「平和な日本」をガイドする
占領期日本における観光と戦後秩序
- 遠藤理一(著)/2026年6月
- 4300円(本体)/A5判上製336頁
- 装丁:中本那由子
何を観て、何を観せたのか?
焼け跡が広がり、明日の生活さえおぼつかない1945年の日本。極度に不安定で流動的な占領下社会では、すでに米軍将兵や国際観光客たちによる〈日本観光〉がはじまっていた。
暴力的な接触の可能性もあるなか、安全で快い「移動と接触」の創出によって戦後秩序をしたたかに形成する、「見えざる統治」のメカニズムに迫る。
(ISBN 978-4-86816-133-2)
目次|contents
まえがき
序章
第1部 占領と観光
第1章 「日本」との接触の構造化――米軍のレクリエーション施策およびスペシャル・サービス・ホテル施策
第2章 形式性と多様性――米軍の兵士向け観光ツアー施策
第3章 進駐を飼いならす――米軍進駐時における日本の観光事業・観光表象
第2部 復興と観光
第4章 戦後日本における理想的な移動と接触――敗戦直後の観光政策と「観光立国論」
第5章 「復興」の演出と観光のまなざし――GHQの経済復興政策と国際観光ツアー事業
第6章 「アメリカの世紀」の移動性――GHQ経済科学局の観光事業
第3部 独立と観光
第7章 戦時中における「平和」の作りかた――朝鮮戦争期の観光をめぐる「移動」と「接触」の再編
結論
参考文献
索引
著者|author
遠藤 理一(えんどう・りいち)
和歌山大学観光学部講師
専門は社会学、観光学。
主な著作:
「観光学における創発性の系譜――『移動的な社会』の観光学的考察」(『社会学評論』77(2)、2026)
「進駐を飼いならす――敗戦後京都における観光と『移動的な社会の秩序化』」(『戦争社会学研究』9、2025)
「占領期日本における未遂の『観光立国』構想――日本国内における観光政策の議論・実践から」(『観光研究』37(1)、2025)

