民俗学と現代社会―民具・民俗博物館の視角から

民俗学と現代社会

民具・民俗博物館の視角から

  • 佐野賢治(著)/2026年5月
  • 3000円(本体)/四六判上製384頁
  • 編集・本文設計・装丁:長田年伸

「民俗知」を活用し「個」と「世界」の関係を結び直す
柳田国男の思想の再定位から民俗学を捉え直し、民具研究や民俗博物館の事例を通じて、今日の国際社会において「郷土」と「地域の知」がいかなる価値をもち得るのかを探る。50年にわたる著者の思索を集成した論考集。
(ISBN9784868161257)

目次|Contents

序にかえて 学問救世―柳田国男の民俗学
I 「郷土研究」としての民俗学―地域民俗博物館設立の意義
〝経世済民〟の学―柳田民俗学と日本民俗学の異同
〝郷土〟としての県―共感・共属意識の形成
「郷土研究」と総合的学習―〝土の思想〟・地域の知の継承と展開

II 「民具」とは何か―身体技法としての物質文化
民具の現代に語るもの―反消費思想への志向
民具調査と民具研究―対象と方法
民俗学と民具研究―職人巻物の世界
手仕事の復権―常民文化の芸術性
道具の人間・脱人間化と人間の道具化―民具から見える人類文化  対談 川田順造×佐野賢治

III 民具・常民研究の先人たち―学問は人間関係の和
常民へのまなざし・渋沢敬三―所謂足半に就いて
最後の世間師・宮本常一―地域生活向上への願い
則民去私の人・河岡武春―『民具マンスリー』の周辺
〝もの〟と〝物〟の統合〝モノ〟・木下忠―民俗文化政策の礎づくり
マルクス主義から常民主義へ・網野善彦―職人・海民論の展開

IV 民俗博物館と現代社会―知的生産・未来志向への懸け橋
博物館は現代の〝クラ〟か―民俗資料・民俗博物館のあり方をめぐって
民俗文化財と民俗資料のあいだ―保存から活用へ

V 地域情報学の構築―福島県只見町・インターネット・エコミュージアム構想
「非文字資料」と地域社会―住民による民具保存活用運動
地域博物館と大学の連携―文化情報発信システムとしてのインターネット博物館
地域研究と情報学の連携―インターネット・エコミュージアムの可能性

おわりに 郷土研究から世界常民学へ―〝福田〟思想と世界平和

あとがき
初出一覧

著者|Author

佐野賢治(さの・けんじ)
1950年静岡県生まれ、つくば市在住。東京教育大学文学部、筑波大学歴史人類学研究科修了後、愛知大学・筑波大学教員を経て現在、神奈川大学歴史民俗資料学研究科教授、(公財)農村文化研究所長、日本民具学会長、野外文化教育学会副会長を務め、比較民俗研究会を主宰。日本学術会議連携会員、文化庁文化財専門委員、神奈川大学日本常民文化研究所長、日本ユネスコ協会連盟未来遺産委員会委員などを歴任。編著書に、『虚空蔵菩薩信仰の研究』(吉川弘文館、1996)、『星の信仰』(渓水社、1994)、『現代民俗学入門』(吉川弘文館、1996)、『西南中国納西族・彝族の民俗文化』(勉誠出版、1999)、『ヒトから人へ』(春風社、2011)、『宝は田から』(春風社、2016)、『現代民俗学考』(春風社、2021)など。文学博士。

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平等主義暴力―ポスト狩猟採集民トゥワとのマルチモーダル人類学

平等主義暴力

ポスト狩猟採集民トゥワとのマルチモーダル人類学

  • ふくだぺろ(著)/2026年3月
  • 4600円(本体)/A5判上製352頁
  • 装丁:松本久木
  • 特設サイト:橋本麦

「支配のための暴力」の向こうにある「共在としての暴力」

中央アフリカに住む元狩猟採集民トゥワは、9日に1度は流血の乱闘を起こす。
だが次の瞬間には歌とダンスがはじまり、笑いがはじける。
分断や支配を生まない暴力とグルーヴの探究から感情=身体=政治を問いなおす―――
特設サイトとも連動する、文字・映像の〈マルチモーダルな知〉の実践へ。

 

彼らの暴力には、他人を支配しようとする意志がほとんど見られない。彼らにとって暴力とは、怒りや悲しみといった感情と身体の生成的な交感であり、統制や支配の手段ではない。むしろ暴力を許容することこそが、平等で平和な社会性を生みだす基盤となっているのではないか。――「はじめに」より

 

いたるところから噴きだし、乱反射する二〇人あまりの声という声。女、男、子ども、老人。みなが叫んでいる。パパン。パンッパパパン。パパンッパン。二、三、四、五。様々なリズムで声にはさまれ、声を衝き動かすハンドビート。手だけではない。手に持ったサンダルを叩く音。棍棒を地面にたたきつける音。鉈をたたきつける音。――「はじめに」より

 

※フィールドに同行した著者の妻、福田ゆみによる人類学者観察日記つき。

 

特設サイト 

https://batwa.fukudapero.com/

推奨環境
Chrome・Microsoft Edge 111 以降 / Safari 16.4 以降
※ PC・スマートフォン・タブレットのいずれでも、各 OS に付属するブラウザを、可能な範囲で最新に近いバージョンへ更新したうえでの閲覧を推奨します。
※ スマートフォン・タブレットでは、2023年以降に発売された機種での利用を推奨します。

 

本書の「はじめに」を上記特設サイトからお読みいただけます。

 

(ISBN 9784868160748)

目次|contents

はじめに

序章
第1章 映像
第2章 背景
第3章 闘争
第4章 音楽
第5章 罵倒
第6章 撮影
第7章 歴史
終章

あとがき
参照文献
索引

著者|author

ふくだぺろ
マルチモーダル人類学者、詩人、アーティスト。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科特別研究員(学振PD)。立命館大学先端総合学術研究科博士課程修了。博士(学術)。Forward Prize for Poetry 選奨(2020)、マンチェスター国際映画祭実験映画賞受賞(2016)。

【主要業績】
論文 「「わたしたちは毎日殺し合っている」―トゥワ·ピグミーの平等主義的暴力とポリエモーション=ボディ 」(2025)『文化人類学』89(4):495-515
映像 『ドッグ·シット·フード』(2025)
詩集 『flowers like blue glass』(2018)Commonword
展示 《SOS 応答と対話で「何か」を探す》(2025)武蔵大学、西野正将・小森真樹との共作

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同化ではない共生を―ディアスポラの信仰者、アフマディーヤ・ムスリムの移動と越境

同化ではない共生を

ディアスポラの信仰者、アフマディーヤ・ムスリムの移動と越境

  • 嶺崎寛子(著)/2026年3月
  • 5000円(本体)/A5判上製352頁

異端とされながら世界へ広がるイスラーム教団「アフマディーヤ」は、私たちの隣にも住んでいる。東日本大震災の支援活動も行ってきた彼らの「愛」と「献身」の生活史から、グローバルな移動とローカルな定着のなかでの多文化共生の新たな可能性を問う。

英領インドに1889年に興り、グローバルに伸展し、パキスタンやインドネシアでは迫害され、ナイジェリアやガーナなど西アフリカでは地域に深く根付き、難民あるいは移民として欧米に進出したアフマディーヤ。ガーナでは知名度が高く大統領にも歓迎される一方、本国では異端とされて迫害される、振り幅の大きすぎるこの団体は一体何なのか。(本文より)

(ISBN 9784868161318)

目次|contents

序章 大統領の演説を聞く―ガーナの広原にて

第一部 歴史、組織、政治
第1章 アフマディーヤの歴史と展開―英領インド発の世界的マフディー運動
第2章 ムスリムとは誰か―境界をめぐる政治
第3章 「想像の共同体」アフマディーヤ―組織力と官僚制度

第二部 移動、アイデンティティ、ジェンダー
第4章 ディアスポラの信仰者―グローバル状況下の複層的アイデンティティ
第5章 移動する宗教マイノリティと難民認定―日本とカナダを事例として
第6章 ローカルをグローバルに生きる―信徒の結婚戦略
第7章 性別役割分業―夫方居住と国際婚姻移動が生む脆弱性をめぐって

第三部 信仰、支援、献身
第8章 ヒューマニティ・ファーストと東日本大震災支援
補論 信仰と献身―モラル・エコノミー

終章 同化ではない共生を

あとがき
参照文献
索引

著者|author

嶺崎寛子(みねさき・ひろこ)
成蹊大学文学部教授、文化人類学・ジェンダー学
主な著作に、『イスラーム復興とジェンダー――現代エジプト社会を生きる女性たち』(2015、昭和堂。第43回澁澤賞、第10回女性史学賞受賞)、『日本で暮らすムスリム(イスラーム・ジェンダー・スタディーズ7)』(編著、2024、明石書店)、『ジェンダー暴力の文化人類学――家族・国家・ディアスポラ社会』(田中雅一と共編著、2021、昭和堂)など。

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現場に立つから、おもしろい2―文化・観光・環境・スポーツのフィールドから

現場に立つから、おもしろい2

文化・観光・環境・スポーツのフィールドから

  • 江戸川大学現代社会学科(編)/2026年3月
  • 1800円(本体)/四六判並製220頁
  • 装丁:後藤葉子
  • 装画:福士陽香

食生活や無形文化財、まちづくりやレジャー、エシカルな共生、アスレチック……
多彩な4つの観点とアクティビティから現代社会を見つめなおし、学びの事例を探究する。社会文化論、人類学、民俗学、観光学、経営学、環境学、スポーツ学といった多様な分野による探究のプロセスをもとに、現代文化や社会問題を理解するためのアプローチを描く、社会学の手引き。
(ISBN9784868161271)

目次|Contents

まえがき
第I部 文化フィールド
 第1章 祭りの競技化(阿南透)
 第2章 北京ダックは鴨じゃない―食と文化の人類学入門(川瀬由高)
 第3章 文化財から社会を見る(関根理恵)
 第4章 マグロが結ぶ 日本と台湾の絆―民俗学的探究の手法から(林承緯)
第II部 観光フィールド
 第5章 地域価値共創を導くまちのテーマパーク化(大塚良治)
 第6章 ニューツーリズムと観光革命―体験と交流の創出に向けて(崎本武志)
 第7章 寄り道からはじめる「自分の時間」―レジャーと学び、共感がつなぐ2つの循環(土屋薫)
第III部 環境フィールド
 第8章 オオタカとオオカミ―ヒトは生態系のトップと共生できるか(奥山正樹)
 第9章 買い物は未来への投票―バングラデシュと私たちをつなぐ「選ぶ力」(佐藤秀樹)
第IV部 スポーツフィールド
 第10章 日本のワールドカップ優勝を目指して―歴史から紐解く日本サッカーの未来(末永尚)
 第11章 21世紀のオリンピックと平和(野上玲子)
 特別編 ゼミナール授業研究ノート
 第12章 責任をとるための3か条―失敗対応フレームワーク(中島慶二)
あとがき
執筆者一覧

編者|Editor

江戸川大学現代社会学科(えどがわだいがく・げんだいしゃかいがっか)

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戦前のタイ経済ナショナリズムと外国勢力―中央銀行・米・チーク・製造業・海運

戦前のタイ経済ナショナリズムと外国勢力

中央銀行・米・チーク・製造業・海運

  • 南原真(著)/2026年3月
  • 5400円(本体)/A5上製352頁
  • 装丁:長田年伸

公文書や企業アーカイブなどの膨大な文献をもとに、1930年代のタイにおける外国人アドバイザーとタイ人政治家・官僚との経済政策論争を検証。中央銀行の設立経緯、米やチークなどの取引を分析し、経済ナショナリズム台頭の過程をたどる。
(ISBN9784868160991)

目次|Contents

序章:1930年代のタイ経済と経済ナショナリズム
第1章:タイの経済政策論争と経済ナショナリズム
第2章:タイ米取引を巡る論争とタイ米穀会社の設立
第3章:マッチ・セメント物品税導入の背景
第4章:ビール税とブンロート社の設立
第5章:チーク伐採リース権交渉と英国ボルネオ商会
第6章:米取引を中心とする三井物産バンコク支店の事業展開
第7章:タイの海運と国営海運会社誕生の背景
終章:タイ人主導の拡大化と外国勢力の縮小
補論:日本領事報告のタイ関係記事の概要と特徴

著者|Author

南原真(なんばら・まこと)
東京経済大学経済学部教授。1998年 Ph.D. ロンドン大学SOAS。主要著作に、『タイの財閥―ファミリービジネスと経営改革』(共著、同文舘、1991)、“Economic Plans and the Evolution of Economic Nationalism in Siam in the 1930’s,” SOAS, the University of London, Ph.D. thesis, 1998、「1930年代のタイにおける外国人アドバイザーとタイ人の確執:経済政策論争と経済ナショナリズム」『アジア経済』(アジア経済研究所、第41巻第12号、2000年)、『「領事報告」掲載タイ(暹羅)関係記事目録 1885–1943年』(編著、三恵社、2019年)、『「領事報告」掲載シンガポール関係記事目録―海峡植民地と英領マラヤ:1889–1940年』(編著、三恵社、2022)など。

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感染症の苦しみへの責任(叢書 感染症の人間学4)

感染症の苦しみへの責任(叢書 感染症の人間学4)

パンデミックの苦しみは、決して平等ではなかった
ワクチン格差、ロックダウンの代償、そして死政治(ネクロポリティクス)と様々なケア。急速に記憶が風化する今、私たちは「責任」をどう未来へ手渡せるか? シリーズ第4巻

本叢書の巻頭言・序章(浜田明範 著。叢書第1巻収録)はこちらからお読みいただけます(pdf)

(ISBN 9784868161233)

目次|contents

序  感染症の苦しみへの私たちの責任(西 真如)[pp.11-31]

第Ⅰ部 格差と死政治
第1章 格差社会を揺さぶるパンデミック――COVID-19の捉えがたさから生じる信念の強化(奥田 若菜)[pp.35-67]
第2章 COVID-19流行下におけるワクチン分配の死政治(玉井 隆)[pp.69-105]

第Ⅱ部 健康と国家
第3章 現代インド経済の光と闇――経済成長は人々の健康に資することができたのか(脇村 孝平)[pp.109-141]
第4章 ベトナムのCOVID-19対策――中央政府はどのような対策をとったのか(小田 なら)[pp.143-180]

第Ⅲ部 責任と正義
第5章 COVID-19流行が指し示す歴史的共謀と未来の連帯――病床確保のための交渉(西 真如)[pp.183-216]
第6章 アイリス・マリオン・ヤング『正義への責任』読解――責任と、ある自由な主体の可能性(大北 全俊)[pp.217-240]

第Ⅳ部 感染症と人間社会
第7章 人類とマラリア(金子 明)[pp.243-287]
第8章 《鼎談》人口・格差・感染症(斎藤 修・脇村 孝平・増田 研)[pp.289-321]

編者|editor

西真如(にし まこと)
広島大学大学院人間社会科学研究科・教授
医療人類学
主な著作に、『心配と係り合いの人類学―この世界を繕い直すためのケアの理論と実践』(共編著、ナカニシヤ出版、2025)、Curing Lives: Surviving the HIV Epidemic in Ethiopia. (Palgrave Macmillan, 2023)。

 

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感染症をめぐる集団変容と歴史(叢書 感染症の人間学3)

感染症をめぐる集団変容と歴史(叢書 感染症の人間学3)

感染症は、社会に「線」を引く
植民地の衛生管理から現代のクラスター対策まで、それは誰を隔離し、誰を救ってきたのか? 歴史学×文化人類学の視座から見る、病と共に変容する人間集団の力学。シリーズ第3巻

本叢書の巻頭言・序章(浜田明範 著。叢書第1巻収録)はこちらからお読みいただけます(pdf)

(ISBN 9784868161226)

目次|contents

序章 感染症に「集団」と「歴史」の双方から迫る(市川智生)[pp.11-25]

第Ⅰ部 感染症が形作る集団とその変容
第1章 家事を介した集団化と生活の粘り気――インドにおける感染症の経験から(田口 陽子)[pp.29-61]
第2章 パンデミックに伴う集団化とプライマリ・ケア医――集団化の過程における苦悩と試行錯誤(飯田 淳子・宮地 純一郎・木村 周平・金子 惇・小曽根 早知子・春田 淳志)[pp.63-100]

第Ⅱ部 感染症の歴史と集団の形成
第3章 ロシア帝国領トルキスタンにおけるマラリア病因論と集団化(宮崎 千穂)[pp.103-134]
第4章 肺ペストと集団化――奉天および大連の事例(一九一〇~一九一一年)(福士 由紀)[pp.135-162]
第5章 新しい感染症時代へ受け継ぐもの――八重山のマラリア対策の歴史(斉藤美加)[pp.163-202]

***
第6章 《鼎談》 COVID-19を乗り越えた先に何をみるべきなのか――環境問題・社会格差・行動変容(濱田 篤郎・奥田 若菜・斉藤 美加)[pp.203-230]

編者|editor

市川智生(いちかわ ともお)
沖縄国際大学総合文化学部社会文化学科・教授
日本近代史/医療社会史
主な著作に、『衛生と近代――ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会』(共編、法政大学出版会、2017)、『暮らしのなかの健康と疾病―東アジア医療社会史』(共編、東京大学出版会、2022)、「明治期日本の海港検疫をめぐる政治外交」(『年報政治学』73(2)、2022)。

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感染症と生の統治(叢書 感染症の人間学2)

感染症と生の統治(叢書 感染症の人間学2)

「漂白されたユートピア」で、私たちは何を守り、何を切り捨てたのか?
自発的な監視、選別される命、コンテナ化される身体、ウイルス・非人間存在との絡み合い。 「統治性」と「脱人間中心主義」の狭間で、ウイルスと共に在る社会の倫理を問い直す。シリーズ第2巻

本叢書の巻頭言・序章(浜田明範 著。叢書第1巻収録)はこちらからお読みいただけます(pdf)

(ISBN 9784868161219)

目次|contents

序章  感染症を通して見る統治性と脱人間中心主義(澤野 美智子)[pp.9-31]

第Ⅰ部 感染症と統治性
第1章 遠くて近い死者たちのいる場所へ――COVID-19パンデミック初期のスリランカにおける強制火葬をめぐって(中村 沙絵)[pp.35-67]
第2章 戦時期日本におけるBCGワクチンの研究開発と〈傷〉の行方――「皮膚に穴を穿つ」経験の制度化にむけて(塩野 麻子)[pp.69-98]

第Ⅱ部 感染症をめぐる人間と非人間の関わり
第3章 免疫をめぐるエスノグラフィ――豚熱感染拡大下の養豚場における「内的イメージ」から考える(北川 真紀)[pp.101-126]
第4章 細胞とヒトと環境と溶け合うマラリア(加賀谷 渉)[pp.127-147]

第Ⅲ部 リスクと統治性の再考
第5章 変幻自在な「コロナ」――韓国の地方にあるクリニックにおけるCOVID-19のエスノグラフィ(澤野 美智子)[pp.151-180]
第6章 破局の中の前哨――フレデリック・ケックと備えの思想(小林 徹)[pp.181-209]

編者|editor

澤野美智子(さわの みちこ)
立命館大学総合心理学部・准教授
文化人類学
主な著作に、「防護服化できない身体と身体化できない防護服―韓国の「コロナ19」病棟におけるアフェクトの攪乱と再編」(『文化人類学』86(3)、2021)、『医療人類学を学ぶための60冊―医療を通して「当たり前」を問い直そう』(編著、明石書店、2018)、『乳がんと共に生きる女性と家族の医療人類学―韓国の「オモニ」の民族誌』(明石書店、2017)。

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都市・移動・感染症(叢書 感染症の人間学1)

都市・移動・感染症(叢書 感染症の人間学1)

都市は「感染症のゆりかご」であり、その対策の最前線だった
都市はいかに想像/創造されてきたのか。医学・人文学・社会科学の知を交差させ、人類がいかに移動を管理し、空間を作り変えてきたかを問う。シリーズ第1巻

本叢書の巻頭言・序章(浜田明範 著。叢書第1巻収録)はこちらからお読みいただけます(pdf)

(ISBN 9784868161202)

目次|contents

叢書序論  なぜいま感染症の人間学か(浜田 明範)[pp.11-29]
序章 感染症が照らし出す都市化と移動(浜田 明範)[pp.31-57]

第Ⅰ部 都市の形成と変容
第1章 「身体(概念)」の逆襲――ドイツ植民地都市における人種隔離政策と細菌学研究(磯部 裕幸)[pp.61-94]
第2章 都市化と格差社会と新型コロナウイルス感染症――三九ヶ国データによる予備的観察(斎藤 修)[pp.95-117]
第3章 COVID-19流行における「都市化」と「人の移動」の影響(濱田 篤郎)[pp.119-152]

第Ⅱ部 都市の自由と不自由
第4章 パンデミック下の都市部と郡部における不自由をめぐって――日本各地のプライマリ・ケアによるCOVID-19対応の語りから (堀口 佐知子・春田 淳志・後藤 亮平・飯田 淳子)[pp.155-287]
第5章 COVID-19パンデミックにおけるアクティビストの遅い生成――強権的統治の下で蠢動するフィリピン・マニラの若者たち(芝宮 尚樹)[pp.189-218]
第6章 中央オーストラリアにおける先住民のパンデミックへの文化的応答――COVID-19と問題飲酒のはざまで(平野 智佳子)[pp.219-242]

第Ⅲ部 場の創造、移動の想像
第7章 うつす・うつる――COVID-19パンデミック下の巡礼的移動(土井 清美)[pp.245-274]
第8章 新型コロナウイルスとデザイン――感染症へのデザインアプローチの構築に向けて(中村 寛)[pp.275-317]
第9章 外気学校をめぐるいくつかの考察――公衆衛生と初等教育のあいだのモダニズム(宇城 輝人)[pp.319-357]
第10章 パンデミックの天候-世界――コロナ禍のフィンランドにおける大気=雰囲気の醸成と森への退却(髙橋 絵里香)[pp.359-390]

編者|editor

浜田明範(はまだ あきのり)
東京大学大学院総合文化研究科・准教授
社会人類学、医療人類学
主な著作に、『感染症の医療人類学―ウイルスと人間の統治について』(青土社、2024)、『新型コロナウイルス感染症と人類学―パンデミックとともに考える』(共編、水声社、2021)、『薬剤と健康保険の人類学―ガーナ南部の生物医療をめぐって』(風響社、2015)。

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AI時代の新技術―その歴史から教育・医療・戦争まで【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書13】

AI時代の新技術

その歴史から教育・医療・戦争まで

  • 柳沢昌義(編)/2026年3月
  • 2500円(本体)/四六判並製168頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞

AIがもたらす未来は明るいのか?
ロボティクス、教育、都市計画、遺伝子工学、国際安全保障、軍事技術……さまざまな領域でAIがどのように利用されているのかを知り、急速に変化する技術と社会の関係を考える。【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書13】
(ISBN 9784868161349)

目次|contents

序文:AIと私【柳沢昌義】
第1章:AIの歴史【藤田光治】
第2章:AIと教育【柳沢昌義】
第3章:AI時代のまちづくり―3D都市モデルPLATEAUとXR技術による市民参加の進化【加茂春菜】
第4章:mRNA技術とワクチン―福音か呪いか【秋本倫子】
第5章:オムニユース時代のバイオテクノロジーとAI―デュアルユース概念の再構築とガバナンスの課題【田中極子】
第6章:戦争とAIをめぐる問題点―不確実で予測不可能【河野毅】
第7章:科学技術と人間の未来―希望のありか【田中智彦】

編者| editor

柳沢昌義(やなぎさわ・まさよし)
東洋英和女学院大学人間科学部教授。情報処理センター長。専門分野は教育工学・科学教育。主な著書に、『基礎情報科学』『世界は英語をどう使っているか』などの教科書の分担執筆。近年は、壁一面の巨大な電子黒板をどう授業に活用できるかを研究してきた。ここ数年は、生成AIの大学授業における活用方法を研究している。

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