文化という名の開発―再生産される「豊かな未来」

文化という名の開発

再生産される「豊かな未来」

  • 土屋正臣(著)/2025年4月
  • 3500円(本体)/四六判上製284頁
  • 装丁:長田年伸

道路や港湾、ダム、空港などの社会資本の整備・開発が一般に市民からの反対を受けやすいいっぽうで、文化イベントや文化施設整備など「文化」を冠する開発は人々から表立った批判や反対を受けることなく、着々と進められる。本書ではこうしたメカニズムに着目し、埼玉県の文化開発をケースとして、その正体とそれを受け入れようとする人々の声の所在を明らかにする。

(ISBN 9784868160038)

目次|contents

はじめに

序章
第1章 開発主義の源流
第2章 国土の開発から暮らしの質向上へという「未来」
第3章 国土開発への回帰
終章 文化開発は何をもたらしたのか


引用参考文献
あとがき
索引

著者|author

土屋正臣(つちや・まさおみ)

城西大学現代政策学部准教授
文化政策学、文化資源学
〈主な著作〉
『市民参加型調査が文化を変える:野尻湖発掘の文化資源学的考察』(2017年、美学出版)
『法から学ぶ文化政策』(2021年、有斐閣)
Cultural Heritage in Japan and Italy Perspectives for Tourism and
Community Development(2024年、Springer)

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文化遺産としての巡礼路―熊野参詣道伊勢路の価値と活用

文化遺産としての巡礼路

熊野参詣道伊勢路の価値と活用

  • 伊藤文彦(著)/2025年3月
  • 5000円(本体)/A5判上製360頁(うちカラー16ページ)
  • 装丁:矢萩多聞

価値の追体験を設計する
世界遺産登録から20年を迎えた熊野参詣道。近世、近代、現代と続いたこの巡礼路を歩いた人びとは、道中に何を体験し、それぞれどんな「価値」を見出してきたのだろうか。伊勢路(三重県)における価値認識の変遷をたどり、「活用」が求められるこれからの文化財保護へのヒントを探る。
(ISBN 9784861109898)

目次|contents

はじめに

序 章 文化遺産の活用をどのように考えるか
 1 なぜ今、文化遺産の価値と活用を考えるのか
 2 文化遺産の価値と活用

第Ⅰ章 文化遺産としての巡礼路
 1 研究の背景
 2 研究目的
 3 既往研究からみる本研究の位置づけ
 4 研究対象
 5 熊野参詣道伊勢路の歴史的背景
 6 熊野参詣道伊勢路の現況
 7 本書の構成と方法

第Ⅱ章 近世の巡礼者からみた「熊野参詣道伊勢路」
 1 熊野参詣道伊勢路の空間
 2 熊野参詣道伊勢路沿道の礼拝施設と見所
 3 近世の巡礼者が熊野参詣道伊勢路に見出した価値

第Ⅲ章 近世の地域住民からみた「熊野参詣道伊勢路」
 1 はじめに
 2 道標の定義
 3 確認された近世にさかのぼる道標の状況
 4 考古学的調査
 5 碑文調査
 6 近世の地域住民が「熊野参詣道伊勢路」に見出した価値

第Ⅳ章 近代以降の地域住民からみた「熊野参詣道伊勢路」
 1 はじめに
 2 道中日記と道中案内からみた巡礼の変化
 3 石仏庵
 4 荒神堂
 5 清水寺
 6 近代以降の地域住民が「熊野参詣道伊勢路」に見出した価値

第Ⅴ章 現代の研究者からみた「熊野参詣道伊勢路」
 1 はじめに
 2 熊野参詣道の位置づけと内容
 3 国史跡「熊野参詣道」として見出した価値
 4 世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」として見出した価値
 5 現代の研究者が「熊野参詣道伊勢路」に見出した価値

第Ⅵ章 現代の行政、地域住民、観光者からみた「熊野参詣道伊勢路」
 1 はじめに
 2 文化遺産保護行政が保護対象とする文化遺産「熊野参詣道伊勢路」の空間と諸要素
 3 行政・地域住民がともに行う管理運営
 4 現代の観光者による観光行動
 5 行政が設置したガイダンス施設による事業
 6 現代の観光者や地域住民、行政が「熊野参詣道伊勢路」に見出した価値

終 章 巡礼路に対する価値認識の変遷
 1 巡礼路に対する価値の認識モデル
 2 巡礼路に対する価値認識の変遷
 3 文化遺産の保護に関する評価
 4 主観的価値に基づく活用の構築
 5 文化遺産の価値と活用~活用の方法論の深化~

おわりに
初出一覧
図表一覧
索引

著者|author

伊藤文彦(いとう・ふみひこ)
1976年大阪生まれ。三重県文化財専門職員。大阪大学文学部人文学科考古学専修卒業、筑波大学大学院世界文化遺産学専攻修了、博士(世界遺産学)。国際記念物遺跡会議(ICOMOS)文化の道国際科学委員会委員。専門は世界遺産学・造園学・考古学。
主な著書に、『熊野古道伊勢路を歩く~熊野参詣道伊勢路巡礼~』(サンライズ出版、2015年)、『街道今昔 三重の街道をゆく』(共著、風媒社、2023年)ほか。

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視覚文化は何を伝えるか―近代日本と東アジアにおける表象資料【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書12】

視覚文化は何を伝えるか

近代日本と東アジアにおける表象資料

  • マグダレナ・コウオジェイ(編)/2025年3月
  • 2500円(本体)/四六判並製300頁
  • 装丁:矢萩多聞

絵画・彫刻・写真・漫画・紙幣・絵葉書・地図・紙芝居・映像などの表象資料をさまざまな方法論で分析。文字資料からはうかがえない権力関係・社会関係の諸相を読み解く。【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書12】
(ISBN 9784868160007)

目次|contents

序論 歴史資料としての視覚文化〔マグダレナ・コウオジェイ〕
第1部 表象
第1章 日本の植民地通貨イメージ試論―近代朝鮮貨幣の図像分析を中心に〔増野恵子〕
第2章 1910年日英博覧会における帝国の朝鮮表象―統監府日英博覧会写真帖から〔盧ユニア〕
第3章 近代漫画と「新しい女」―イメージのズレと歪みを探る〔足立元〕
第2部 メディア
第4章 美術展覧会絵葉書から見た近代女性画家―表象資料の読み方を探る〔マグダレナ・コウオジェイ〕
第5章 戦争が宿命になるとき―戦時下の教育紙芝居作品から〔鈴木一史〕
第6章 「御府」の絵画―アジア太平洋戦争「作戦記録画」の一側面〔河田明久〕
第3部 資料の転生
第7章 歴史資料としての満洲地図―近代長春の都市空間の形成と発展〔ヤン・ユー〕
第8章 歴史資料としての彫刻―日本統治期台湾における銅像建設とその遺産〔鈴木恵可〕
第9章 写真が形成する個人と地域の記憶―五十嵐写真館の写真と活動〔白政晶子〕
第10章 『作兵衛さんと日本を掘る』ドキュメンタリー映画が出来るまで―ある炭坑夫が描いた炭坑画を探る〔熊谷博子〕

編者|editor

マグダレナ・コウオジェイ(Magdalena KOLODZIEJ)
東洋英和女学院大学国際社会学部国際コミュニケーション学科准教授。専門は日本と東アジアの近代美術史。

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モノからみた宗教の世界

モノからみた宗教の世界

  • 八木百合子(編)/2025年3月
  • 3500円(本体)/A5判並製310頁
  • 装丁:コバヤシタケシ

産業化やグローバル化を背景に、日常のあらゆるモノが商品として大量に生産・消費されるなか、宗教的なモノの商品化もかつてないほど進んでいる。神々のイメージは、印刷物や彫像からデジタルメディアに置き換わり世界中に拡散・流通している――
モノそのもの、モノと人との関係から、現代の宗教世界の実相を捉える論集

(ISBN 9784868160069)

目次|contents

序章 モノをとおしてみる現代の宗教世界  八木百合子 [pp.7-33]

第一部 モノ/イメージの複製と聖性
第1章 フィリピンの聖画像崇敬にみるモノと聖性  古沢ゆりあ[pp.37-59]
第2章 「多文化共生」のシンボルとしての聖像―ベトナムから持ち込まれたキリスト像の例  野上恵美[pp.61-84]
第3章 観光と巡礼の町で生まれたアッシジ刺繍  笠井みぎわ[pp.85-111]
コラム1 人の道具と神の持ち物―弁才天の持物に注目して  鳥谷武史[pp.113-117]

第二部 モノの蓄積と処理
第4章 蓄積されるモノと聖性のありか―チベットの宗教実践の事例から 小西賢吾[pp.121-147]
第5章 イスラームの宗教実践におけるモノ―チュニジアにおけるクルアーンカレンダーの事例から  二ツ山達朗[pp.147-169]
第6章 聖像のゆくすえ―ペルーにおけるニーニョ像の継承をめぐる実践  八木百合子[pp.171-195]
第7章 トルコにおけるモスク寄進絨毯の今昔―ローカルな「篤志の標」の転生  田村うらら[pp.197-220]
コラム2 誰のものでもないモノ―人と風土をつなぐ講の掛け軸  小倉美恵子[pp.221-225]

第三部 モノと物質性の変化
第8章 モノがめぐり、神がめぐる―ガネーシャ祭における信仰実践の更新  福内千絵[pp.229-249]
第9章 呪いと祓いをカスタマイズする―ギニア・スス社会における宗教的なモノを例に 中川千草[pp.251-272]
第10章 「うたう」から「漂う」仏教音楽へ―電子念仏機を通して作られる音空間  長嶺亮子[pp.273-292]
コラム3 メキシコのブリキ絵  高木崇雄[pp.293-298]

あとがき
索引
執筆者一覧

編者|editor

八木 百合子(やぎ・ゆりこ)
国立民族学博物館グローバル現象研究部、総合研究大学院大学人類文化研究コース准教授
博士(文学)
文化人類学、アンデス研究
主な著作等 『アンデスの聖人信仰:人の移動が織りなす文化のダイナミズム』(臨川書店、2015年)、「聖母の奉納品にみるアンデス的意匠:クスコのアルムデナ教会の事例から」(青山和夫・米延仁志・坂井正人・鈴木紀編『古代アメリカの比較文明論:メソアメリカとアンデスの過去から現代まで』京都大学学術出版会、2018年)、Etnografía Andina: recorrido y valoración cultural (Senri Ethnological Studies No.111、編著、National Museum of Ethnology、2022年)。

お詫びと訂正

本文中に編集上の不手際で以下のような誤りが生じました。謹んでお詫びして訂正いたします。
●26-27頁:「様々なに変化してきている」→「様々なかたちに変化してきている」

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コロナ下での芸能実践―場とつながりのレジリエンス

コロナ下での芸能実践

場とつながりのレジリエンス

  • 吉田ゆか子、増野亜子(編)/2025年3月
  • 3500円(本体)/A5判並製362頁
  • 装丁:中本那由子

ウイルスの存在を前提とする状況は、音楽、舞踊、演劇などのパフォーミング・アーツにどんな影響を与えたのか? 世界各地の芸能実践者たちは、どのように応答したのか? そのような芸能の姿を通じて我々は、芸能や芸能する身体についての理解をどのように更新してゆけるか?
日本を含む東アジアと東南アジアの現場の記録と問いかけ

(ISBN 9784861109102)

目次|contents

序章 コロナ下と芸能研究  (吉田ゆか子)[pp.9-29]

第Ⅰ部 伝承の危機
第1章 コロナ状況で見えてきた日本の伝統芸能の新機軸  (前原恵美)[pp.33-68]
第2章 コロナを飼い慣らす――諏訪御柱祭2022  (鈴木正崇) [pp.69-104]

第Ⅱ部 場所と居場所
第3章 芸能の場所を維持する――コロナ下日本におけるインドネシア芸能の活動  (増野亜子)[pp.107-138]
第4章 ストリップ劇場の論理とCOVID-19―「本質的に不健全」な芸能の現場  (武藤大祐) [pp.139-173]

第Ⅲ部 学びを維持する
第5章 コロナ下での学校における音楽活動―教員へのインタビュー調査に基づく報告  (小塩さとみ) [pp.177-203]
エッセイ1 コロナ下、台湾の学校の伝統音楽クラブは如何にしてつながりを保ってきたか (長嶺亮子) [pp.204-216]

第Ⅳ部 拡大するつながり
第6章 パンデミック下のシンガポールにおける芸能をめぐるコミュニケーション(竹村嘉晃) [pp.219-252]
エッセイ2 カンボジアの大型影絵芝居「スバエク・トム」が作りだす空間、人のつながり―コロナ下での危機と日本からの支援を通して見えたこと  (福富友子) [pp.253-266]

第Ⅴ部 新しい表現、新しい場所
第7章 家からつながる―ステイホーム期のバリ島におけるコメディ  (吉田ゆか子)[pp.269-304]
第8章 COVID-19ショックと舞台芸術―代替を超えて、進化への期待  (大田美佐子)[pp.305-331]
エッセイ3 疫病退散の芸能化―新作能《アマビエ》の挑戦  (鈴木正崇)[pp.332-346]

あとがき
索引
執筆者一覧

編者|editors

吉田ゆか子(よしだ・ゆかこ)
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・准教授
専門は文化人類学
主な著作に『バリ島仮面舞踊劇の人類学:人とモノの織りなす芸能』(風響社、2016年)、「バリ島のコメディ劇における「障害」のある身体を巡る遊戯」(共著、山口真美、河野哲也、床呂郁哉編『コロナ時代の身体コミュニケーション』、勁草書房、2022年)、『東南アジアで学ぶ文化人類学』(共編著、昭和堂、2024年)。

増野亜子(ましの・あこ)
東京芸術大学・お茶の水女子大学・非常勤講師
専門は民族音楽学、音楽人類学
主な著作に、『民族音楽学12の視点』(音楽之友社、 2016年)、『声の世界を旅する』(音楽之友社、2014年)、「バリの歌舞劇アルジャにおける有形と無形:冠、身体、ストック・キャラクター」(『国立民族学博物館研究報告』46(2)、2021年)、『コンクール文化論:競技としての芸術・表現活動を問う』(共編著、青弓社、2024年)。

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集まる民具、集める人―民具収集の文化人類学的考察と「緩やかな保存」

集まる民具、集める人

民具収集の文化人類学的考察と「緩やかな保存」

  • 川邊咲子(著)/2025年2月
  • 5000円(本体)/A5判上製300頁
  • 装丁:コバヤシタケシ

なぜ集めるのか? なぜ集まるのか?
全国の博物館に収蔵・展示されている民具は、なんの変哲のないものでも、その使い手の生活や文化を後世に伝える貴重な物である。しかし現在、博物館の経営難や資料の膨大さから破棄されるものも増加しており、民具資料の存在意義が問い直されている。
本書は、能登半島とフィリピンのイフガオ州にみられる収集活動の事例から生活の中での物と人との関係性を考察し、その関係を踏まえた「緩やかな保存」を提案する。

(ISBN 9784868160083)

目次|contents

はじめに

序章
第1章 日本における民具収集の社会的背景
第2章 石川県能登地域における民具収集の民族誌
第3章 フィリピンにおける民族品収集の社会的背景
第4章 フィリピン・イフガオ州における民族品収集の民族誌
第5章 考察と総論:なぜ集める? なぜ集まる?
第6章 民具の「緩やかな保存」
おわりに

参考・引用文献
付属資料:コレクション一覧

著者|author

川邊 咲子 (かわべ・さきこ)
国立歴史民俗博物館 ・ 特任助教
専攻・専門:文化人類学、博物館学、文化資源学
主な著作に、「民具資料情報収集のためのクラウドソーシングシステムの構築」(共著、『情報知識学会誌』33(2)、2023 年)、「アーティストと市民との協働による民具の「緩やかな保存」の取り組みと展望」(『日本民俗学』313、2023年)、「民具の「緩やかな保存」考:物のライフサイクルの視点から」(『農村計画学会誌』41(1)、2022年)など。

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教養と大衆の間で―「洋楽放送」とラジオ番組制作者たち

教養と大衆の間で

「洋楽放送」とラジオ番組制作者たち

  • 武田康孝(著)/2025年2月
  • 7000円(本体)/A5判上製534頁
  • 装丁:長田年伸

放送100年 その源を「洋楽」から探る
西洋音楽の受容・発信が日本で本格化しつつあった大正時代末期に放送事業は開始され、以降ラジオは「洋楽」を切れ目なく電波に乗せてきた。こうしたラジオと洋楽の「共振」には、当時のどのような経緯や価値観、力が関わっていたのか。

(ISBN 9784868160021)

目次|contents

序章

第1部
第1章 放送開始前後のラジオと洋楽放送の「浮上」
第2章 洋楽番組制作者の誕生
第3章 放送体制の変化と洋楽放送

第2部
第4章 洋楽放送の多様化:思想と実践から
第5章 洋楽放送と「国民音楽」:日本の洋楽発信の場としてのラジオ
第6章 洋楽放送と大衆:「軽音楽」番組の誕生と変容

第3部
第7章 太平洋戦争と洋楽放送:①大戦開始前後1年の変化と連続性
第8章 太平洋戦争と洋楽放送:②「音楽放送」への転換
第9章 音楽放送の戦後

終章 文化の一端を担った「洋楽放送」


おわりに
引用文献
索引

著者|author

武田康孝(タケダ・ヤスタカ)
1972年、北海道生まれ。東京外国語大学外国語学部卒業。日本放送協会(NHK)勤務を経て、東京大学大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻博士課程修了。博士(文学)。専門分野は文化政策研究、文化資源学。現在独立行政法人国際交流基金に勤務。
主な論考等:「文化と政治」(小林真理編『文化政策の現在 第1巻 文化政策の思想』東京大学出版会、2018年)、「国際文化交流と文化外交:「アジア」の文化理解を一例として」(小林真理編『文化政策の現在 第2巻 拡張する文化政策』東京大学出版会、2018年)、「日韓文化交流の最前線に身を置いて:周年事業を例に」(国際交流基金編『国際文化交流を実践する』白水社、2020年)、「「交流」から「発信」へ:2000―10年代の対外文化政策」(小林真理・阪本崇・友岡邦之編『文化政策のフロンティア 第3巻』東京大学出版会、近刊)

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在日コリアン教会の戦後―再編されるエスニック・チャーチ

在日コリアン教会の戦後

再編されるエスニック・チャーチ

  • 荻翔一(著)/2025年2月
  • 5300円(本体)/A5判上製350頁
  • 装丁:中本那由子

在日コリアンが礼拝し運営するキリスト教会は、韓国人ニューカマーの参与などで信者が多様化していくなか、どのようにそういった集団を包摂してきたのか。
1980年代以降「エスニック・チャーチ」として日本各地の教会の理念や活動が再編されてきた過程を、組織マネジメントの方法に着目し、インタビューや教会資料の分析などからその特徴を明らかにする

(ISBN 9784868160045)

目次|contents

序章 エスニック・チャーチの発生論から継承/変容論へ――本書の目的・視点・方法
第1章 在日コリアン社会の形成と変容
第2章 朝鮮(韓国)におけるキリスト教の歴史的展開と新旧コリアンへの影響
第3章 在日大韓基督教会(KCCJ)の再建と世代交代
第4章 エスニック・チャーチからマイノリティ教会へ――KCCJ大阪教会
第5章 在日ホーリネス教会の再建と変容――東京・大阪・広島を事例に
第6章 エスニック・チャーチから日本宣教を行う教会へ――広島第一教会
第7章 宣教団体の支援による再建と葛藤――単立教会に至る東京福音教会の再建過程
第8章 エスニック・チャーチの維持・継承――東京福音教会
補論 国際結婚夫婦の信仰生活――信仰の深化と教会への帰属意識
終章 エスニック・チャーチの展開パターンとその要因

あとがき

参考文献一覧
索引

著者|author

荻翔一(おぎ・しょういち)
日本学術振興会・特別研究員(PD)
宗教社会学・「移民と宗教」研究

主な著作
・「高齢化問題に取り組む韓国系キリスト教会―大阪市・在日コリアン集住地域を事例に―」高橋典史・白波瀬達也・星野壮編著『現代日本の宗教と多文化共生―移民と地域社会の関係性を探る―』明石書店、2018年。
・「在日コリアン教会におけるコリアンの多様化と教会運営の模索―主日礼拝における日本語の導入・位置づけをめぐって―」松本誠一編『「共助」をめぐる伝統と創造―日韓コミュニティ比較の視座―』岩田書院、2021年。
・「『在日コリアンと宗教』研究の成果と課題」井上貴也、荻翔一、高橋圭、子島進『アジア諸国の持続可能性(1)』東洋大学アジア文化研究所、2023年。

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学問から「いま」を見通す―ヴィーガニズムから生成AIまで

学問から「いま」を見通す

ヴィーガニズムから生成AIまで

  • 山崎真之、坪野圭介(編)/2025年3月
  • 4500円(本体)/A5判上製368頁
  • 装丁:矢萩多聞

この激動の時代に学問の営為はどのような見通しを与えるのか。
人文科学、社会科学、自然科学にまたがる多様な分野の論者らが、それぞれのフィールドにおける「いま」の姿を開示。混迷をきわめる世界と向き合うための、ユニークな〈知〉の見取り図を描き出す。
(ISBN9784861109966)

目次|Contents

はじめに 激動の世界と対峙する「見取り図」のために〔山﨑真之〕
第1部 健康・生活
第1章 コロナ禍、ヴィーガニズム、異星人―マーガレット・アトウッド「わんぱくグリゼルダ」における食の問題〔坪野圭介・今井祥子〕
第2章 ハイブリッド・ジャパニーズ―ノブレストランの料理とデザイン〔今井祥子〕
第3章 生活に根ざした健康情報を共に作る―災害公衆衛生と認知症の事例から〔黒田佑次郎〕
第4章 ギャンブル行動症に対する心理学的支援の現状と今後の課題―エビデンス・ベイスト・プラクティスの展開のために〔田中佑樹〕
第5章 子どもの集団適応の向上を目的とした、子どもと支援者および養育者との良循環の形成―行動論的アプローチに基づく相互作用の検討〔堀川柚〕
第6章 社会人生活の適応を促進する大学生の職業選択行動とは―支援のあり方の一考〔輕部雄輝〕
第2部 情報・言語
第7章 スマートツーリズムでの偶然の出会い―ICTによる観光者の自由の制限と創出からの考察〔澁谷和樹〕
第8章 「推し活」の光と闇―「推し活」に関する記事の内容分析〔市村美帆〕
第9章 生成AIや機械学習の発展は外国語学習を不要なものにするのか―機械翻訳の歴史的発展と外国語学習への応用に向けた検討〔内田翔大〕
第10章 ウェルビーイングに根差した大学英語教育―学生の積極的な学びを促すヒント〔山本貴恵〕
第11章 自律した英語学習者の育成を目指して―英語教育における内省活動とは〔辻るりこ〕
第12章 一人称複数we―複数のIを意味することはあるのか?〔松田麻子〕
第3部 地域・交流
第13章 観光は地域をいかに変えるか―カンボジア・シアヌークビルにおける観光空間の素描〔板垣武尊〕
第14章 無形文化遺産登録がもたらしたもの―中国・安徽省黄山市の「徽州祠祭」を事例に〔李崗〕
第15章 あらゆるものとは「調和」できない―アメリカ先住民ナヴァホ保留地におけるもめごとの対処と風通しのいい他者〔渡辺浩平〕
第16章 経済人類学を通じた人間性の探求―ミクロネシアのランク社会における存在承認の事例から〔河野正治〕
第17章 生物多様性の損失に立ち向かう―研究および地域住民それぞれの目線からの検討〔竹下和貴・石垣裕貴〕
第18章 Uターン者が紡ぐネットワーク―奄美大島瀬戸内町古仁屋における化粧まわし職人のライフストーリーを事例に〔山崎真之〕
おわりに 学問の歩き方 知的関心をひろげる読書のために〔坪野圭介〕

編者|Editors

山崎真之(やまざき・まさゆき)
和洋女子大学国際学部助教。専門は文化人類学、観光人類学。

坪野圭介(つぼの・けいすけ)
和洋女子大学国際学部准教授。専門はアメリカ合衆国の文化と文学。

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当事者性の邂逅から共生へ―多文化社会におけるノンフォーマル教育実践の展開

当事者性の邂逅から共生へ

多文化社会におけるノンフォーマル教育実践の展開

  • 後藤聡美(著)/2025年2月
  • 4500円(本体)/四六判上製314頁
  • 装丁:長田年伸

共生に求められる学びはいかにありうるか?
多文化共生を目指す社会にある当事者の定義をさまざまな状況から再考することで、偶然の出会いが生み出す学習やコミュニティのありようの展望をひらく。
(ISBN9784861109744)

目次|Contents

はじめに
第Ⅰ部 共生の創成過程において当事者性を問う意味
第1章 多文化共生をめぐる今日的課題と学習論的アプローチの必要性
第2章 当事者性をめぐる学習論とその枠組み
第3章 共生の創成過程において重視されるべき周辺的学習者
第Ⅱ部 当事者性を軸とする共生の学習プロセスの実質化に向けて
第4章 当事者性の構造的課題と当事者性概念の再構築
第5章 〈当事者性の邂逅〉という現象
第6章〈当事者性の邂逅〉を基軸とする学習論
第Ⅲ部 〈当事者性の邂逅〉を生む実践的環境
第7章 コンヴィヴィアリティと〈当事者性の邂逅〉
第8章 〈当事者性の邂逅〉を把持する観点
第9章 〈当事者性の邂逅〉仮説の援用可能性と今後の課題
おわりに
謝辞
引用・参考文献
索引

著者|Author

後藤聡美(ごとう・さとみ)
神戸大学人間発達環境学研究科博士課程修了。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員RPD、神戸大学人間発達環境学研究科特命助教。神戸大学学部生の時より多文化理解・ESDに関する実践に関わり、現在は「ESDプラットフォームWILL」事務局長、「RCE兵庫-神戸」副事務局長などを務める。著書に『SDGsと社会教育・生涯学習』(分担執筆、東洋館出版社、2023年)、『現代社会教育学事典』(分担執筆、東洋館出版社、2024年)、『究める! 福祉教育・ボランティア学習の課題』(分担執筆、大学図書出版、2024年)がある。

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