子どもの〈内面〉とは何か―言語ゲームから見た他者理解とコミュニケーション

子どもの〈内面〉とは何か

言語ゲームから見た他者理解とコミュニケーション

  • 杉田浩崇(著)/2017年10月
  • 3700円(本体)/四六判上製358頁
  • 装丁:桂川潤

通常の理解の枠組を逃れる存在である子ども、特に心的能力をもたないとされる子どもの〈内面〉はどのように見出せるのか。コミュニケーションの不確実性や子どもにとっての教育の両義性をウィトゲンシュタインの言語論をもとに明らかにしつつ、その可能性を探る。
(ISBN 9784861105562)

目次|contents

序章 問題の所在と研究方法
第一章 内面に関する一人称的アプローチの批判――生命倫理学における還元論的な人格概念をめぐって
第二章 内面に関する三人称的アプローチの批判――脳科学の可能性をめぐって
第三章 言語ゲームにおいて表出される〈内面〉の位置価
第四章 アスペクトとして顕現する〈内面〉のダイナミズム
第五章 「理由の論理空間」とその裂け目――他者理解の規範的な側面
第六章 〈内面〉に関する語りの道徳と倫理の両義的関係――ダイアモンドの「現実の難しさと哲学の難しさ」をめぐって
終章 他者理解の機制――表出される〈内面〉とその倫理学的様態
引用および参考文献
謝辞
索引

著者|author

杉田浩崇(すぎた・ひろたか)
1984年滋賀県生まれ。愛媛大学教育学部講師。広島大学教育学研究科博士課程後期修了(博士(教育学))後、広島大学教育学研究科助教を経て現職。専門は教育学、教育哲学。

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歴史的思考―その不自然な行為

歴史的思考

その不自然な行為

  • サム・ワインバーグ(著)、渡部竜也(監訳)/2017年10月
  • 5100円(本体)/A5判上製526頁
  • 装丁:長田年伸

歴史教育における歴史的思考、歴史家特有の思考とは何か?
米国の小中高の生徒・大学生・教師に対する数々の質的調査の成果をふまえつつ、「歴史家のように読む」ことの意義と可能性を追究する。米国での歴史教育研究の第一人者・ワインバーグの代表作を完訳。その師ショーマンによる、教師の専門性や専門職共同体についての研究論文も併録。★2刷出来
(ISBN 9784861105555)

目次|contents

監訳者まえがき
導入――歴史理解を理解する
第1部 なぜ私たちは歴史を学ぶのか?
第1章 歴史的思考とその不自然な行為
第2章 歴史の教授・学習についての心理学
第2部 生徒への挑戦
第3章 歴史的テキストの読み取りについて――学校と学問の不仲についての覚書
第4章 エイブラハム・リンカーンを読む――文脈を踏まえた思考についての事例研究
第5章 過去を描写する
第3部 教師への挑戦
第6章 異なるレンズを通して見る歴史――歴史を教える上で学問的視座の果たす役割
第7章 歴史を教える上での知恵のモデル
第8章 時間と場所に見るひだ――歴史教師の知識を理解するためにパフォーマンス課題を用いる
第4部 国家の記憶としての歴史
第9章 言葉に迷う――歴史授業におけるモラルの多義性
第10章 新世紀において歴史意識を作ること

【補足論文】
教えることと知識――新しい改革に向けた基礎基本(リー・ショーマン)
教師は何をいかに学ぶのか――視座の転換(リー・ショーマン&ジュディス・ショーマン)

監訳者あとがき

監訳者|translator

渡部竜也(わたなべ・たつや)
1976年生。東京学芸大学教育学部准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。専門は社会科教育学、カリキュラム論、授業設計論、教師教育研究。主な著訳書に『真正の学び/学力――質の高い知をめぐる学校再建』(フレッド・M・ニューマン著、共訳、春風社、2017年)、『コモン・グッドのための歴史教育――社会文化的アプローチ』(キース・C・バートン、リンダ・S・レヴスティク著、共訳、春風社、2015年)、『アメリカ社会科における価値学習の展開と構造――民主主義社会形成のための教育改革の可能性』(風間書房、2015年)、『変革的知識人としての教師――批判的教授法の学びに向けて』(ヘンリー・A・ジルー著、春風社、2014年)。

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人生の調律師たち―動的ドラマトゥルギーの展開

人生の調律師たち

動的ドラマトゥルギーの展開

  • 藤川信夫(編著)/2017年3月
  • 4500円(本体)/A5判上製456頁
  • 装丁:長田年伸

身体障害、差別、非行などの人生の困難な場面で、人はいかに支援しあうのか?
ゴッフマンの演劇理論をもとに、実践的共同研究のための方法論を構築し、豊富な事例分析から〈支援者・被支援者〉の相互行為を読み解く。教育と福祉をつなぐ人間学的論集。
(ISBN 9784861105401)

目次|contents

はじめに(藤川信夫)

第Ⅰ部 方法論的展開
第1章 動的ドラマトゥルギーの展開(藤川信夫)
第2章 ミメーシスと儀礼のプロセスにおける身体知の創造(クリストフ・ヴルフ)
第3章 ゴッフマンの演劇的行為の理論からブルデューのハビトゥス概念へ(グンター・ゲバウアー)
第4章 ボーンザックのドキュメンタリー法による補完の試み――日本の朝の会儀礼とドイツの月曜の会儀礼の事例分析をもとに(高松みどり)
第Ⅱ部 事例研究
【舞台間の関係】
第5章 心理療法という舞台――裏舞台の機能と舞台の変容(上條史絵)
第6章 舞台の多重化について(藤田雄飛)
第7章 特別支援学校における「違和」と「調和」(神德圭二)
第8章 生野民族文化祭のドラマトゥルギー――在日コリアンによる「居場所」と「本当の自分」の探求の試み(金子真紀)
【身体】
第9章 教育現場と臨床現場をつなぐもの――オーディエンス実習の構想(中嶋尚子)
第10章 パフォーマーとしての俳優と教師――教育方法としての俳優養成方法(広瀬綾子)
【ユーフォリア】
第11章 男性同性愛者のカミングアウトとセクシュアル・ユーフォリア(高田賢)
第12章 asexualのドラマトゥルギー――AVENにおける定義の変遷に着目して(三宅大二郎)
【人類学的展開】
第13章 ニホンザルの子の遊び場面における舞台の展開(上野将敬)

結語(藤川信夫)
編者あとがき
執筆者紹介

編著者|editor

藤川信夫(ふじかわ・のぶお)
大阪大学大学院人間科学研究科教授。博士(教育学)。主な著書に『教育/福祉という舞台――動的ドラマトゥルギーの試み』(大阪大学出版会)などがある。

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真正の学び/学力―質の高い知をめぐる学校再建

真正の学び/学力

質の高い知をめぐる学校再建

  • フレッド・M・ニューマン(著)、渡部竜也、堀田諭(訳)/2017年2月
  • 6200円(本体)/A5判上製506頁
  • 装丁:長田年伸

社会科教育の第一人者による「学力」研究論、待望の初訳!
1980年代以降の米国教育界の「学校再建」運動をもとに多彩な事例から学びと教授法のスタンダードを定め、学校教育の質の向上を図る。
草原和博氏(広島大学教授)と桑原敏典氏(岡山大学教授)による特別寄稿も併録。
(ISBN 9784861105258)

目次|contents

まえがき
導入――学校再建研究
第1部 真正の学び
第1章 真正の学びと教授法のためのスタンダード
第2章 真正の教授法は子どもたちの学びを高めるのか
第2部 学校再建のポートレイト
第3章 キャリーン小学校とラマー小学校
第4章 レッドレイク・ミドルスクールとオカナゴン・ミドルスクール
第5章 シボラ高校とアイランド高校
第3部 学校再建成功のための土台
第6章 質の高い知
第7章 学校規模の専門職共同体
第4部 学校文化と学校の構造との相互作用
第8章 子どもたちの学びへのサポート
第9章 衡平(イクイティ)への筋道
第10章 参加型意思決定
第11章 外部機関からのサポート
結論 真正の学びのための学校再建
参考文献
付録A:学校再建研究(SRS)のデザイン
付録B:各学校の特徴
補足論文:社会科授業における高次な思考――教室(授業)における思慮深さ(thoughtfulness)の評価のための理論的根拠
訳者解説
特別寄稿①:『真正の学び/学力――質の高い知をめぐる学校再建』の方法論的検討(草原和博)
特別寄稿②:学校を「真正の」主権者育成の場とするために――F・ニューマンの『真正の学び/学力』が示唆するもの(桑原敏典)

著者|author

フレッド・M・ニューマン (Fred M. Newmann)
元ウィスコンシン・マディソン大学教授。専門はカリキュラム及び授業論。学校改革の調査や教師教育の研究に長年携わる。

訳者|translators

渡部竜也(わたなべ・たつや)
1976年生。東京学芸大学教育学部准教授。博士(教育学)。訳書に『世界初 市民性教育の国家規模カリキュラム――20世紀初期アメリカNEA社会科委員会報告書の事例から』(編訳、春風社、2016年)『コモン・グッドのための歴史教育――社会文化的アプローチ』(キース・C・バートン他著、共訳、春風社、2015年)など。

堀田諭(ほりた・さとる)
1982年生。国立教育政策研究所初等中等研究部研究補助者。東京成徳大学子ども学部非常勤講師。

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絵本から「子ども福祉」を考える

絵本から「子ども福祉」を考える

  • 青木文美(編)/2016年7月
  • 3400円(本体)・A5判並製・412頁
  • 装丁・レイアウト:長田年伸

子どもの育ちを支えるすべての大人に!
68冊の絵本を紹介&解説

現代の子どもはどんな環境におかれ、どんな問題をかかえているのか。
子どもたちのためにまわりの大人ができることは何か?
絵本の世界から、10のテーマを切り口に「子ども福祉」の視点を身につける、類例のない解説書。
(ISBN 9784861105142)

目次|indexes

〈子ども福祉〉、この聞き慣れない言葉から―序にかえて
1 ようこそ!私たちの世界へ “日常”という平凡が織り成す〈あたり前〉〈子どもと文化編〉
2 人生のはじまりこそ力強く!子どもは生まれた時からシュケンジャー(主権者)〈子どもと社会編〉
3 生きていく力を与えてくれるかけがえのない存在〈子どもと家族編〉
4 なにはともあれ、子どもの暮らしの質はおとな次第〈子どもと暮らし編〉
5 ぬくもりが“そこ”にあるから、僕たちはまた明日も会うんだ!〈子どもと人編〉
6 ひとりひとりが主役! ひとつの地球にたくさんの命〈子どもと自然編〉
7 子どもの日々は危険もいっぱい。“よその子だから”とためらわず、みんなで子どもを守ろう!〈子どもと危険編〉
8 子どものこころとからだはワンダーランド! ―驚きと発見が育む自分らしさ〈子どもと心・体編〉
9 見えないけれどあるんだよ〈子どもと学び編〉
10 キラリの時間――呼吸する私たちのかがやき〈子どもと命編〉
おわりに

著者|authors

青木文美(あおき・ふみ)編
愛知淑徳大学福祉貢献学部福祉貢献学科子ども福祉専攻准教授。専門は児童文学。

執筆者:青木文美、岡田泰枝、小野美和、加藤望、黒川文子、白石淑江、末田邦子、谷口純世、羽根由美子、本山ひふみ
コラム執筆者:小倉斉、川合伸幸、都筑学、永井聖剛(ともに50音順)

 

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教育実践の昭和

教育実践の昭和

  • 横須賀薫(著)/2016年6月
  • 2000円(本体)・四六判並製・224頁
  • 装丁:桂川潤

国分一太郎、斎藤喜博、東井義雄
昭和教育史に名を残す三人の「教育実践家」、そのカリスマ性の源泉を探る
圧倒的な影響力をもった三人の教育実践家の、カリスマ性の由って来たるところとは何だったのか。
三者固有の領域と共通点を丹念に追いかけ未来へと繋ぐ渾身の論考。
(ISBN 9784861105128)

目次|indexes

1 わたしはなぜ教育の道を志したか―「まえがき」に代えて
2 教育学の自立について
3 「概念くだき」の歴史と問題
4 教育実践の昭和
5 「林竹二の授業」をめぐって
6 斎藤喜博における「教授学」―「カンファレンス」と「介入授業」の間
あとがき―それを書いたころのことなど
初出一覧

 

著者|author

横須賀薫(よこすか・かおる)
1937年生まれ。東京大学教育学部卒、同大学院博士課程単位取得退学。1983年、宮城教育大学教授となり、2000年同大学学長に就任、2006年退職、2007年十文字学園女子大学特任教授・学事顧問に就任、学長代行を経て2011年より同大学学長。
2003年から中央教育審議会専門委員を務め、2010年6月から教員の資質向上特別部会委員も務める。
著書に『斎藤喜博研究の現在』(共著、2012年、春風社)など

 

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歴史教科書とナショナリズム―日本とドイツ

歴史教科書とナショナリズム

日本とドイツ

  • 原口健治(著)/2016年5月
  • 2700円(本体)・四六判上製・314頁
  • 装丁:桂川潤

国家・国民は過去の「過ち」をどのように受け止め、責任を負い、未来へ伝えてゆけばよいのか?
「新しい教科書をつくる会」は、従来の日本の歴史教科書を「自虐的」と批判する。しかし、ドイツの歴史教科書には、日本の戦争記述とは比べものにならないほど、ナチズムを厳しく追及する記述が多く含まれる。これを「自虐的」と呼ぶべきだろうか。
日独の比較を通して、歴史教科書問題の背景にある、国家・国民像とアイデンティティのあり方を考える。
(ISBN 9784861105067)

目次|indexes

第1章 『新しい歴史教科書』の歴史/教育観:ドイツの歴史教科書と何が違うのか
Ⅰ.  歴史教科書の環境
Ⅱ. 歴史観・歴史教育観
1. 近現代史・戦争とナチズムの位置づけ
2. 共感の歴史
Ⅲ. 「わが」国の歴史
第2章 「歴史教科書問題」とは何か:私たちが迫られている選択
Ⅰ. 歴史教科書問題と「イデオロギー」, または「政治教育」としての歴史教育
Ⅱ. 「我々」と「他者」のかかわりの中での「歴史教育問題」:沖縄戦の記憶をめぐって
Ⅲ. 日独の戦没者追悼と歴史教育理念
1. ノイエ・ヴァッヘ:ドイツにおける戦没者の公的追悼
2. 首相の靖国神社参拝と援護法の思想
3. 「全国戦没者追悼式」が隠蔽するもの
4. 戦没者追悼と歴史教育
第3章 歴史教科書とナショナリズム:「日本人」というアイデンティティと自由
Ⅰ.  「自虐」とは何か
Ⅱ. 「集団の罪」論
Ⅲ. 過去の罪と現在の責任
Ⅳ. 愛国心と自由
Ⅴ. アイデンティティの複数性:アマルティア・センのアイデンティティ論
Ⅵ. 「日本人」の論じ方
1. 萱野稔人『ナショナリズムは悪なのか』
2. 井崎正敏『〈戦争〉と〈国家〉の語り方:戦後思想はどこで間違えたのか』
3. 加藤典洋『敗戦後論』
Ⅶ. 「抵抗」論
むすび  「自虐」と「歴史修正主義」からの解放のために
参考資料:ドイツ歴史教科書に基づくドイツ近現代史スケッチ
おわりに

 

著者|author

原口健治(はらぐちけんじ)
青山学院大学法学部教授。専門はドイツ文学。
訳書に『ハインリヒ・マン短篇集2』(1999年、松籟社、共訳)がある。

 

 

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現代の学校を読み解く―学校の現在地と教育の未来

現代の学校を読み解く

学校の現在地と教育の未来

  • 末松裕基(編著)/2016年4月
  • 2300円(本体)・A5判並製・383頁
  • 装丁:長田年伸

いま学校で何が起きているか、教育は社会を照らす希望となるか――
学校の社会的意義が揺らぎつつある現代。若き教育学者たちが、教育現場の最前線から教育の未来を描く視点を提示し、ありうべき学校を構想する。★2刷出来
(ISBN 9784861105043)

目次|contents

はじめに
第Ⅰ部 現代の学校はどうなっているか?
第1章 現代の学校の課題と可能性(末松裕基)
第2章 「教科書を教える学校」から「カリキュラムを開発する学校」へ(安藤福光)
第3章 新しい学校と教師の学習(篠原岳司)
第4章 ゼロからの理念型学校づくり――君に熱意や志はあるか(畑康裕)
第5章 超学校社会――“学校まみれの社会” と学校を超える社会(林寛平)
第Ⅱ部 現代の学校を考える視点とは?
第6章 近代/現代の学校を批判的に考える――学校を変えるためのリアリズム(生澤繁樹)
第7章 学校の仕事の拡大史(雪丸武彦)
第8章 制度としての学校(荒井英治郎)
第9章 ドイツの学校は国家とどう付き合ってきたか(辻野けんま)
第10章 学校は世界の子どもを救えるか(橋本憲幸)
おわりに
索引

【執筆者(掲載順)】
末松裕基/安藤福光/篠原岳司/畑康裕/林寛平/生澤繁樹/雪丸武彦/荒井英治郎/辻野けんま/橋本憲幸

編著者|author and editor

末松裕基(すえまつ・ひろき)
1980年生まれ。東京学芸大学教育学部講師。専門は学校経営学。筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科教育学専攻単位取得退学。以後、筑波大学準研究員、2008年、上越教育大学大学院学校教育研究科講師を経て、2012年より現職。著書に『学校づくりとスクールミドル』(学文社、2012年、共著)などがある。

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日本統治下台湾の教育認識―書房・公学校を中心に

日本統治下台湾の教育認識

書房・公学校を中心に

  • 呉宏明(著)/2016年4月
  • 3500円(本体)・四六判上製・330頁
  • 装丁:矢萩多聞

占領期の台湾ではどのような初等教育が行われていたのか?
台湾の伝統的な教育機関である「書房」と、日本統治時代に日本語教育を推進する目的で設立された「公学校」の変遷を様々な資料から考察。当時の初等教育の実相を明らかにする。★2刷出来
(ISBN 9784861105050)

目次|contents

はじめに
第1章 台湾における書房教育
第2章 日本統治下台湾における書房と公学校(1)
第3章 日本統治下台湾における書房と公学校(2)
第4章 日本統治下台湾における書房と公学校(3)
第5章 『帝国議会』における植民地教育をめぐる議論
第6章 日本統治下台湾の日本人教員―台湾総督府講習員をめぐって
第7章 日本統治下台湾における民族主義教育の思想と運動―『台湾民報』・『台湾新民報』を中心に
第8章 近代日本の台湾認識―『台湾協会会報』・『東洋時報』を中心に
第9章 日本統治下台湾における台湾人父兄の教育要求―『台湾民報』・『台湾新民報』を中心に
第10章 日本統治下台湾における台湾教育会
第11章 伊沢修二と視話法―楽石社の吃音矯正事業を中心に
おわりに
初出一覧

著者|author

呉宏明(くれ・こうめい)
1946年、岡山県生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。京都精華大学人文学部教授。著書に、『こうべ異国文化ものしり事典』(編著、神戸新聞総合出版センター2006年)、クリス・シュート『義務教育という病い―イギリスからの警告』(訳書、松籟社、2003年)、『南京町と神戸華僑』(共編、松籟社、2015年)など。

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世界初 市民性教育の国家規模カリキュラム―20世紀初期アメリカNEA社会科委員会報告書の事例から

世界初 市民性教育の国家規模カリキュラム

20世紀初期アメリカNEA社会科委員会報告書の事例から

  • 渡部竜也(編訳)/2016年3月
  • 4722円(本体)/A5判上製236頁
  • 装丁:矢萩多聞

社会科誕生から100年――
20世紀初頭に合衆国で誕生し、その後さまざまな民主主義国家で実施された「社会科教育」。全米教育委員会(NEA)が世界に先駆けて発表した「市民性教育」(=地域社会の成員であることを意識すること)の重要性を説く二つの報告書を翻訳、後の社会科教育への影響を論じる。
(ISBN 9784861104909)

目次|contents

訳者まえがき
「コミュニティ・シヴィックスの教授」(1915年)――NEA中等教育再編審議会特別委員会報告
まえがき
第Ⅰ部 コミュニティ・シヴィックスの授業のねらいと方法
第Ⅱ部 福祉の諸要素を扱うことについての提案
第Ⅲ部 目録提案
「中等教育における社会科」(1916年)――NEA中等教育再編審議会社会科委員会報告
まえがき
第Ⅰ部 導入
第Ⅱ部 第7学年から第9学年の社会科
第Ⅲ部 第10学年から第12学年の社会科
第Ⅳ部 スタンダード―教師の準備
訳者解説 世界で最初の市民性教育の国家規模カリキュラム―その特質と今日的意義

編訳者|translator

渡部竜也(わたなべ・たつや)
東京学芸大学教育学部准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。訳書に『変革的知識人としての教師――批判的教授法の学びに向けて』(ヘンリー・A・ジルー著、春風社)、『コモン・グッドのための歴史教育――社会文化的アプローチ』(キース・C・バートン、リンダ・S・レヴスティク著、共訳、春風社)、『教師のゲートキーピング――主体的な学習者を生む社会科カリキュラムに向けて』(スティーブン・J・ソーントン著、共訳、春風社)などがある。

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