アフリカの森の女たち―文化・進化・発達の人類学

アフリカの森の女たち

文化・進化・発達の人類学

  • ボニー・ヒューレット(著)服部志帆、大石高典、戸田美佳子(訳)/2020年3月
  • 3100円(本体)/四六判並製420頁
  • 装丁:北原和規(UMMM)

「ねえ、聞いて」――ある暑い午後、アメリカから来た人類学者の部屋を訪れた女性たち。少女時代、結婚、出産と子育て、喪失、そして老い――中央アフリカ共和国で隣り合って暮らす農耕民ンガンドゥと狩猟採集民アカの女性たちが人類学者に語る、「女になること」の意味。
女性たちの語りと文化・進化・発達の理論から、人間の多様性と普遍的特性が見えてくる。

「ジャングルで暮らす女の生理と心理を、女の視点から初めて描いたライフヒストリー。自然の中で産む苦難と歓喜が進化の不思議を語る」――山極寿一(京都大学総長)
「日本やアメリカとはまったく異なる注目すべき女性たちについて、魅力的な視点を与えてくれる比類なき本である」――ジャレド・ダイアモンド(『銃・病原菌・鉄』)

(ISBN 9784861106828)

刊行特集ページ

女は文化なのか? 自然なのか?――語りからさぐる人類社会の多様性と普遍性(前半)
女は文化なのか? 自然なのか?――語りからさぐる人類社会の多様性と普遍性(後半)

目次|contents

まえがき
はじめに―岐路に立つ女性の生活
第1章 森と村の世界
コラム リバーサイド・ストーリーズ(大石高典)
第2章 森と村の子どもたち
コラム 観の目の子育て(園田浩司)
第3章 良き人生の諸構成要素
コラム 健康と栄養状態から見る「良き人生」(萩野泉)
第4章 結婚と母親期―厳しくも喜びのある現実
コラム 母になるとき(四方篝)
第5章 女性であることの帰結
コラム 女としての呼び名(戸田美佳子)
第6章 世代間の繋がりと祖母たち
コラム すれ違うふたり(服部志帆)
第7章 結論―グローバリゼーションと変化の力
コラム 衣服への渇望(市川光雄)
日本語で読めるおすすめ本
原注
引用文献
解説 コンゴ盆地に生きる女たちの物語―狩猟採集民をめぐる生活世界の人類学(高田明)
解説 語り、理論、物語―森の女性たちの語りに見られる、人間の普遍的特性としての「共同育児」と「自然の教育」(竹ノ下祐二)
訳者あとがき
索引

著者|author

ボニー・ヒューレット(Bonnie L. Hewlett)
ワシントン州立大学・臨床助教授。ワシントン州立大学博士(文化人類学)。専門は医療人類学、思春期の発達、狩猟採集民、進化=文化人類学。中央アフリカ共和国、コンゴ共和国、ガボン、エチオピアにおいて現地調査を行い、思春期の発達や感染症の文化的背景、社会的学習、愛着行動、健康などについて研究を行ってきた。主著に、The Secret Lives of Anthropologists: Lessons from the Field (Routledge, 2019)等がある。

訳者|translators

服部志帆(はっとり・しほ)
天理大学国際学部・准教授。京都大学博士(地域研究)。専門は生態人類学、アフリカ地域研究。中部アフリカのカメルーンで狩猟採集民バカの森林利用や民族植物学について、屋久島では狩猟活動の変遷について研究を行っている。主著に、『森と人の共存への挑戦―カメルーンの熱帯雨林保護と狩猟採集民の生活・文化の保全に関する研究』(松香堂書店、2012年)等がある。

大石高典(おおいし・たかのり)
東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター・准教授。京都大学博士(地域研究)。専門は生態人類学、アフリカ地域研究。中部アフリカのカメルーンで、農耕民バクウェレと狩猟採集民バカの生業活動や民族間関係について研究を行っている。著書・編著書に『民族境界の歴史生態学―カメルーンに生きる農耕民と狩猟採集民』(京都大学学術出版会、2016年)、『犬からみた人類史』(勉誠出版、2019年)、『アフリカで学ぶ文化人類学』(昭和堂、2019年)等がある。

戸田美佳子(とだ・みかこ)
上智大学総合グローバル学部・助教。京都大学博士(地域研究)。専門は生態人類学、アフリカ地域研究、障害学。カメルーンの森で暮らす障害者との出会いから、中部アフリカのカメルーンやコンゴで障害者に関する人類学的研究や、アフリカ熱帯林における森林資源利用に関する実践的研究にたずさわっている。主著に『越境する障害者―アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌』(明石書店、2015年)等がある。

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国際協力の行方—経済・開発・オルタナティブ

国際協力の行方

経済・開発・オルタナティブ

  • 吉川健治(編)/2020年3月
  • 2500円(本体)/四六判並製141頁
  • 装丁:矢萩多聞


グローバル資本主義に未来はあるのか?
経済成長を前提とした発展の限界が露呈しつつある今日、経済・開発政策を見直し、今後必要とされる社会開発やビジネスを論じることで、実現可能な国際協力のオルタナティブを考察する。水野和夫氏ほか気鋭の論者らによる挑戦的論集。
【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書8】

(ISBN 9784861106460)

目次|contents

序章 国際協力―サステナビリティの確保に向けて【吉川健治】
第1章 資本主義の終焉、未来の経済【水野和夫】
第2章 グローバル化時代の社会保障を通じた国際貢献【岡伸一】
第3章 オルタナティブな開発と教育―持続可能な開発目標(SDGs)における開発教育の課題と役割【湯本浩之】
第4章 EU の対外経済関係―EU 対外政策の展開と地中海諸国【高﨑春華】
第5章 商社ビジネスと国際貢献―14年間駐在したアフリカにフォーカスして【是永和夫】
第6章 中小企業の国際協力志向型海外展開を通じた貢献【丸山隼人】

編者|editor

吉川健治(よしかわ・けんじ)

東洋英和女学院大学国際社会学部教授。早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程満期退学。専門は国際協力論。

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ポール・ボウルズ 越境する空の下で

ポール・ボウルズ 越境する空の下で

  • 外山健二(著)/2020年3月
  • 4500円(本体)/四六判上製424頁
  • 装丁:桂川潤

ボウルズにとって〈移動〉とは何であったのか、どのようにイスラーム圏のマグレブを表象したのか。越境する作家の魅力の根源を探る。
(ISBN 9784861106835)

目次|contents

序章 なぜ、ボウルズか
第Ⅰ部 移動するボウルズ
第1章 抑圧・空想・移動―フレッチャリズム、スプリング・フィールド、グリニッジ・ヴィレッジ
第2章 選択されたフランス
第3章 フランスからモロッコ―シュールレアリズムと民族誌学
第4章 イギリス植民地セイロンにおけるバーガー ―「筌とプライヴェートな用向き」に見るセイロンの社会構造
第5章 なぜ、スレイドは医師か―『世界の真上で』と〈新しきもの〉
第Ⅱ部 ボウルズの北アフリカ表象
第6章 サハラ沙漠の移動―『シェルタリング・スカイ』の自伝性とポート夫婦をめぐって
第7章 二つの『シェルタリング・スカイ』と表象―「コロニアル・ロード・ナラティヴ」のセクシュアリティと人類学
第8章 「非読み書き能力」をめぐる魅力の探求
第9章 タンジールと民衆―「山上でのティー」と『雨は降るがままにせよ』
第10章 非人称的自己と他者―『雨は降るがままにせよ』におけるダイアー
第Ⅲ部 モロッコのボウルズ
第11章 アマールの人形と近代性―『蜘蛛の家』のイスラーム表象
第12章 〈近代化〉に隠された〈同性愛〉―『蜘蛛の家』を読む
第13章 ボウルズとアルフレッド・チェスター
第14章 モハメド・ショークリ『パンのためだけに』を読む―ボウルズの〈翻訳〉と二一世紀英語文学の可能性
終章 翻訳家としてのボウルズ―二一世紀の世界文学へ向けて

引用および参考文献一覧
あとがき
索引

著者|author

外山健二(とやま・けんじ)
山口大学人文学部准教授(アメリカ文学・英語文学)。筑波大学大学院博士課程修了。博士(文学)。常磐大学准教授を経て現職。筑波大学地中海・北アフリカ研究センター客員共同研究員。共著として『英文学と他者』(金星堂 二〇一五年)、『アメリカン・ロードの物語学』(金星堂 二〇一六年)、『二十一世紀の英語文学』(金星堂 二〇一七年)ほか。

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おしゃべりなポライトネス―会話の中の共話・話題交換・笑い・メタファー

おしゃべりなポライトネス

会話の中の共話・話題交換・笑い・メタファー

  • 笹川洋子(著)/2020年3月
  • 3500円(本体)/四六判上製386頁
  • 装丁:矢萩多聞

なぜ、おかしくない時でも会話に笑いを添えるのか?
性別や言語文化圏が異なる人物どうしの会話におけるポライトネス(丁寧な振る舞い)を豊富な具体例をもとに分析。対人関係を円滑にするための言語的配慮の諸相を探る。
(ISBN 9784861106422)

目次|contents

はじめに
第一章 会話の中のポライトネス
一 会話のルールとポライトネス
二 言語文化圏による会話のルールの違い
第二章 協調的発語媒介行為としての共話
一 協調的発語媒介行為としての共話
二 異文化コミュニケーションに見られる一文型の共話
三 異文化コミュニケーションに見られる添加型の共話
第三章 話題交換から探るポライトネスとジェンダー
一 会話構造を分析する視点
二 初対面の話者に対する日本人女性の名乗りの談話方略について
三 初対面の話者に対する日本人女性の談話構成の変化について―性差と異文化差の視点から
四 話題転換における意図の了解過程
第四章 発語媒介行為としての笑い
一 発語媒介行為の装置―儀礼行為としての笑い
二 異文化コミュニケーションに現れる笑いの発語媒介行為調整機能について
第五章 発語媒介行為としてのメタファー
一 会話におけるメタファーの機能
二 物語構造の中のメタファー ―『流星花園(花より男子)』台湾、日本、韓国版の物語構造の比較
引用文献
初出一覧
おわりに

著者|author

笹川洋子(ささがわ・ようこ)
神戸親和女子大学文学部総合文化学科教授。東京大学大学院人文社会研究科社会学専攻、社会学修士。専門はコミュニケーション論。
著作に『日本語のポライトネス再考―発話行為・発語媒介行為・相互行為』(春風社、2016年)、『樋口一葉―物語論・言語行為論・ジェンダー』(春風社、2013年)等がある。

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Japanese English: A Descriptive Grammar

Japanese English

A Descriptive Grammar

  • Kolawole Waziri Olagboyega(著)/2020年2月
  • 6900円(本体)/A5判並製324頁

日本人が用いる英語の文法的な特徴とは?
一致の相違や品詞の構造を分析し、日本における「標準英語(Standard English)」としての多様性と展望を示す。(本文英語)
(ISBN 9784861106804)

目次|contents

Chapter 1  Introduction: English in Japan
1.1  English in Japan or “Japanese English”?
1.2  The English language policy in Japan
1.3  The EFL teachers and culture materials in Japan
1.4  The business of ELT in Japan
1.5  Educated speakers of English in Japan
1.6  Educated spoken English in Japan
1.7  The notions of “standard practice” and “divergence”
1.8  The purpose of the work
1.9  Scope, data and methodology
Chapter 2  The Structure of the Noun Phrase
2.0  Introduction
2.1  Grammatical categories associated with the constituents of the NP
2.2  Standard realization of the NP
2.3  Divergent realization of the NP
Chapter 3  Concord
3.0  Introduction
3.1  The principles that underlie the notion of concord
3.2  Realization of grammatical concord
3.3  Divergence relating to grammatical concord
3.4  Proximity vs. other principles of concord
Chapter 4  Order of Premodifiers
4.0  Introduction
4.1  The premodification structure in standard practice
4.2  Relative sequence of premodifiers
Chapter 5  The Structure of the Verb Phrase
5.0  Introduction
5.1  Verb classification in English
5.2  Standard realization of VPs
5.3  Divergent realization of VPs
Chapter 6  Prepositional Phrases
6.0  Introduction
6.1  The class of prepositions
6.2  Standard realization of PPs
6.3  Divergent realization of PPs
Chapter 7  Multi-word Verbs
7.0  Introduction
7.1  Multi-word verbs in standard practice
7.2  Standard realization of multi-word verbs
7.3  Divergence relating to multi-word verbs
Chapter 8  Educated written English in Japan
8.1  Divergence relating to articles
8.2  Divergence relating to noncount nouns
8.3  Divergence relating to concord (“grammatical discord”)
8.4  Divergence relating to the order of premodifiers
8.5  Prepositions
8.6  Multi-word verbs
8.7  Verbs
8.8  Stability and frequency of divergent forms
8.9  Distinctiveness
Endnote and Glossary of Terms
Bibliography
Index

著者|author

Kolawole Waziri Olagboyega(コラウオレ・ワジリ・オラグボイエガ)
都留文科大学文学部英文学科教授。専門は英語学、応用言語学。
ナイジェリア出身。1994年にケンブリッジ大学にて修士課程修了、2000年にシェフィールド大学にて博士課程修了(Ph.D. in English and Applied Linguistics)。ナイジェリア、イギリス、北キプロス等の大学で教鞭をとり、国際教養大学や山梨学院大学で教育指導に携わった後、現職。主な著書にEnglish Language: Structure, Varieties, Social Contexts and Learning(Yamanashi Gakuin University, 2017)やCommunicative Grammar for High School and University Students(Akita International University, 2013)がある。

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神奈川県の方言アクセント―小田原から横須賀まで

神奈川県の方言アクセント

小田原から横須賀まで

  • 坂本薫(著)/2020年2月
  • 3700円(本体)/四六判上製248頁
  • 装丁:長田年伸

吹く、北、かぼちゃ、二十歳、居るじゃん……これらはどのように発音されるか?
県内各地のアクセントの実態を、豊富な語例をもとに分類し検討。共通語化が進み首都圏方言として包括されるなか、各地域に特有の様相および変遷を捉え直す。
(ISBN 9784861106705)

目次|contents

第1部 枠組み編
第1章 問題点の所在
第2章 本書における用語と考え方
第3章 調査について
第4章 神奈川県方言の研究史
第5章 神奈川県の概要
第2部 神奈川県各地方言のアクセントの実態
第1章 小田原市方言のアクセント(足柄方言)
第2章 中郡二宮町方言のアクセント(愛甲南部=中郡方言)
第3章 高座郡寒川町方言のアクセント(高座=戸塚方言)
第4章 三浦市方言のアクセント(三浦半島方言・相模湾沿岸方言)
第5章 横須賀市東部方言のアクセント(東京=横浜方言)
第6章 足柄上郡中井町方言の音韻 (愛甲南部=中郡方言)
第3部 神奈川県方言のアクセントの特徴
第1章 名詞アクセントの特徴
第2章 動詞アクセントの特徴
第3章 形容詞アクセントの特徴
第4章 神奈川県方言のアクセント全体の特徴
謝辞
資料1 話者一覧
資料2 調査語例一覧
参考文献一覧
図表一覧
索引

著者|author

坂本薫(さかもと・かおる)
1984(昭和59)年、神奈川県小田原市生まれ。専攻は方言学、音声学、日本語学。横浜市立大学国際文化学部人間科学科卒業。日本語教師(飛鳥学院:横浜)ののち、國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了。同後期課程修了(博士・文学)。現在、國學院大學兼任講師、國學院大學大学院PD研究員、大谷学園横浜隼人高校国語科非常勤講師。

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江戸の名主 馬込勘解由

江戸の名主 馬込勘解由

  • 髙山慶子(著)/2020年2月
  • 4100円(本体)/A5判上製314頁
  • 装丁:長田年伸

江戸筆頭の名主・馬込家がたどった数奇なる系譜とは?
徳川家康とともに江戸に移住した初代から明治維新に至る十一代を通し、名主役・伝馬役をつとめた馬込勘解由。名主の役割や家としての特徴をそれら相互の関連から検証し、馬込家の歴史および多様な人間関係の広がりの諸相を解き明かす。
(ISBN 9784861106668)

目次|contents

序章 江戸の名主と馬込家
一 近世都市江戸の町人地
二 近世初期の名主
三 名主制度の成立と展開
四 名主の家
五 大伝馬町名主馬込家文書
第一章 馬込家初代
一 遠江国馬込村から江戸へ
二 同僚の家
三 宝田村から大伝馬町へ
四 菩提寺
五 ウィリアム・アダムス
第二章 馬込家歴代
一 家族と縁戚
二 文化と学問
三 同役の名主
四 町の住民
五 豪商
第三章 馬込家の経済事情
一 名主役料
二 伝馬役
三 町屋敷の所持
四 金銭の貸付
五 名主による金融
第四章 宇都宮藩戸田家と馬込家
一 大名戸田家の財務
二 深まる関係
三 江戸の二大金主
四 川村伝左衛門
五 大名の財政事情
第五章 馬込家の明治維新
一 勘解由改め惟長とその息子
二 名主役と伝馬役の廃止
三 債務の行方
四 華族戸田家とのつながり
五 殖産興業の模索
終章 馬込家の歴史
あとがき
図表一覧
索引

著者|author

髙山慶子(たかやま・けいこ)
慶應義塾大学文学部卒業。お茶の水女子大学大学院人間文化研究科博士後期課程修了。博士(人文科学)。東京都江戸東京博物館専門研究員を経て、現在、宇都宮大学教育学部准教授。著書に『江戸深川猟師町の成立と展開』(名著刊行会、2007年)、『近世の地域と中間権力』(共著、山川出版社、2011年)、『近世下野の生業・文化と領主支配』(共著、岩田書院、2018年)、『シリーズ三都 江戸巻』(共著、東京大学出版会、2019年)がある。

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見る・見せる―中国四川・福建の表演にみる「演じる」こと・人・空間

見る・見せる

中国四川・福建の表演にみる「演じる」こと・人・空間

  • 細井尚子(著)/2020年2月
  • 4500円(本体)/A5判上製396頁
  • 装丁:中島衣美

常に変わり続ける中国社会において、宗教的・民俗的儀礼や民間の演劇はどのように行われ、またどのように享受されてきたのか?
四川と福建の二つの土地の、跳神(ちょうしん)や端公戯(たんこうぎ)、川劇(せんげき)や提線木偶戯(ていせんもくぐうぎ)、打城戯(だじょうぎ)といった各儀式・芸能の考察から、それらを見る・見せている人々の生活、思考、感覚を探る。
(ISBN 9784861106712)

目次|contents

序─中国表演の世界へ

Ⅰ 四川の表演
第一章 宗教と娯楽の狭間─跳神・端公戯・灯戯
第二章 表演の包装紙─端公の「壇」と「灯」
第三章 シンボルと技─川劇の覇児臉と変臉
第四章 変容する色男─脚色から読み解く「戯曲」の多様性

Ⅱ 福建省泉州の表演
第五章 人と神をつなぐ─泉州提線木偶戯の戯神相公爺の霊性
第六章 地獄巡りの見せ方─『李世民遊地府』の演技・演出
附 実見録『李世民遊地府』
第七章 生業としての儀式─東嶽廟・城隍廟
第八章 踊る道士─「打城戯」の選択

附説 表演における空間表現と処理
附 実見録「請神(大・小)」「辞神」

結語─記憶の記録
あとがき
初出一覧
参考文献

著者|author

細井尚子(ほそい・なおこ)
博士(文学)。立教大学・異文化コミュニケーション学部・文学研究科超域文化学専攻教授。専門は演劇学。東アジア比較演劇研究。近年は文化研究における西洋・非西洋に対する関心から、東アジア文化圏の娯楽市場における諸相について取り組んでいる。
主な共著に、『歌・踊り・祈りのアジア』(勉誠出版)、 『歌舞伎と宝塚歌劇―相反する、密なる百年 』(開成出版)、『楊家将演義 読本』(勉誠出版)、『ステージ・ショウの時代(近代日本演劇の記憶と文化 3)』(森話社)、『越劇の世界―中国の女性演劇』(水山産業株式会社)、編著に『「近代日本」空間下の東アジア大衆演劇 論文集』(立教大学アジア地域研究所)などがある。

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同定の政治、転覆する声―アルゼンチンの「失踪者」と日系人

同定の政治、転覆する声

アルゼンチンの「失踪者」と日系人

  • 石田智恵(著)/2020年2月
  • 3600円(本体)/A5判上製336頁
  • 装丁:関谷謙太

1970年代、アルゼンチン軍事政権による反政府活動家の弾圧が生み出した大量の「失踪者」。その中には日本人移民の子どもたちがいた――
死体なき「強制失踪」という国家テロリズムと、日常的な人種主義。両者を転覆しようとする日系失踪者とその親族たちの闘いを、文化人類学的視点から描く

(ISBN 9784861106781)

目次|contents


Ⅰ 「国民再編過程」と「回復」の運動
第一章 個人の消去によるナシオンの再編
1 強制失踪という暴力
2 国民再編過程としてのジェノサイド
3 「失踪者」というカテゴリー
第二章 「記憶」の作業、「回復」の運動
4 「母たち」の抵抗から「人権運動」へ
5 「人権運動」における「家族」の意味
6 「免責の時代」と「回復」の市民運動
7 失踪者の喪――死の儀礼研究からみる人権運動
第三章 ナショナリティの問答と人種主義の実践
1 稠密な記憶、少数者の記憶
2 接触=問答の場としての国民社会
3 日常のなかのナショナリティと人種主義的実践
4 アルゼンチン的人種主義と「ハポネス」の位置
5 やわらかな人種主義

Ⅱ 国家テロリズムとマイノリティの闘い――日本という出自
第四章 日系失踪者の闘い
1 軍政ナショナリズムと翼賛的マイノリティ
2 「失踪」したハポネスたち
3 可視性の転覆
第五章 日系失踪者家族の闘い
1 ナシオンと複数の記憶
2 日系社会失踪者親族会
3 語ることと聴き取ること
4 個の回復ともうひとつの「家族」

インタビュー一覧
日系失踪者親族一覧

著者|author

石田智恵(いしだ・ちえ)
1985年奈良県生まれ。早稲田大学法学学術院准教授。立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了。博士(学術)。
著作に『異貌の同時代――人類・学・の外へ』(渡辺公三・冨田敬大との共編著、以文社、2017、担当:第一章「個人の登録・消去・回復――アルゼンチンと同一性の問題」)、「やわらかな人種主義――アルゼンチンにおける「ハポネス」の経験から」(『文化人類学研究』18巻、早稲田文化人類学会、2017)、“Interpelación o autonomía. El caso de la identidad nikkei en la comunidad argentino-japonesa”(Pablo Gaviratiとの共著、Alteridades, 27(53): 59-71, 2017)などがある。

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16世紀後半から19世紀はじめの朝鮮・日本・琉球における〈朱子学〉遷移の諸相

16世紀後半から19世紀はじめの朝鮮・日本・琉球における〈朱子学〉遷移の諸相

  • 片岡龍(著)/2020年2月
  • 5400円(本体)/A5判上製312頁
  • 装丁:長田年伸

仁斎にとっての「学問」とは、世界の見え方を刷新させるものである。そして、そのような「学問」の道を開いたのが孔子であった。(本文より)
西洋近代由来の学術概念を超え、時代時代のさまざまな地域の思想家の思想的営為を丹念に読み解き、思想潮流の大きな変化を跡づける。
(ISBN 9784861106811)

目次|contents

まえがき―書名について―
第1章 序論 朱子学の遷移過程
第2章 李退渓(1501-70)の「心は神明の舎」観
第3章 李退渓の「理発」「理動」「理到」
第4章 退渓門下から旅軒・張顕光(1554-1637)にいたる「公共」
第5章 藤原惺窩(1561-1619)とその周辺の「天道」観
第6章 中江藤樹(1608-48)の「神理」と〈朱子学〉
第7章 伊藤仁斎(1627-1705)における‘心性’と‘経世’
第8章 荻生徂徠(1666-1728)の「天命」説と「修辞」論
第9章 蔡温(1681-1761)における「心学」と「実学」
第10章 大田錦城(1765-1825)と丁茶山(1762-1836)における‘生命’と‘霊性’
第11章 結論
あとがき

著者|author

片岡龍(かたおか・りゅう)
1965年、広島に生れる。早稲田大学を卒業後、同大学院で東洋哲学を専攻。韓国・淑明女子大学講師等をへて、現在、東北大学文学研究科教授。専門は、日本思想史・東アジア比較思想。最近は、「近代性」をテーマにした中国・韓国との共同研究に注力している。日本東アジア実学研究会会長。
編著書に『日本思想史ハンドブック』(新書館、2008)、『公共する人間1 伊藤仁斎』(東京大学出版会、2011)、『公共する人間2 石田梅岩』(東京大学出版会、2011)など、監修書に韓亨祚著・朴福美訳『朝鮮儒学の巨匠たち』(春風社、2016)。

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