癒しと呪いの人類学

癒しと呪いの人類学

  • 板垣明美/2003年11月
  • 2800円(本体)/四六判・350頁

呪いから癒しへ― 人はなぜ「呪う」のか。マレーシア・ベトナムでのフィールドワークをもとに、コミュニケーションの問題点を改善するシステムとしての<呪いと癒し>の社会的機能を解き明かす。各頁に現地で撮影した写真を掲載、臨場感あふれる活動報告!!
(ISBN 4921146861)

目次|indexs

癒しの煌めき
感情の隠喩―恨み晴らします
戦いと癒し―伝統医療の文化社会的フィードバック機能
ハノイの南薬
ケダの「人災病」―メタ・コミュニケーションとしての呪術
伝承された医療と―「人災病」マレー人農民の療法の医療人類学
序章 研究の目的と方法
第一章 対象地域の概観
第二章 民族病因論
第三章 各種治療法とその限界
第四章 人災病の療法がおよぼす社会的影響
第五章 総括と討論

著者|author

板垣明美(いたがき・あけみ)
1993年、筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。博士(文学)。
現在、横浜市立大学国際文化学部人間科学科助教授。専門は文化人類学、研究分野は医療人類学、文化生態学。薬剤師の免許をもつ。

担当編集者から

内容はシャーマンのブラックマジックとホワイトマジックに関する調査・分析で、トランス状態で病気治療をおこなう「ボモ」の紹介などじつに興味ぶかいのであるが、編集上の目玉はなんといっても見開きに1枚(全部で150枚以上!)入れた写真。こんな写真入りまくりの人類学本はいままでないはず。
学問を記号の戯れにしないための仕掛け、これだけでも楽しめるはず。
シャーマンに興味のない人もマレーシアとベトナムの写真集とおもって買ってください![-内藤-]

 

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やる気をひきだす看図作文の授業―創造的[読み書き]の理論と実践 

やる気をひきだす看図作文の授業

創造的[読み書き]の理論と実践

  • 鹿内信善/2003年10月
  • 2200円(本体)/四六判・208頁

作文の時間に「書くことがない」という子どもをどう指導するか― 絵を読みとくことで、書く意欲・テーマを引きだす中国の看図作文指導法を応用し、新展開させた画期的授業の実践法を伝える! 画期的絵とき作文の方法!
(ISBN 492114687X)

目次|indexs

第一章 看図作文授業を支える基礎知識
第一節 国語の授業と動機づけ
第二節 国語の授業における「発見」
第二章 創造的「読み書き」の方法を探る
第一節 認知心理学を実践に役立てる
第二節 物語モデルを使った「読み書き」の実践
第三節 オリエンテーションを活用した新しい意味の発見と創造
第三章 「創造的読み」から看図作文へ
第一節 絵図テキストの活用
第二節 看図の動機づけ効果
第三節 発見の場としての看図
第四章 中国における看図作文の指導
第一節 看図作文が普及している理由
第二節 低学年看図作文指導のアイディア
第五章 看図作文と情報処理
第一節 絵図理解の情報処理
第二節 ボトムアップとトップダウンの看図作文
第六章 看図作文の授業実践
第一節 取材と構成の同時指導
第二節 子どもの主体性を活かした看図作文の授業
第三節 子どもの力を引き出す看図作文授業
第七章 看図作文の可能性
第一節 韓滉「五牛図」を用いた自己分析の授業
第二節 高其佩「高崗独立図」を用いた自己分析の授業
第三節 教師も楽しめる看図作文授業

著者|author

鹿内信善(しかない・のぶよし)
北海道教育大学教授。著書に『[創造的読み]への手引き』他。

担当編集者から

弊社のホームページを見て「ぜひ貴社から出版させていただきたい」というメールをくださった鹿内先生。「看図作文?」「カンズと読むんだろうなあ?」「カントと読むんだったらおかしいな、ハハハ」なんていう会話が社内で飛び交うくらい、日本では知られていない教育法ですが、中国ではとても盛んだそうです。
実践例で紹介されている先生方の指導力、生徒たちの発想力にはびっくり。作文指導に悩む先生方、絶対役に立ちますよ。
表紙写真は橋本照嵩さん。[-山岸-]

 

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〔品切重版未定〕

ショージ先生の船の博物館めぐり 世界篇

ショージ先生の船の博物館めぐり

世界篇

  • 庄司邦昭/2003年8月
  • 1800円(本体)/B6判・264頁

世界の船の博物館の写真、案内図、博物館リスト、文献リストなど、船にまつわる展示物や資料が満載! 周辺の観光案内もかねる「船の博物館」シリーズ待望の第2弾! 船の博物館ガイドの決定版!!
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146691)

目次|indexs

ヨーロッパ
ノルウェー/スウェーデン/デンマーク/ドイツ/オランダ/ベルギー/フランス/スイス/イタリア/スロベニア/マルタ/イギリス
アフリカ
エジプト
アメリカ
アメリカ合衆国
オセアニア
オーストラリア/ニュージーランド
アジア
中国
世界各国合計88の船の博物館を収録! 巻末には「船の博物館リスト」「博物館文献リスト」も。

著者|author

庄司邦昭(しょうじ・くにあき)
現在、東京商船大学商船学部教授。
著書に『ベルリーン滞在記』、『ショージ先生の船の博物館めぐり 国内編』など。

 

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風についての省察―絶対無の息づかいを求めて

風についての省察

絶対無の息づかいを求めて

  • 松山康國/2003年8月
  • 3333円(本体)/A5判・286頁

「息吹なす靈気」 神秘主義はマグマである―。西田幾多郎、西谷啓治、マイスター・エックハルトらの哲学を足がかりに、「呼息と吸息をむすぶ」息吹なす靈気へと迫る、息をめぐる論考集。
(ISBN 4921146853)

推薦の言葉

「息吹なす靈気」(spiritus spirans)についての周到な御考察、御研究の根本的態度をお示しになり、遠大な御志の程、期待いたします。
―下村寅太郎(学士院会員、故人)

目次|indexs

【第一部】論究Ⅰ
風格としての神―ドイツ神秘思想の体得のために
<息の根>考
「息吹なす靈気」としての非他者―東洋思想との関連において
土塊(つちくれ)考
【第二部】随想・講話
太陽に誰が火を点けたか
山の靈気
炎の剣
創造主の絵の具
光と風
降誕を待つ
鵙よ鳴け
山辺に向かいてわれ目をあぐ
「息を呑む」ということ―「神秘主義」の語意をめぐって
「絶対無」の息づかい―私にとっての西田哲学
いのちの息吹
風、息、靈
【第三部】論究Ⅱ
映す無と生す無―クザーヌスの語「一致の闇」の解明を通して
呼息と吸息をむすぶもの―絶対無の息づかいをもとめて
【第四部】付論
ドイツ神秘主義の詩人ジレジウス

著者|author

松山康國(まつやま・やすくに)
関西学院大学名誉教授。主な著書に『無底と悪 序説』など。

担当編集者から

各章のトビラに、ドイツの神秘主義詩人アンゲルス・ジレジウスの詩を配してある。
バロック期のこの詩人、ハイデガーにも甚大な影響を与えたわりに、日本ではほとんど知られていない(と思うのはぼくだけですか)。
たとえばこんな詩。

天は我が中にあり

止まれ―。
いず方へ汝は急ぎ往かんとするか。
天は汝が中にあるを。
汝もし神を他所にもとめんとせば、
汝はとこしえに神を逸し去るべし。

本書には「ジレジウス論」も収録されている。[-内藤-]

 

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ダンテ神曲原典読解語源辞典(1)地獄

ダンテ神曲原典読解語源辞典(1)

地獄

  • 福島治/2003年7月
  • 46000円(本体)/B5判・716頁

ダンテの言葉の海― 中世文学の一大傑作『神曲』を逐語英訳し、語源、派生語、語彙の変遷、接頭辞など、翻訳の手がかりとなるものを多言語(羅・英・仏・西語等)により詳解する世界初の大辞典!
(ISBN 4921146772)

推薦の言葉

ダンテの言葉の海―大江健三郎
原典が本当に読める―中条省平
まさしく、ジョイスフル―柳瀬尚紀
ロラン・バルトが生涯最後の講義に、ダンテ『神曲』をめぐって深くかつ新しく語っていました。私も、そろそろ生涯の終りの読書のプログラムを夢想します。それは『神曲』の一行一行を、その言葉の海にひたるようにして時をすごすことです。そのために『神曲』を朗読したテープを集めていますが、あわせて『ダンテ神曲原典読解語源辞典』があれば充分だと思います。その内容見本を読んで、つくづくそう感じます。―大江健三郎

著者|author

福島治(ふくしま・おさむ)
東京大学大学院人文科学研究科英語英文学専攻修士課程修了。ラテン語の泰斗、故ジョン・G・グリフィス教授(オックスフォード大学)に師事。
著書に『英語派生語語源辞典』(日本図書ライブ)他。

担当編集者から

オックスフォードでラテン語を学んだ福島治先生。ラテン語はむずかしいため、他の学生たちは次々に離脱。残ったのは日本人のオサム・フクシマのみ。グリフィス教授は「サム、サム」とかわいがってくれたとか。
<レディーファースト>のふるまいがとてもナチュラル、フェリーニ監督の「道」が大好きで何度も観ているというサム先生ですが、カラオケでは日本情緒あふれる美しい歌を熱唱。
フルマラソン完走115回。前夜かなりお酒を飲んでも翌朝はジョギング。ホントーに頭が下がります。[-山岸-]

 

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仏教霊界通信―賢治とスウェーデンボルグの夢 

仏教霊界通信

賢治とスウェーデンボルグの夢

  • 瀬上正仁/2003年7月
  • 2857円(本体)/四六判・315頁

神も仏もまことの幸い― 賢治とスウェーデンボルグ。奇妙なとりあわせに見える二人だが、そこに共通する深い思想の水脈があった―二人の思想を通じ、日本人にとっての「霊性」の本質に迫る力作!
(ISBN 4921146829)

目次|indexs

第1章 スウェーデンボルグの実像
第2章 仏教思想とスウェーデンボルグ神学
第3章 禅仏教とスウェーデンボルグ神学
第4章 鈴木大拙とスウェーデンボルグ神学
第5章 宮沢賢治の人と思想
第6章 『銀河鉄道の夜』再考
第7章 『法華経』の不思議
第8章 大乗仏教と原始キリスト教
第9章 日本仏教とスウェーデンボルグ神学
第10章 空海とスェーデンボルグ

著者|author

瀬上正仁(せのうえ・まさひと)
1954年宮城県生まれ。整形外科医。高校時代から神道家の勝又正三に師事。神道を主体とした東洋思想とスウェーデンボルグ神学との関連について研究を重ねている。「日本スウェーデンボルグ協会」運営委員。
著書に『明治のスウェーデンボルグ 奥邃・有礼・正造をつなぐもの』『魚と水 ある天才宗教家霊的体験の記録』(春風社)他。

担当編集者から

副題に「賢治とスウェーデンボルグの夢」とあるように、ふたりの時間軸がふつうの人とちがって見えたので、砂時計をあしらった装丁を考えた。砂浜に打ち上げられた砂時計。昼と夜。トウキュウ・ハンズで光る砂の入った砂時計を買ってきて、休日、湘南の海にでかけ、お尻プリプリのイカしたむすめたちには目もくれず(はい。うっそピョーン!)、ひるよる徹して撮影にいそしんだ。けっこう意図した通りの写真ができ、それをふまえ、わが田顔が装丁を考えてくれ、できあがったのが、これ、このとおり出色のでき栄え。……と、いくはずだったのが、田顔、思うところあって、社長の俺の指示をあっさり振り払い捨て去り、仏教曼荼羅の世界とキリスト教の十字架を交叉させ、実に甘美象徴的な装丁に仕上げてくれた。こうなると、怒るに怒れない。いいよいいよ。俺は、どうせ、腐草になる運命さ。ははは。[-三浦-]

 

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〔品切重版未定〕

聖霊の神学

聖霊の神学

  • 小野寺功/2003年7月
  • 7600円(本体)/A5判函入・394頁

光のさざなみに神を観る― 西田幾多郎・鈴木大拙・西谷啓治などの日本哲学を媒介にして、キリスト教・三位一体論を聖霊の神学と捉えなおし、現代に復興する野心的大著!
(ISBN 4921146810)

推薦の言葉

大地と霊性―著者の「いのち」の言葉は私たちを「いのち」の目覚めへと誘う。日本の大地に深く根ざして、大地からの霊性の気に浸透されつつ、賢治、大拙、西田を「いのちの思想家」としてうけつぐ著者は、カトリックの信仰に生きる。
「西田哲学から聖霊の神学へ」―この著作に私たちは世界霊性史上ひとつの新しい峯を仰ぎ見る。小野寺功さんの生涯は、日本の大地への聖霊の深く豊かな着地体になっていると言っても過言ではないであろう。
-上田閑照

目次|indexs

第一部 聖霊の宗教
いのちの思想家―賢治・幾多郎・大拙
聖霊をめぐって
絶対無と神―西谷啓治とK・マーラー
西田哲学から聖霊神学へ
キリスト教の聖霊論的理解
第二部 場の神学
そこからそこへ―アウグスティヌスの三位一体論
「場の神学」序説―場所的論理と聖霊論的思考
絶対無の場所―西田哲学の聖霊論的考察
神人の逆対応
第三部 生成の論理と無の解釈学
聖霊神学と生成の論理―近代超克のための一試論
無の世界の解釈学―生成の論理を媒介として
第四部 一粒の麦
愛は多くの罪を覆う
西田哲学と森信三の全一学
新井奥邃の信仰思想
大拙のマリア観
日本文化とキリスト-教

著者|author

小野寺功(おのでら・いさお)
上智大学大学院哲学研究科修了。清泉女子大学名誉教授。著書に『大地の哲学』『大地の文学 [増補]賢治・幾多郎・大拙』『絶対無と神』他。

担当編集者から

前著『絶対無と神』が機縁となり、京都大学哲学科の招きで(!)講演会が開かれた。百人を集める大盛況となった会での、鋭い質問。「あなたの西田解釈には悲しみが欠けているのでは?」
先生、電話でぼくにこう語った。
「当然の批判ではあるけれど、悲しみを語るなんて気恥ずかしくてね…」
小野寺先生の哲学は、語り得ぬふかい悲しみに裏打ちされ、ソコヌケに明るい。[-内藤-]

 

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幻の鳥 ガーニーズ・ピッタ 

幻の鳥 ガーニーズ・ピッタ

  • 地球クラブ 編・長野亮之介 絵・小岩井彰 解説/2003年5月
  • 1905円(本体)/A4判・30頁

絶滅したと思われていた鳥ガーニーズ・ピッタとタイの少年の物語。自然について、人間と自然の共生について、経済発展がもたらす功罪について深く考えるための本。絵本の売上の一部は、タイの環境教育と熱帯林保護のために使われます。
(ISBN 4921146802)

著者|author

小岩井彰(こいわい・あきら)
1956年生まれ。1995年「地球クラブ」設立。タイ国の熱帯雨林保護、就学支援活動および長野県青木村で子どもたちのための自然体験プログラムを展開。2001年より長野県教育委員会文化財・生涯学習課勤務。
長野亮之介(ながの・りょうのすけ)
1958年東京都生まれ。フリーランス・イラストレーター。1996年「地球クラブ」のカオノアチュチ低地熱帯林現地調査に参加。1999年森林ボランティアグループ「五反社」創設に参加。
弊社ホームページにてコラム「東京絵日記」連載中。

担当編集者から

ハンサムでカッコいい長野亮之介がカッコいい絵を描いた。絵は10枚。9枚目のタイの森に降る雨のシーンにうなる。いい。何度見てもいい。絵本のページを繰って見てきた異国の暮らしと喧騒がぐっとからだに染みこみしずんでゆく。だから、最後のクライマックスがいきる![-三浦-]

 

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YURI―土器屋有理作品集

YURI

土器屋有理作品集

  • 土器屋有理/2003年5月
  • 2381円(本体)/A4判・84頁

<夭折の天才画家・土器屋有理の作品集> 有理さんは1998年5月26日、高知県大月町海岸にて転落死した。享年27。独特の画風が開花する前のことで、家族はじめ、周囲の人々の有理さんを惜しむ声が今回の作品集に結実した。
(ISBN 4921146837)

目次|indexs

Ⅰ土器屋有理作品集
Ⅱ土器屋有理 絵と生涯
土器屋有理の絵と生涯
有理の最後の日々と絵について
有理のこと
作品集「有理」によせて

著者|author

土器屋有理(どきや・ゆうり)
画家・イラストレーター。1970年生まれ。98年に事故死。

担当編集者から

淡い色調の絵を見ても、ふだん強いものに慣れ親しんでいる私は当初、彼女の人生のほうに目をうばわれ、絵そのものを観賞する努力を怠っていたかもしれない。ところが、編集作業を重ねていくうちに、上品な淡い中間色がとても新しく感じられるようになった。
有理さんは生前よく画題を写真に撮っていたという。それは、写真を下敷きにするというのではなく、むしろ確認のためにそうしていたらしい。それほどに有理さんのイメージはジャンプする。
『赤い波濤』(装丁にも使用)が有理さんの遺作となったが、タテ41.2cm×ヨコ31.2cm10枚の連作は、赤と青が複雑に交差し響き合い具体物は他に何も描かれていない。
仕事を進めていくうちに一つハッキリしてきたのは、つくる本が画集だったからよけいにそう感じられたのかもしれないが、かかわる人たちの少しずつのクリエイティヴが掛け合わさることが強烈にではなく面白いな~、ってこと。
クリエイティヴもいろいろだから一概には言えないが、たとえば100のクリエイティヴを一人でやろうとすると大変。一人2ずつのクリエイティヴを出し合えば、って何だか『スウィミー』みたいだけど、2×2×2×2×2×2×2=128で100を越える。この感じって、額縁入りの社訓には相応しくないだろうけど、とても大事なことじゃないかなあって思った。
「製作を通して、悲しみばかりでなく、「有理の新しい側面」を発見する喜びも与えていただきました」とはご両親の言葉。ひとを理解することの難しさをあらためて思い知らされた。[-三浦-]

 

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二人称の死―西田・大拙・西谷の思想をめぐって

二人称の死

西田・大拙・西谷の思想をめぐって

  • 浅見洋/2003年5月
  • 2800円(本体)/四六判・262頁

肉親の死をいかに自己の生の根本に据えるか― 西田幾多郎、鈴木大拙、西谷啓治―石川県が生んだ三人の世界的思想家・哲学者がいかに独自の思想を形成していったのかに迫る、著者渾身の書。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146756)

推薦の言葉

肉親の死をいかに自己の生の根本に据えていったのか、偉大な先達の思想形成<悲しみの仕事>が本書で説かれている。
―日野原重明(推薦・序文/聖路加国際病院理事長)

目次|indexs

だれもが経験する死に臨み―刊行に寄せて 日野原重明
第一章 西田幾多郎
悲哀の端緒
我が子の死
西田の死生観の展開
後半生―悲哀と思索―
第二章 鈴木大拙
生い立ちと旅立ち―加賀、能登で―
世界の前者への歩みと実践
友人の死と禅思想の形成
最晩年
第三章 西谷啓治
西谷の課題―師と弟子―
生い立ち
西田幾多郎との出会いと思想展開
ニヒリズムという現実
日本の伝統文化と空
終章 田辺元における死の理解

著者|author

浅見洋(あさみ・ひろし)
1951年石川県生まれ。金沢大学大学院文学研究科(哲学専攻)修了。文学博士。現在、石川県立看護大学教授。
著書に『未完の女性哲学者高橋ふみ』『西田幾多郎とキリスト教の対話』『高橋文のフライブルク通信』ほか。

担当編集者から

鈴木大拙の死を看取った日野原重明氏から序文と推薦文をお寄せいただきました。
鈴木大拙の最期にあたり、日野原先生が「だれか呼びましょうか」と訊いたのに対して、「いや、わたしはひとりでいいんだ」と言って、大拙は静かに息を引き取ったそうです。
哲学者の最期はこんなにも静謐なものかと感心してしまいますが、本書はそこに至るまでの謎に迫ります。[-内藤-]

 

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