の転回―越境する観光学

「観光のまなざし」の転回

越境する観光学

  • 遠藤英樹・堀野正人 編著/2004年5月
  • 2381円(本体)/A5判・250頁

旅先で私たちは何を見るのか? 世界的にますます盛んになる「観光」について、歴史、リゾート論、まちづくり論、メディアとのかかわり、国立公園、内地観光団、チャイナタウン、ジェンダー、宗教、香港・インドの事例など、多様なキーワードで論じる「観光社会学」入門!
(ISBN 4861100097)

目次|indexs

01章 観光の理論的探究をめぐる観光まなざし論の意義と限界
02章 自然観光における観光のまなざしの生成と発展
03章 創出された「観光地」―鞆の浦、二見ヶ浦にみる海景名所の近代
04章 観光客のまなざしと近代リゾート
05章 観光空間・知覚・メディアをめぐる新たな社会理論への転回
06章 観光のまなざしと現代チャイナタウンの再構築
07章 地域と観光のまなざし―「まちづくり観光」論に欠ける視点
08章 「観光」へのまなざし―日本統治下南洋群島における内地観光団をめぐって
09章 ホームステイにおける異文化のまなざし―金沢の事例から
10章 ツーリズム・プロダクトとジェンダー
11章 宗教体験と観光―聖地におけるまなざしの交錯
12章 香港における観光のまなざし―その歴史と現在に関するノート
13章 越境する<観光>―グローバル化とポスト・モダン化における観光

編者|editor

遠藤英樹(えんどう・ひでき)
奈良県立大学地域創造学部助教授。
訳書にM・Mゴードン著『アメリカンライフにおける同化理論の諸相』(晃洋書房、共訳)ほか。
堀野正人(ほりの・まさと)
奈良県立大学地域創造学部助教授。
共編著に『現代観光へのアプローチ』(白桃書房)など

著者|author

安村克己—01章
(奈良県立大学地域創造学部教授)
西田正憲—02章
(同上)
川島智生—03章
(神戸女学院大学非常勤講師)
神田孝治—04章
(大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程)
大橋健一—06章
(立教大学観光学部教授)
千住一—08章
(立教大学大学院観光学研究科博士課程後期課程)
山口隆子—09章
(神戸大学大学院総合人間科学研究科博士課程前期課程)
安福恵美子—10章
(平安女学院大学現代文化学部教授)
中谷哲弥—11章
(奈良県立大学地域創造学部助教授)
芹澤知広—12章
(奈良大学社会学部助教授)
須藤廣—13章
(北九州市立大学文学部教授)

担当編集者から

他者とは知覚野の構造である、と哲学者は言う。

「他者のもたらす第一の効果、それは、私が知覚するあらゆる客体、私が思考するあらゆる観念の周囲に、余白の世界、マフ状にそれを取り巻く世界、「地」をつくりだしてくれることにある。そのおかげで別の客対、別の観念は次から次へと移り、移行の法則のようなものにしたがって出現し、過ぎ行くことができる。[中略]他者は世界を心優しい喧騒で満たしてくれるのである」(ジル・ドゥルーズ『Michel Tournier et Le Monde Sans Autrui』)

常に他者と共に在るわたしたちの知覚は、先験的に他者によって限定され、方向づけられている。とするならば、物そのものの知覚などもちろん不可能であって、知覚は制度的なもの、構造的なものであることは避けられまい。

旅に出、旅先でさまざまなものを知覚するとき、本当は何を見ているのだろうか。何を見せられているのだろうか。
『「観光のまなざし」の転回』は、フーコーの影響を大きく受けて書かれたという社会学者ジョン・アーリの名著『観光のまなざし』を展開・転回する。コンテンツにあるとおり、13人の論者が、さまざまな観点・角度で「観光」の本質をさぐっていく気鋭の論稿である。

旅行など生まれてこのかた数度しか経験がなく、休みになれば部屋でゴロゴロ、音楽でも流してぐうたらしていたいぼくは、元来、観光になど1ミリの興味もない。しかし、そのぼくが第1の読者=編集者としてこの本を面白く読めたのはなぜか。
それは、「わたしたちは何を知覚しているのか」というこの根源的な問いが、各論に通奏低音のように流れているからだ。主体的に生きるなんてお笑いぐさだとしたって、せめて何を知覚させられてるか、ぐらいは知りたいじゃないですか。[-内藤-]

 

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世界遺産の自然と暮らし

世界遺産の自然と暮らし

  • 今井一郎/2004年4月
  • 1905円(本体)/A5判・210頁

世界遺産の現実― 白神山地とネパール・ヒマラヤ、二つの異なる地域には「世界遺産」登録後、類似の変化が生じた。フィールドワークで得た詳細なデータから、「世界遺産」の現実に迫る!
(ISBN 4921146985)

目次|indexs

「国際山岳年」に寄せて
赤石川と生きた人びと
白神山麓の暮らし
過疎地域と観光
「世界遺産」地域の自然と人
「タムール・シェルパ」との出会い
「タムール・シェルパ」のその後

著者|author

今井一郎(いまい・いちろう)
京都大学理学博士。現在関西学院大学総合政策学部教授。
著書に『パピルスの賦』(近代文芸社、2000年)など。

担当編集者から

毎週日曜深夜、某民放で流れている世界遺産の映像を見て、「お~きれいだなぁ」。世界遺産に対してそれぐらいの認識しかなかったぼくですが、本の編集を進めるうちに知らなかった事実がつぎつぎ出てくる。
簡単に「自然は保護しなければならない」なんていうけれど、そこにも人間の営みはあるわけで…考えさせられます。
とかくきれいなイメージで語られがちな世界遺産の現実に、ぜひ目を向けてみてください。[-長田-]

 

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虫曼荼羅―古典に見る日本人の心象

虫曼荼羅

古典に見る日本人の心象

  • 岩下均/2004年4月
  • 2800円(本体)/四六判・300頁
  • 装丁:長田年伸

民俗学的日本文化論! 鈴虫・蝉・胡蝶……虫に心情を託して歌を読んだいにしえの人の心は、どこにあったのか。『万葉集』『源氏物語』を中心に古典文学に登場する虫の分析から、日本人の心象に迫る!
(ISBN 4861100046)

目次|indexs

日本の民俗文化と「虫」
古典文学の「蟷螂」
王朝文学と「蜂」
古典文学の「蜘蛛」
古典文学と「蚕」
「空蝉」考
「胡蝶」考
「蛍」考
「鈴虫」考
「蜻蛉」考
「虫」曼荼羅―古典に見る日本人の心象

著者|author

岩下均(いわした・ひとし)
國學院大学文学部文学科卒業。その後、同大学大学院文学研究科日本文学専攻博士課程単位取得。文学修士。現在、目白大学人間社会学部教授。
共著に『日本文学史』、共編に『吉野祭りと伝承』(以上、桜楓社)など。

担当編集者から

子供のころは、夏休みといえば昆虫採集が一番の楽しみだったのに、いつの間にか虫は「触るどころか、見るのも嫌!」な存在に変わってしまった―そんな人、多いのではないでしょうか。かく言うぼくも例に漏れず、虫に対するかつての愛情を失ってしまいました。
本書に登場する虫たちは、じつにさまざまな表情を見せてくれる。編集しながらしきりに「へぇ、そうなんだぁ」とつぶやいた。著者の岩下先生の博識に驚くとともに、「虫」に心情を託したかつての日本人の感性に感動。虫に対する見方が、少し変わりました。
民俗学的にも価値ある本書、手に取ればきっと新しい発見があります。ぜひご一読を。[-長田-]

 

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タンポポの丘―戯れに来て戯れに去る

タンポポの丘

戯れに来て戯れに去る

  • 川合隆男/2004年3月
  • 2800円(本体)/四六判・338頁

40数年におよぶ学究生活を通して発表された随筆と研究論文を収める。第1編は1977年から2002年にかけて書かれたエッセイを、第2編は研究論文5編を採録。学問に地道に取り組みながら、他方で、こよなく自然を愛し散歩を楽しむ著者の人柄が、それぞれの文章からにじみ出てくる。
(ISBN 4861100062)

著者|author

川合隆男(かわい・たかお)
慶應義塾大学法学部卒業、同大学大学院社会学研究科修士・博士課程修了。社会学博士。
著書に『社会的成層の研究』(世界書院)、『戸田貞三』(東信堂)など。

担当編集者から

継続は力なりといいますが、長年にわたる川合先生の研究の一端をのぞくだけで、そんな実感を持ちました。
人それぞれに行く道はちがい、日々の生活はさまざまですが、何であれ一歩一歩積み重ねることで成果が生まれ、少しは世の中の役にたつのだろうと、みずからをかえりみて思い知らされました。
著者は慶應義塾大学を去るにあたり、「静かに闘う者、静かに闘う研究者になりたい」と、思いのたけを述べています。故郷・山形に帰ったのちも、地に足をつけたフィールドワークを続けられる由。社会学の泰斗・川合先生のたゆまぬ静かな闘志は、小生にも勇気を与えてくれたようです。[-堀田-]

 

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タンポポの花―幻の門より出でて野に咲かん

タンポポの花

幻の門より出でて野に咲かん

  • 川合隆男先生退職記念文集編集委員会/2004年3月
  • 3200円(本体)/四六判・364頁

恩師の退職を記念して学生たちが作成した文集。1970年の第1期生から2003年の第31期生まで、100人を超える社会人、研究者、現役学生が文章を寄せ、それぞれの思いを綴る。『タンポポの丘』の姉妹編。
(ISBN 4861100070)

担当編集者から

川合先生の呼びかけに、133人もの教え子が寄稿したそうです。先生への学恩の深さと強い絆が感じられます。
それを立派な本に仕上げた編集委員の方々のご苦労にも、一人の編集者として敬意を表します。[-堀田-]

 

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「精霊の仕業」と「人の仕業」―ボルネオ島カリス社会における災い解釈と対処法

「精霊の仕業」と「人の仕業」

ボルネオ島カリス社会における災い解釈と対処法

  • 奥野克巳/2004年2月
  • 6476円(本体)/A5判・328頁

インドネシアの「辺境」ではいまも、神託による裁判が開かれる― インドネシアの辺境カリス社会の暮らし、神話、儀礼、癒し、呪い、狂喜を包括的に伝える生々しい人類学調査の記録。著者が現地で撮影した、貴重な資料と写真をふんだんに収録! 現在もおこなわれる「バパック神判」とは?
(ISBN 4861100003)

目次|indexs

第一章 カリス社会について
【I】災因論研究の視点
【II】ボルネオ島諸社会の災因論研究
【III】カリス社会における病気・けが・死
【IV】フィールドワークと本書の構成
第二章 神話・歴史と精霊世界
【I】調査地の概況
【II】民族集団としてのカリス
【III】カリスの社会組織
【IV】カリスの経済生活
【V】インドネシア国家と辺境としてのカリス社会
第三章 病気から死へ
【I】「われわれの祖先の話」
【II】神話・歴史の聞き取りの経緯
【III】調査の夢見、カリスの解釈
【IV】テテオンバン儀礼の手続き
【V】拡張する災因論
第四章 カタベアアン
【I】災因論記述の新たな可能性
【II】幼児の病気と死
【III】呪詛・猫殺し・夢見
【IV】災因の非決定性と不可視界の恐怖
【V】災因論の別の読み方
第五章 病気治しとしてのバリアン儀礼
【I】食べることと飲むこと
【II】調査の経験から
【III】カタベアアンによる災いの説明
【IV】カタベアアンにならないために
【V】問題の在処とカリスのシャーマニズム
第六章 災厄としての狂気
【I】二つの狂気
【II】マウノと呼ばれる人びと
【III】聖霊によってラオラオにされた人びと
【IV】狂気をめぐる災因論の外部と内部
第七章 パルマコンとしての毒薬
【I】悪名高き毒薬使いとしてのカリス
【II】災いを引き起こす毒薬
【III】対抗薬による儀礼
【IV】毒薬所有者へのインタヴュー
【V】毒薬をめぐる災因論状況
第八章 邪術師を暴き出す
【I】邪術・辺境・近代
【II】狂気の原因としての邪術
【III】神から人に委ねられた神判
【IV】邪術告発をめぐる辺境の知
【V】毒薬をめぐる災因論状況

著者|author

奥野克巳(おくの・かつみ)
桜美林大学助教授。
主要著書
『文化人類学のレッスン―フィールドからの出発―』(花渕馨也と共編著)学陽書房、2005年
帝国医療と人類学』春風社、2006年

担当編集者から

この本には、不思議な精霊と毒薬使いの話がたくさん出てきます。
たとえばこんな具合。
【バジョン】
バジョン(bajong)は、妬ましい相手がいつも通り過ぎる道に埋められる。
かかると、大勢の人の前で知らぬ間に排尿・排便するようになるという。
【ジャン】
とくに人を殺すのに使われる毒薬で、一説によると、その瓶には白蟻が入っている。
相手の近くで呪文を唱えながら、中味を相手に向かって放つと、中味は、身体の内部に入り込んで、相手を蝕み、ついには殺してしまう。
【プルン】
小瓶の底に敷かれた水分を含んだ綿の上に針などが刺さっていて、これを呪文とともに相手に向かって飛ばすと、風に乗って、相手の体内に入る。
それが心臓に突き刺されば、相手は一瞬のうちに死ぬ。
【ブフタイ】
ブフタイの瓶には、人の血を吸って生きる「犬」が入っている。
所有者は毎晩、手指を傷つけ、その血を瓶のなかに少しずつ垂らして、「犬」を餌づけする。
それだけでは足りないので、所有者は、瓶のなかの「犬」を定期的に解放して、誰かを餌食にする。
そのようにして世話をし、育てていくと、「犬」は、いざというときに、所有者の命令に従う。
【ジャヤウ】
小さな瓶に入ったジャヤウをからだに振り掛ければ、自分を美しく見せることができ、続けざまに性交渉をおこなうことができる。
ほら、気になるでしょう。もっと知りたくなるでしょう。
続きは買って読んでください。[-内藤-]

 

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癒しと呪いの人類学

癒しと呪いの人類学

  • 板垣明美/2003年11月
  • 2800円(本体)/四六判・350頁

呪いから癒しへ― 人はなぜ「呪う」のか。マレーシア・ベトナムでのフィールドワークをもとに、コミュニケーションの問題点を改善するシステムとしての<呪いと癒し>の社会的機能を解き明かす。各頁に現地で撮影した写真を掲載、臨場感あふれる活動報告!!
(ISBN 4921146861)

目次|indexs

癒しの煌めき
感情の隠喩―恨み晴らします
戦いと癒し―伝統医療の文化社会的フィードバック機能
ハノイの南薬
ケダの「人災病」―メタ・コミュニケーションとしての呪術
伝承された医療と―「人災病」マレー人農民の療法の医療人類学
序章 研究の目的と方法
第一章 対象地域の概観
第二章 民族病因論
第三章 各種治療法とその限界
第四章 人災病の療法がおよぼす社会的影響
第五章 総括と討論

著者|author

板垣明美(いたがき・あけみ)
1993年、筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。博士(文学)。
現在、横浜市立大学国際文化学部人間科学科助教授。専門は文化人類学、研究分野は医療人類学、文化生態学。薬剤師の免許をもつ。

担当編集者から

内容はシャーマンのブラックマジックとホワイトマジックに関する調査・分析で、トランス状態で病気治療をおこなう「ボモ」の紹介などじつに興味ぶかいのであるが、編集上の目玉はなんといっても見開きに1枚(全部で150枚以上!)入れた写真。こんな写真入りまくりの人類学本はいままでないはず。
学問を記号の戯れにしないための仕掛け、これだけでも楽しめるはず。
シャーマンに興味のない人もマレーシアとベトナムの写真集とおもって買ってください![-内藤-]

 

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アジアの瘤ネパールの瘤―ヨード欠乏症への医学的・社会学的挑戦

アジアの瘤ネパールの瘤

ヨード欠乏症への医学的・社会学的挑戦

  • 山本智英・熱田親熹/2003年4月
  • 2857円(本体)/A5判・312頁

昆布と瘤に秘められた因果と課題に鋭く切り込む! 開発途上国のヨード欠乏症撲滅をめざす医師と社会学者の実践ドキュメント。特にネパール政府や患者へのインタビュー、患部であるコブの写真は日本初公開。日本の昆布が貢献する。
(ISBN 4921146748)

推薦の言葉

甲状腺ホルモンの原料となるヨードは、人の体にとって絶対に必要なものだ……ヨード補給は、非常に安い費用で大きな貢献ができる支援だ。ぜひこの問題に関心をもち、協力してほしい。
―入江實(ヨード欠乏症国際対策機構日本代表・東邦大学名誉教授)

目次|indexs

序章 コブとり爺さんの誕生
Ⅰ部 ネパールのコブ―コブとりへの社会学的挑戦―
第1章 挑戦のはじまり
はじめに/ヨード欠乏症とは/ICCIDDとの出会い/ヨード欠乏症根絶への意欲/「提言」と「昆布」をかかえて/保健省栄養課長との面談/ヨード塩と昆布の将来を占う/マーケティング論争と草の根貿易
第2章 村人の話を聞く
ヨードって何もの?/面接調査の実態/コブ! 重くない?/ネパール人は「酢昆布」がお好き/プロジェクトに協賛者現れる/プロジェクトのフレームづくり
第3章 ネパールにとって何が問題か
ネパールの地理的特徴/ネパールのヨード欠乏症(IDD)事情
第4章 調査・研究テーマの設定とアプローチ方法
研究目的と研究方法
第5章 塩の道をたずねて
食塩の単価/食塩の保管状況/食塩のヨード濃度/今日の「塩の道」/昔の「塩の道」/日本にもあった「塩の道」/ヨードって何のこと?
第6章 マーケティングの道
精塩の販売促進の有無とIDD知識との関係/キャンペーンに対する小売店の評価と食塩公社の存在/IDD対策の阻害要因のまとめ(小売店レベル)/小売店から見た消費者動向/住民面接調査から見た消費動向/IDD対策の阻害要因のまとめ(消費者レベル)
第7章 ネパールの国家計画
S・パンディさんとの最初の面談/R・P・ジョーシ氏との面談/大西英之氏との面談/IDD対策の阻害要因のまとめ(政府・行政レベル)
第8章 国家計画とIDD対策はどのようにしてできたか
第九次国家計画(一九九七~二〇〇二)栄養編の構築/ネパール・IDD根絶の行動計画の構築/文献から学ぶ
第9章 第一次研究活動を終えて
アウトプットの形/ネパール政府への提言(研究の結論)
Ⅱ部 アジアのコブ―医学的挑戦と日本の援助―
第10章 国際的なヨード欠乏排除に対する取り組み
第11章 人類のヨード欠乏との取り組み
第12章 ヨードと甲状腺ホルモン
自然界におけるヨード/甲状腺ホルモン
第13章 ヨード欠乏症の医学
ヨード欠乏症の病態/地域のIDDの重症度/ヨード欠乏による障害者数の推定/母子のヨード欠乏による甲状腺機能障害の発症と予防
第14章 家畜のヨード欠乏
第15章 集団的なヨード欠乏の予防
原料としてのヨード/ヨード添加塩/ヨード化油/その他のヨード補充/IDD欠乏予防計画の策定と実施
第16章 ヨード補充の経済性
Ⅲ部 アジアのコブとり対策の現況
第17章 ヨード欠乏対策が比較的に進んでいる国、中国とインド
中国/インド
第18章 インドネシアとマレーシア
インドネシア/マレーシア
第19章 ヒマラヤとインド周辺の諸国
パキスタン/ブータン/バングラデシュ
第20章 インドシナ半島の国々
ベトナム社会主義共和国/ラオス人民民主共和国/カンボジア王国/タイ王国/ミャンマー
第21章 モンゴル
第22章 ヨード欠乏に対する日本の対外公的医療援助の現状

著者|author

山本智英(やまもと・としひで)
大阪大学医学部卒業。ヨード欠乏症国際対策機構会員。
熱田親熹(あつた・ちかよし)
三洋電機退職後、関西国際大学短期大学部教授。関西国際大学客員教授。
熱田先生サイト→熱田画廊

担当編集者から

山本先生はお医者さん、熱田先生は大学に勤務。二人とも早口で、こちらもつい早口に。表紙は昆布を使用。武田尋善クンが迫力あるデザインに仕上げてくれました。選んだ紙も手ざわりが昆布のよう。ぜひ触ってみてください。[-山岸-]

 

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