知的障害児のためのラーニング・ボックス学習法

知的障害児のためのラーニング・ボックス学習法

  • 立川勲/2004年3月
  • 1800円(本体)/四六判・256頁

30年間の知的障害教育実践を踏まえ、著者が独自に開発した自学自習の道具と方法が、他では見られない発育効果を上げている。イラスト・図表をまじえながら、この画期的新学習法の全貌をわかりやすく解説。関係者必読!
(ISBN 4861100011)
よこはま児童文化研究所ホームページ

目次|indexs

Ⅰ章「ラーニング・ボックス学習法」の基本的な考え方
Ⅱ章「ラーニング・ボックス学習法」における道具と実践
Ⅲ章「ラーニング・ボックス学習法」における学習の操作モデル
Ⅳ章「ラーニング・ボックス学習法」における「学習構造」
Ⅴ章「ラーニング・ボックス学習法」における「学習行動」
Ⅵ章「ラーニング・ボックス学習法」における3つのシステムの構造と機能

著者|author

立川勲(たちかわ・いさお)
1944年山形県生まれ。横浜国立大学卒業後、お茶の水女子大学田口研究所にて「言語障害治療学」を修める。
横浜市の公立学校に17年間勤務ののち、横浜国立大学付属養護学校の「言語指導教室」に勤務。
30年前より「よこはま児童文化研究所」の障害児発達援助の顧問を務める。毎年、横浜市「山手イギリス館」にて障害児のためのフルートコンサートを開催。著書に『この人と一時間』(Ton-Tonブックス)、『着実に育てる方法』(至文堂)。

担当編集者から

「よこはま児童文化研究所」は西区平沼にある。最寄駅は京急線の戸部。小社からは歩いてもいける距離だ。研究所におじゃまして、子どもたちがラーニング・ボックスで学習する様子を参観させてもらったが、子どもたちがイキイキと学習している姿は見ている側にも楽しく、同じ空間にいることが心地よかった。
著者の立川先生と所長の原先生が30年にわたって研究・実践を重ねてきた学習法。子どもたちが「学ぶということ」を自ら学ぶことで、可能性を開いていく。
「この子は学習できない」という大人の思い込みが、子どもの可能性をふさいでいることに気づかされる。
まずは読んでみてください。とにかくやってみてください。[-山岸-]

 

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アパルトヘイト教育史

アパルトヘイト教育史

  • ジョナサン・ヘイスロップ 著 山本忠行 訳/2004年3月
  • 3800円(本体)/四六判・378頁

南アフリカで行なわれた人種差別政策はなぜ成功したのか― 教師や生徒の証言からアパルトヘイト政策の教育面に切り込む!これまで知られてこなかった人種差別教育の実態に迫る!巻末付録として南アフリカを理解するための地図と略年表を収録。索引もついた、アパルトヘイト教育の全貌を知る格好の書!
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146950)

目次|indexs

はじめに
教育危機
危機と教師
バンツー教育
ANCのバンツー教育反対キャンペーン
抵抗運動の挫折
バンツー教育の絶頂期
変化
生徒の反乱:一九七二~一九七六
反乱後:一九七六~一九八九
むすび

著者|author

ジョナサン・ヘイスロップ
南アフリカ人の両親のもとロンドンで生まれ、ヨハネスブルク市で育つ。南アフリカ共和国ウィットウォータースラント大学準教授。

訳者|translator

山本忠行(やまもと・ただゆき)
国立国語研究所日本語教育長期専門研修修了後、ウォータースラント大学客員研究員を経て、現在は創価大学教授。

担当編集者から

翻訳書の編集に挑戦! ということではじまったこの仕事、とにかく悪戦苦闘の連続でした。原著の文意を変えるわけにはいかない、されど編集しないわけにはいかん……どこまで踏み込んでいけるのか。訳者とのやり取りを通じ、編集者として考えさせられる仕事になりました。
日本の読者のために、ということで著者が作成した南アフリカの地図と年表付き。アパルトヘイトの教育面に迫る、類書のない本! ぜひお読み下さい。[-長田-]

 

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テムズ川ウォーキング―オックスフォードからウィンザーまでの120キロ

テムズ川ウォーキング

オックスフォードからウィンザーまでの120キロ

  • 岡本誠/2004年2月
  • 1905円(本体)/A5判・168頁

<スケッチ満載のウォーキングエッセイ!> 休日ごとにテムズ川沿いを歩き、一日の行程を終えたらビールを一杯。次は、前回の到達地点からさらに前進。美しいスケッチと共に歴史、文化、生活が点描される面白エッセイ!
日本図書館協会選定図書
(ISBN 486110002X)

目次|indexs

1 オックスフォードからラドリーへの9キロ
2 ラドリーからクルフトン・ハムデンへの16キロ
3 クリフトン・ハムデンからウォーリングフォードへの16キロ
4 ウォーリングフォードからゴアリングへの12キロ
5 ゴアリング&ストリートリーからパングボンへの8.5キロ
6 パングボンからタイルハーストへの5キロ
7 タイルハーストからレディングへの5キロ
8 レディングからヘンリーへの14キロ
9 ヘンリーからマーローへの15キロ
10 マーローからメイドゥンヘッドへの12キロ
11 メイドゥンヘッドからウィンザーへの10キロ

著者|author

岡本誠(おかもと・まこと)
1940年鹿児島市生まれ。学習院大学卒業後、法政大学大学院博士課程修了。
現在、駒沢大学短期学部教授。学習院大学講師。

担当編集者から

ウィンザー城(11章で紹介)には行ったことがある。外観の偉容、城内の立派さもさることながら、町そのものがとても奇麗。身のこなしも話し方もまさにジェントルマンの岡本先生がその町を歩く…。様になるなあ。
文章とスケッチで描くイギリスの文化と歴史は、一読一見の価値あり。イギリスに行ったことのある人もこれから行こうという人も楽しめる本。[-山岸-]

 

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「精霊の仕業」と「人の仕業」―ボルネオ島カリス社会における災い解釈と対処法

「精霊の仕業」と「人の仕業」

ボルネオ島カリス社会における災い解釈と対処法

  • 奥野克巳/2004年2月
  • 6476円(本体)/A5判・328頁

インドネシアの「辺境」ではいまも、神託による裁判が開かれる― インドネシアの辺境カリス社会の暮らし、神話、儀礼、癒し、呪い、狂喜を包括的に伝える生々しい人類学調査の記録。著者が現地で撮影した、貴重な資料と写真をふんだんに収録! 現在もおこなわれる「バパック神判」とは?
(ISBN 4861100003)

目次|indexs

第一章 カリス社会について
【I】災因論研究の視点
【II】ボルネオ島諸社会の災因論研究
【III】カリス社会における病気・けが・死
【IV】フィールドワークと本書の構成
第二章 神話・歴史と精霊世界
【I】調査地の概況
【II】民族集団としてのカリス
【III】カリスの社会組織
【IV】カリスの経済生活
【V】インドネシア国家と辺境としてのカリス社会
第三章 病気から死へ
【I】「われわれの祖先の話」
【II】神話・歴史の聞き取りの経緯
【III】調査の夢見、カリスの解釈
【IV】テテオンバン儀礼の手続き
【V】拡張する災因論
第四章 カタベアアン
【I】災因論記述の新たな可能性
【II】幼児の病気と死
【III】呪詛・猫殺し・夢見
【IV】災因の非決定性と不可視界の恐怖
【V】災因論の別の読み方
第五章 病気治しとしてのバリアン儀礼
【I】食べることと飲むこと
【II】調査の経験から
【III】カタベアアンによる災いの説明
【IV】カタベアアンにならないために
【V】問題の在処とカリスのシャーマニズム
第六章 災厄としての狂気
【I】二つの狂気
【II】マウノと呼ばれる人びと
【III】聖霊によってラオラオにされた人びと
【IV】狂気をめぐる災因論の外部と内部
第七章 パルマコンとしての毒薬
【I】悪名高き毒薬使いとしてのカリス
【II】災いを引き起こす毒薬
【III】対抗薬による儀礼
【IV】毒薬所有者へのインタヴュー
【V】毒薬をめぐる災因論状況
第八章 邪術師を暴き出す
【I】邪術・辺境・近代
【II】狂気の原因としての邪術
【III】神から人に委ねられた神判
【IV】邪術告発をめぐる辺境の知
【V】毒薬をめぐる災因論状況

著者|author

奥野克巳(おくの・かつみ)
桜美林大学助教授。
主要著書
『文化人類学のレッスン―フィールドからの出発―』(花渕馨也と共編著)学陽書房、2005年
帝国医療と人類学』春風社、2006年

担当編集者から

この本には、不思議な精霊と毒薬使いの話がたくさん出てきます。
たとえばこんな具合。
【バジョン】
バジョン(bajong)は、妬ましい相手がいつも通り過ぎる道に埋められる。
かかると、大勢の人の前で知らぬ間に排尿・排便するようになるという。
【ジャン】
とくに人を殺すのに使われる毒薬で、一説によると、その瓶には白蟻が入っている。
相手の近くで呪文を唱えながら、中味を相手に向かって放つと、中味は、身体の内部に入り込んで、相手を蝕み、ついには殺してしまう。
【プルン】
小瓶の底に敷かれた水分を含んだ綿の上に針などが刺さっていて、これを呪文とともに相手に向かって飛ばすと、風に乗って、相手の体内に入る。
それが心臓に突き刺されば、相手は一瞬のうちに死ぬ。
【ブフタイ】
ブフタイの瓶には、人の血を吸って生きる「犬」が入っている。
所有者は毎晩、手指を傷つけ、その血を瓶のなかに少しずつ垂らして、「犬」を餌づけする。
それだけでは足りないので、所有者は、瓶のなかの「犬」を定期的に解放して、誰かを餌食にする。
そのようにして世話をし、育てていくと、「犬」は、いざというときに、所有者の命令に従う。
【ジャヤウ】
小さな瓶に入ったジャヤウをからだに振り掛ければ、自分を美しく見せることができ、続けざまに性交渉をおこなうことができる。
ほら、気になるでしょう。もっと知りたくなるでしょう。
続きは買って読んでください。[-内藤-]

 

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ライフサイクルと保健福祉―暮らしに役立つネットワーク 

ライフサイクルと保健福祉

暮らしに役立つネットワーク

  • 長尾譲治/2004年2月
  • 1800円(本体)/A5判・196頁

あなたならどうしますか? 身近な事例をもとに保健福祉の公共サービスを分かりやすく解説。病気、出産、障害、介護、痴呆など、いざというとき必ず役立つ制度や手続きをコンパクトにまとめた入門書。高齢者に限らず、今後の社会を乗り切るために必要な情報が満載!!
(ISBN 4921146969)

目次|indexs

第1編 ライフサイクルと保健福祉
第1章 病気・けがをしたら
第2章 妊娠・出産・育児とその支援
第3章 身体障害を負ったら
第4章 知的発達障害への対応
第5章 精神障害への対応
第6章 寝たきり等で介護が必要になったら
第7章 痴呆性高齢者と老人保健福祉
第8章 ターミナル・ケアを受けるには
第9章 生活に困窮したら
第2編 保健福祉の現代的課題
第1章 ハンセン病差別問題の歴史的教訓
第2章 HIV・エイズの問題と国際保健福祉
第3章 マザー・テレサに学ぶ保健福祉の「原点」

著者|author

長尾譲治(ながお・じょうじ)
1965年大阪府生まれ。駒澤大学大学院人文科学研究か社会学専攻修士課程修了。駒澤大学助教授。
著書に『現代社会福祉学の理論と実践』(みづほ、分担執筆)など。

担当編集者から

真夜中にたたき起こされドアを開けると、完全武装の救急隊が五、六人。隣のおばあちゃんがたおれ、カギをあけられないという。小宅のベランダ越しに突入の騒ぎとなった。トイレにうずくまっていたご老体、なんとか緊急入院先へ担ぎ込まれた。
都会のヤミは身近にあると痛感。明日はわが身と心して、人さまに迷惑かけぬようにと再認識したのです。……ここ紅葉ヶ丘の空は今日も高く、スカイブルーが冴えている。[-堀田-]

 

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〔春風社に在庫あり〕

夜窓鬼談 

夜窓鬼談

  • 石川鴻斎 著 小倉斉・高柴慎治 訳註/2003年12月
  • 3800円(本体)/A5判・536頁

〈夜の窓には鬼が棲む〉「茨城智雄」「果心居士」「画美人」…あの澁澤龍彦や小泉八雲も底本にした怪談奇談本、初の現代語訳成る! 原著に収められた33葉の挿絵もすべて収録、奇妙奇天烈摩訶不思議な物語世界をあますところなく再現! 原著は明治22年、東陽堂より刊行。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146926)

目次|indexs

上巻
夜窓鬼談序/凡例/鬼字解/哭鬼/笑鬼/瞰鬼/貧乏神/七福神/花神/奇縁/雷公/風伯/売醴女/古寺怪/蛇妖/竃怪/鬼児/祈得金/客舎見鬼/画美人/天狗説/大原維蓮/仲兼刺怪/仲俊斃怪/興福寺僧/奇籠/毛脚/山繰/羅漢/奇陶/孤児識父/源九郎/狐誑酒肆/冥府/怨魂借体/河童/一目寺/高秀才/轆轤首/大入道/驚狸/鉄蕉精/髑髏/牡丹燈/狸怪/宗像神祠//続黄粱/鬼神論(上)/鬼神論(下)
石川鴻斎とその時代―小倉斉
下巻
序/神卜先生/役小角/安倍晴明/葛葉/果心居士/狸技/縊鬼/阿絹蘇生/岩淵右内/友雅/累女/比翼塚/茨城智雄/象/義猫/洋狗/秦吉了/蟻城/小人/滝蔵/藤生救雀/飛鼎/熊人/霊魂再来/礼甫/変成男子/酔石生/染女/千葉某/飛鶻庵/保全法奇験/靄厓花卉/狸陰嚢/阿菊/偽情死/鼈成仏/阿岩/文弥/患歯/阿虎/阿多摩池/混沌子
『夜窓鬼談』の世界―高柴慎治

著者|author

石川鴻斎(いしかわ・こうさい)
1833年、三河国豊橋の商家に生まれる。詩文家・漢学者にして南宋画家。本名英。字は君華。通称英助。
藩の儒学者・西岡翠園や太田晴軒に師事。18歳で郷里を出、各地を遍歴。1858年、帰郷して私塾を開き経史を講じる。その後横浜に転居、清の公使館に親しく出入りする。優れた詩文家として名高く、南画にも秀でた。
編著書に 『日本外史纂論』『芝山一笑』『画法詳論』など。他に、漢文で記された『夜窓鬼談』、和文による怪談『花神譚』などがある。1918年没。
小倉斉(おぐら・ひとし)
1951年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。愛知淑徳大学教員。日本近代文学専攻。
高柴慎治(たかしば・しんじ)
1949年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。静岡県立大学教授。日本近代文学専攻。

担当編集者から

訳者の小倉先生と高柴先生は言葉に対する意識が超鋭敏! 校正校閲をしていてこんなに緊張したのははじめてです。一文字たりとも気が抜けない。文字通り胃の痛みを堪えながらの編集作業となりました。
原著の雰囲気を可能な限り再現しようと、挿絵撮影のために、カメラマンの橋本照嵩さんとともに磐田市立図書館へ。9時間にも及ぶ撮影の甲斐あって、原著に比べても遜色ない出来! すばらしい!
絶対におもしろいので、ぜひ買ってください。[-長田-]

 

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〔品切重版未定〕

増補 「いい子」の非行 家裁の非行臨床から

増補 「いい子」の非行

家裁の非行臨床から

  • 佐々木光郎/2003年12月
  • 1800円(本体)/四六判・276頁

ますます不気味に広がる「いい子」の非行。三年前、非行臨床の立場からこの問題に初めて光をあてた著者が、最新の事例と親との対話を盛り込み、再提言する。教育に携わるすべての人の必読書!
(ISBN 4921146918)

目次|indexs

Ⅰ おれはできる
Ⅱ ぼくのなかにいたぼくが怒った
Ⅲ よい子の息切れ
Ⅳ 別にだれでもよかった
Ⅴ 正選手になれなければ意味がない
Ⅵ ぼくは普通の少年と違う
Ⅶ ワクワクする「おやじ狩り」
Ⅷ 将来は専門職に就きたい
Ⅸ 留学を夢見て
Ⅹ 深夜の単独暴走
増補事例1 もう疲れた
増補事例2 見逃されるサイン
あらためて問う遊びや自然体験の大切さ
まとめと提言
補遺

著者|author

佐々木光郎(ささき・みつろう)
1946年秋田県生まれ。1973年東北大学大学院教育学研究科修士過程修了。1991年最高裁家庭裁判所調査官研修所教官、1997年文部省第16期中教審専門委員。現在、静岡英和学院大学教授。
著書に『いい子の非行』(春風社刊)、『戦前、感化・教護実践史』(共著、春風社刊)などがある。

担当編集者から

「高校へ入ったらそれでおしまい。目的などありません。」「○○君はボランティア活動をしていた「いい子」なんです。」「両親のアレが違うんです。アレですか? 人間としての扱いですよ。」本書に登場する子どもたちのことばだ。あきらめと倦怠とふてぶてしさと投げやりと怯え。いまの子どもが置かれている現状の複雑さは計り知れない。また、もとより子育ては難しい。楽しいことばかりとはかぎらない。親も子も、胸くそ悪くなる日もあろう。ことばが宙に浮いてふわふわ、さ迷う。相手にとどかない。どうしたら、地に着いた、からだから発することばになり得るのか。ゆたかなコミュニケーションの場を取り戻すことができるのか。非行臨床に携わる著者に明かされた非行少年のことばに、解決のヒントが隠されているかもしれない。
本書は、非行問題の解決にじっくりと取り組もうとする親や教師や教育関係者のために、初版刊行後に起きた事例をくわえ、さらに親との座談会の模様も採録した。[-三浦-]

 

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るつぼの中の国語教師 

るつぼの中の国語教師

  • 深瀬幸一/2003年12月
  • 1800円(本体)/四六判・240頁

学校現場は「るつぼ」である! 学力とはなにか。生徒が意欲的に学習できる授業をどう展開するのか。学習指導要領と現場とのギャップに悩みながら、真の国語力をつける授業を構築・実践した高校教師の提言集。
(ISBN 4921146896)

目次|indexs

教室で文学を読む
一章 「教室で文学を読む」ということ
二章 歴史物語の読みと歴史解釈について―『大鏡』と『栄華物語』の授業を通して
三章 歴史解釈と文学解釈
何を教えるか
四章 教育内容の構造化について
五章 「読むこと」と教育内容―説明的文章の読みを通して
六章 「国語学力」をめぐる考察

著者|author

深瀬幸一(ふかせ・こういち)
1961年福島県生まれ。山形大学工学部、人文学部卒業。福島大学大学院教育学研究科修了。現在、福島県立福島東高等学校教諭。

担当編集者から

すごい読書家。音楽にも詳しい。文章を読むかぎりでは細面の文学青年タイプ。
が、実際に会ってみると、ガッチリした体格のスポーツマン。学校では野球部の面倒をみているという。お酒も強い。授業改革をめざす熱血漢教師だ。
装丁は武田尋善さん。地色の黒・灰色は矛盾に満ちた教育現場を、赤色は新しい道を切り開こうとする著者を表している。[-山岸-]

 

※品切れ重版未定

 

まあるい地球のボランティア・キーワード145 【ボランティア学習事典】

まあるい地球のボランティア・キーワード145

ボランティア学習事典

  • 日本ボランティア社会研究所ボランティア学習事典編集委員会/2003年11月
  • 2381円(本体)/B6判・250頁

身のまわりの問題から地球規模の課題まで関連用語を網羅し、最新の活動状況をふまえて解説! 各方面の第一人者による用語解説は、これまでのボランティアに関する疑問に的確に答える。ボランティア活動の具体的場面でぶつかる諸問題に即対応できる、初の本格的キーワード集。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146888)

目次|indexs

アウトドア体験療法/アクティブラーニング/新しい公共/アドボカシー/いのちの電話/インターアクト/エコマネー/介護保険制度/開発教育/環境教育国際ボランティア貯金/子どもの権利条約/コミュニティ・ビジネス/サービス・ラーニング/参加(参画)型学習/山村留学/シビルソサエティ/生涯学習/生涯学習ボランティア/青年海外協力隊/総合的な学習の時間/ソーシャルワーカー/ターミナルケア/チャイルドライン/トライやる・ウィーク/ナショナルトラスト/ネットワーキング/ノーマライゼーション/パートナーシップ/ピアカウンセリング/病院ボランティア/フリースクール/ポートフォリオ/ボランティア学習/ボランティア休暇・休職制度/ホリスティック教育/マッチング・ギフト/野外教育/結(講、催合)/ユニバーサルデザイン/ラーニング・ソサエティ/ロールプレイ/ワークショップ/1%クラブ(主な収録用語)

著者|author

日本ボランティア社会研究所
ボランティア活動全般にわたる現状と課題を専門的観点から研究するネットワーキング型研究機関。2001年7月設立。

担当編集者から

執筆者28名は、各分野の権威。内容は最高水準だが、文章がカターイ!!! 学術論文調のものもある。この事典は高校生にも活用してもらいたい。ならば、カタイ部分をもみほぐして読みやすくすべし。全体の文体にも統一感が必要だし。そんなこんなで、事典の編集はとにかく大変。でも、待望の本事典、いい仕上がりになりました。
持ち歩きやすいようにB6判のコンパクトサイズ。和田誠さんの装丁がすばらしい。表1(表紙)の絵が表4(裏表紙)では○○○○になります。○の部分を知りたい方は、買って、見てくださいな。[-山岸-]

 

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名刀中条スパパパパン!!!

名刀中条スパパパパン!!!

  • 中条省平/2003年11月
  • 2800円(本体)/四六判・480頁

<中条に斬れぬものなし!> 村上龍、桐野夏生から岡崎京子、しりあがり寿まで、「いま」を代表する小説・映画・マンガの話題作160以上を日本最高の明晰な頭脳が一刀両断!! 雑誌「論座」に5年間にわたって連載された「仮性文藝時評」をまとめた文藝評論集。
(ISBN 492114690X)

推薦の言葉

斬って斬ってもっと斬ってメッタ斬りにして
文学、音楽、コミック、中条に斬れぬものなし!デヤー!!
―しりあがり寿(漫画家)

目次|indexs

日本の真のホラーはどこに隠れているか?
ウェス・クレイヴン監督『スクリーム』/貴志祐介『黒い家』/斉藤貴男『カルト資本主義』
新たなプロレタリア文学の誕生
桐野夏生『OUT』/花村萬月『鬱』/髙村薫『照柿』/岡崎祥久『秒速10センチの越冬』
結婚はほんとうに地獄か?
茶木則雄『帰りたくない!』/小林信彦『結婚恐怖』/村上龍『オーディション』/望月峯太郎『座敷女』
『レディ・ジョーカー』は現実に敗北した!
髙村薫『レディ・ジョーカー』/一橋文哉『闇に消えた怪人 グリコ・森永事件の真相』/宮崎学『突破者』
人生の意味に真っ向から挑む
アッバス・キアロスタミ監督『桜桃の味』/里中満智子『ラファエロ』/瀬名秀明『ブレイン・ヴァレー』
「父性の復権」を笑い飛ばす私小説の極北
梁石日『血と骨』/宮崎学『不逞者』
死をめぐる奇想
山田風太郎『半身棺桶』『死言状』/筒井康隆『敵』『邪眼鳥』
官僚国家日本の危機管理能力を問う
船橋洋一『同盟漂流』/麻生幾『宣戦布告』/カレル・ヴァン・ウォルフレン『なぜ日本人は日本を愛せないか』/新井英樹『ザ・ワールド・イズ・マイン』
映画批評の荒野で
上野昂志『映画全文 一九九二~一九九七』/芝山幹郎『映画は待ってくれる』/井上一馬『アメリカ映画の大教科書』/四方田犬彦『映画史への招待』
繊細な嗅覚を発揮する天才、岡崎京子
宮部みゆき『理由』/岡崎京子『UNTITLED』
パスティーシュは新たな可能性を拓く!?
若合春侑「腦病院へまゐります。」/平野啓一郎「日蝕」
芥川・直木賞に起きた″事件″
藤沢周「ブエノスアイレス午前零時」/花村萬月「ゲルマニウムの夜」/車谷長吉『赤目四十八瀧心中未遂』
夏の終わり、旅のあれこれを思う
太宰治『津軽』/村上春樹『辺境・近境』/西原理恵子『鳥頭紀行ぜんぶ』/ねこぢる『ぢるぢる旅行記インド編』
恐るべきペシミズム小説
馳星周『夜光虫』『漂流街』/ジェイムズ・エルロイ『キラー・オン・ザ・ロード』/ジム・トンプスン『内なる殺人者』
ねばりづよい批評精神をみせる夏目房之介
レイモンド・カーヴァー「大聖堂」/吉田直哉『脳内イメージと映像』/夏目房之介『笑う長嶋』/黒鉄ヒロシ『幕末暗殺』
通過儀礼を失くした国で
高山文彦『地獄の季節』『「少年A」14歳の肖像』/柳美里『仮面の国』『ゴールドラッシュ』
贅沢な沈黙
エットーレ・スコラ監督『BARに灯ともる頃』
小説界の抑圧システムをくぐり抜けるには
大泉実成『消えたマンガ家』/平野啓一郎「一月物語」/若合春侑「カタカナ三十九字の遺書」
日本の柔らかいファシズムを笑い飛ばす
ナンシー関「小耳にはさもう」「テレビ消灯時間」/村上龍『ワイン 一杯だけの真実』『ライン』
「やおい」の盛況は何を意味するのか?
中島梓『夢見る頃を過ぎても』『タナトスの子供たち』
アダルト・チルドレン小説花ざかり
天童荒太『永遠の仔』/桐野夏生『柔らかな頬』
監視社会日本に未来はない?
ヴィンチェンゾ・ナタリ監督『キューブ』/貴志祐介『クリムゾンの迷宮』/高見広春『バトル・ロワイアル』/斉藤貴男『プライバシー・クライシス』
信用詐欺は面白い
黒川博行『文福茶釜』/和泉聖治監督『借王』/リリー・フランキー『日本のみなさんさようなら』/杉作J太郎・植地毅『東映ピンキー・バイオレンス 浪漫アルバム』
役者たちが語るとき
長塚京三『ぼくの俳優修行』/小沢昭一『ものがたり 芸能と社会』
小説がマンガに追いついた?
福井晴敏『Twelve Y. O.』『亡国のイージス』/村上龍『あの金で何が買えたか』
仏文学研究の泰斗を描く縦横無尽の近代日本外伝
出口裕弘『辰野隆 日仏の円形広場』『帝政パリと詩人たち』/ロジェ・ラポルト『プルースト/バタイユ/ブランショ』
小説の倫理とは
山崎豊子『沈まぬ太陽』/岩瀬達哉『われ万死に値す ドキュメント竹下登』
映画狂・三島由紀夫の真髓
山内由紀人編『三島由紀夫 映画論集成』/三島由紀夫『三島由紀夫 十代書簡集』
二十一世紀の戦争は?
吉本隆明『私の「戦争論」』/桜井哲夫『戦争の世紀 第一次世界大戦と精神の危機』/多木浩二『戦争論』
「癒し」という名の病
竹下節子『カルトか宗教か』/村上春樹『神の子どもたちはみな踊る』
人はなぜカルトに走るのか?
村上春樹『約束された場所で Underground 2 』/山本直樹『ビリーバーズ』/苫米地英人『洗脳原論』
内面の過剰と虚無を描く
村上龍『共生虫』/藤沢周『オレンジ・アンド・タール』
東電OLの怪物的純粋さ
佐野眞一『東電OL殺人事件』/久間十義『ダブルフェイス』
テレビ局に納める見えない税金
ゴダール監督『ゴダール/映画史』/村上龍『希望の国のエクソダス』
「きれぎれ」な芥川賞
松浦寿輝「花腐し」/町田康「きれぎれ」
三島評価に変化の兆し
日垣隆『偽善系 やつらはヘンだ!』/ジョン・ネイスン『新版・三島由紀夫ーある評伝ー』
脳は不思議
首藤瓜於『脳男』/澤口俊之『幼児教育と脳』『平然と車内で化粧する脳』
二〇〇〇年最高の新人、田口ランディ
田口ランディ『アンテナ』『コンセント』『できればムカつかずに生きたい』
驚嘆すべき落語論二つ
立川志らく『全身落語家読本』/立川談志『談志ひとり会 文句と御託』
日本の空虚な薄明を活写する三つのドキュメント
相米慎二監督『風花』/片岡義男『東京22章』/中野正貴『TOKYO NOBODY』
日本文学の袋小路を象徴する受験勉強式小説
青来有一「聖水」
働かない若者の明るいニヒリズム
吉田修一『熱帯魚』/山本文緒『プラナリア』
複数の主人公が交錯する犯罪輪舞
奥田英朗『邪魔』/スティーブン・ソダーバーグ監督『トラフィック』/ポール・トーマス・アンダーソン監督『マグノリア』/江國香織『薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木』
障害と壮絶に群がる「普通」の人びと
赤坂真理「『障害』と『壮絶人生』ばかりがなぜ読まれるのか」/片岡義男『映画を書く 日本映画の原風景』
未来なきフリーター、仁義なき世代抗争
山田昌弘「フリーター二百万人に明日はないさ」/鬼沢慶一・大和田伸也・花村萬月「電車で殴り殺されないために」/柳家小三治『もひとつ ま・く・ら』
ハードボイルドは「男のハーレクインロマンス」か
斎藤美奈子『あほらし屋の鐘が鳴る』/北方謙三『擬態』
亡国を憂えた山田風太郎、逝く
山田風太郎『戦中派虫けら日記―滅失への青春』『戦中派不戦日記』
同時多発テロは二十一世紀戦争のはじまり?
サイモン・ピアソン『総力戦』
失われたことばの世界
小林信彦「人生は五十一から」/高田文夫『江戸前で笑いたい―志ん生からビートたけしへ』/齋藤孝『声に出して読みたい日本語』/高橋源一郎『日本文学盛衰史』
サブカルチャーであるほかない文学
大塚英志『「彼女たち」の連合赤軍』『江藤淳と少女フェミニズム的戦後―サブカルチャー文学論序章』
刺激的な″戦後″日本文学史
関川夏央『「坊っちゃん」の時代』『本よみの虫干し』
日本社会の鈍感を静かに告発する
星野博美『転がる香港に苔は生えない』『銭湯の女神』
時代の危機を回避する純文学の能天気
唯川恵『肩ごしの恋人』/長嶋有「猛スピードで母は」/しりあがり寿『ア○ス』/さそうあきら『富士山』
〈自分〉の呪縛を脱する道をさぐる日記
荒川洋治『日記をつける』/斎藤美奈子『文章読本さん江』
戦後という時代の「喪失」
井口時男他編『戦後短篇小説再発見』/車谷長吉『銭金について』/養老孟司「子供が『なくなった』理由」
「文藝」は戦争にどう対するか
橋本治『ああでもなくこうでもなく3 「日本が変わってゆく」の論』/坂口尚「線香花火」/髙村薫『晴子情歌』
ナンシー関の死後、人はどう共同体に立ち向かうか?
ナンシー関「テレビ消灯時間」/養老孟司『人間科学』/吉田修一『パレード』
映画を語る国宝級の名文
山田宏一『恋の映画誌』/宇田川幸洋『無限地帯』
世界へのまなざし、二つのありかた
養老孟司・宮崎駿『虫眼とアニ眼』/吉田修一「パーク・ライフ」/古谷実『ヒミズ』
風太郎はいかにしてアメリカへの復讐心から脱したか?
山田風太郎『戦中派焼け跡日記 昭和21年』
村上春樹にひそむ言葉への根深い不信
村上春樹『海辺のカフカ』
戦後日本を転倒する二〇〇二年のベスト本!
北野武監督『Dolls』/鈴木一誌『画面の誕生』『ページと力』/笠原和夫『昭和の劇 映画脚本家 笠原和夫』
醜悪な現実をぶった切り、本と音楽への大いなる愛憎を爆発させる
安原 顯『日本はなぜ「こんな国」になったのか』『本読みの「本」知らず』『ハラに染みるぜ!天才ジャズ本』
鋭い笑いでアメリカを抉るマイケル・ムーア
マイケル・ムーア『アホでマヌケなアメリカ白人』『ボウリング・フォー・コロンバイン』
刺激的で洒脱な小林信彦のエッセー集
小林信彦『テレビの黄金時代』『コラムの逆襲―エンタテインメント時評 1999~2002―』『名人志ん生、そして志ん朝』
地獄めぐりの現代
花輪和一『天水』/しりあがり寿『弥次喜多 in DEEP』

著者|author

中条省平(ちゅうじょう・しょうへい)
1954年神奈川県生まれ。学習院大学文学部フランス文学科を卒業後東京大学大学院博士課程単位取得修了。パリ第10大学文学博士。現在、学習院大学文学部教授。
著書『反=近代文学史』『小説の解剖学』ほか多数。現在、フランス・デカダン文学の決定版、バルベー・ドールヴィイ著『悪魔のような女たち』(ちくま文庫)を翻訳中。

担当編集者から

あとがきでご自身書いておられるが、中条さん、顔に似合わず(失礼!)口が悪い。
たとえばこんな具合。

「思わぬ見どころは、後者(テレビドラマ『ストーカー・誘う女』)で小林稔侍を心理学の大学教授に起用するというとんでもない誤算で、大学の教室や研究室に小林の仏像みたいな頭があらわれ、狭い額にがっきりと皺を刻みつつ、あの塩辛声で、「ストーカーが治るためには」などと訳の分からぬ説教を垂れるたび、多くの家庭が爆笑の渦に呑みこまれたに違いない。」

うひゃひゃひゃひゃ。ぼくはここを校正するたびに爆笑の渦に呑みこまれた。
この調子で484ページ。写真もいっぱい。
ヤスケンさんなら、「これで2800円! タダみたいなもんじゃん!」と言ってくれたにちがいない。[-内藤-]

 

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