Beowulf

Beowulf

  • 橋本修一/2006年2月
  • 2000円(本体)/四六変形判上製・140頁
  • 装丁:長田年伸

アングロサクソン文学を代表する叙事詩「beowulf」。7世紀成立とされる謎多きテクストを「怪物」「魔女」「龍」などのテーマで精読。キリスト教とのかかわりをも考察する。本文英語。
(ISBN 4861100607)

目次|indexs

Prologue
Wealhtheow
Grendel
Draconitas in Beowulf
The ‘Thryth-Offa Digression’ in Beowulf
A Historical Survey of Beowulf Studies–From the 19th to the 20th century–
Interpretation of the Line 2390b in Beowulf
Epilogue

著者|author

橋本修一(はしもと・しゅういち)
1956年東京生まれ。上智大学大学院修了。千葉工業大学教授。

担当編集者から

本文英語。英語が苦手ではないぼくだが、古英語のところはよくわからない。それでもこの著者がオーソドックスに原文読解を重ねていることはひしひしと伝わり、その姿勢に好感をもった。テキスト精読、学問の王道。時間がかかったが中身のつまった小品に仕上がった。[-内藤-]

 

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古代歌謡と南島歌謡―歌の源泉を求めて

古代歌謡と南島歌謡

歌の源泉を求めて

  • 谷川健一/2006年2月
  • 2400円(本体)/四六判上製・308頁

言葉の呪力、アニミズムの息吹―南島文化に残された「万葉以前のうた」の世界に遊ぶとき、古代歌謡の真の姿が浮かび上がる。古代から芭蕉にいたる歌を通覧し、日本人の魂の秘密に迫る!
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4861100585)

目次|indexs

はじめに
序章 うたと民俗学
第一章 歌の発生
1 アニミズムの時代/2 言問う世界/3 言葉の呪力4 呪詛の言葉―とこひ37/5 ウタの発生/6 神意をヨム言葉―誦み言/7 ヨミゴトからヨミウタへ/8 ヨミウタからウタヨミへ/9 諺と本縁譚/10 歌のたたかい/11 相手を惑わす呪歌/12 毛遊びの歌/13 久米歌のかけあい/14 歌と諺/15 風俗歌と枕詞/16 枕詞と地名
第二章 挽歌の展開―柿本人麻呂を中心に
1 恋と乞い/2 異常死者への挽歌/3 「遊ぶ」ということ/4 遊部の所在地/5 生目天皇の末裔/6 遊部と歌垣/7 三月十八日と九月十八日/8 人麻呂終焉歌/9 丹比真人の歌/10 死と影の国/11 魂乞い―挽歌と相聞/12 挽歌の消滅
第三章 うたげの世界
1 客人歓待の歌/2 能登の民謡/3 酒宴の盞歌/4 住吉の浜の小松/5 越の遊女/6 棹の歌
第四章 共同体の詩
1 東国の民俗と地名/2 地霊とつながる序詞/3 笠原の風/4 序詞と寄物陳思/5 地名と歌枕/6 連歌から俳諧へ/7 俗語を正す/8 地名と地霊/9 共同体の詩/10 集団との交わり
補遺
1 「夢歌」について/2 俳諧は歌なり/3 蕉翁の一句/4 「にほふ」について/5 磯辺の生物たち/ウニとガゼなど/6 花礁について
あとがき
参考図書

著者|author

谷川健一(たにがわ・けんいち)
1921年熊本県生まれ。東京大学文学部卒業。民俗学者。現在、日本地名研究所所長。
著書
『魔の系譜』(紀伊国屋書店)
『白鳥伝説』(集英社)
『青銅の神の足跡』(集英社、小学館ライブラリー所収)
『南島文学発生論』(思潮社)
『日本庶民生活史料集成』(編書、三一書房)

担当編集者から

本文中に、柳田国男を引用しつつ論じるこんな箇所がある。

「柳田はわずか数行の文章で、薄暗い光のさしこむ勝手で黙々と食器を洗う女たちのなげきを描き切っている。
私の生まれ育った頃は木器はなく、陶磁器の食器であったが、それでも私の母や家に働いていた女たちの侘しい後ろ姿が彷彿としてくる」

ぼくは商売家に育ったので、庶民を低く見る目線に生理的な嫌悪をもっている。しかし庶民の感覚を保ちつつ学問するのは難しく、大半の学者はどこかしら高踏的だ。上の文を見てもわかるが谷川さん(いつもは先生と呼んでいるがあえて谷川さんと書く)の文の目線は低い。お目にかかって話をうかがっていても(おっかねえけど笑)そうだ。
庶民の感官のひだに分け入り日本人の心性の根を探る民俗学の醍醐味、どうぞ![-内藤-]

 

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ヨコハマ ヨコスカ 幕末 パリ

ヨコハマ ヨコスカ 幕末 パリ

  • 飯島耕一/2005年5月
  • 2800円(本体)/四六判上製・328頁

「おれだっていやだが、どうすればいいんだ」生と死、日常と狂気、時空の淵を彷徨う男がいる。単行本未収録の「パリ愛惜」ほか1篇を含む8作品で構成。話題の詩集『アメリカ』で読売文学賞受賞の詩人による自選短篇小説集!
日本図書館協会選定図書
(4861100402)

目次|indexs

ヨコハマ ヨコスカ 幕末 パリ
虹橋
ブナ林へ
パリ愛惜
顔見世は世界の図也夜寝ぬ国
神田滅多町の女
出発
硫酸の日々
あとがき

著者|author

飯島耕一(いいじま・こういち)
1930年岡山市に生まれる。1952年東京大学文学部仏文科卒業。2000年3月まで明治大学教授。一九五三年詩集『他人の空』。1955年シュルレアリスム研究会をつくって数年間続いた。詩集に『ゴヤのファースト・ネームは』(高見順賞)、『夜を夢想する小太陽の独言』(現代詩人賞)、『さえずりきこう』、『浦伝い 詩型を旅する』などがあり、評論集に『日本のシュールレアリスム』、『萩原朔太郎』、『白秋と茂吉』、『シュルレアリスムという伝説』などがある。他に小説『暗殺百美人』(ドゥ・マゴ文学賞)、『小説・平賀源内』、著作集として『飯島耕一・詩と散文』(全5巻)がある。近作詩集『アメリカ』で2004年度読売文学賞と詩歌文学館賞を受賞。2013年10月14日、吸収不良症候群のため死去。

担当編集者から

「詩の武芸者」飯島耕一さんの短篇小説ベスト集。
恐るべき博識に裏打ちされた、大らかな文体の織りなす掛け値なしの傑作ぞろい。たとえばオビ惹句に用いた「出発」のラストシーンはこうだ。

「こんな時代を何とかしたくないんですか」と、その女の声は囁き続けた。
「おれはしかし動きたくないのだ。おれだっていやだが、どうすればいいんだ。おれは何もしたくないんだ」と、わたしは内心で繰り返していた。
エスカレーターに乗ってホームの上まで行ってしまえば赤や青や白のセルロイドのような椅子があり、キオスクと呼ばれる売店があり、すでにそこは感傷に耽るような場所ではなかった。

「出発」は今から28年前の作(故ヤスケンさんの依頼による)だが、この底知れぬ絶望、けっして過去のものではないと思う。
本物の小説をお探しの方、ご損はさせませんぜ![-内藤-]

 

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カレワラ物語―フィンランドの国民叙事詩

カレワラ物語

フィンランドの国民叙事詩

  • キルスティ・マキネン―著 荒牧和子 訳/2005年5月
  • 1800円(本体)/四六判上製・210頁

「ムーミン物語」で知られる氷の国フィンランドの国生み神話『カレワラ』をやさしい物語にしたベストセラー、本邦初訳。魔法と冒険、滑稽とファンタジーたっぷりの愉しい世界。画家AKIKOの美しい挿画とともにおくる。
(4861100348)
厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財

『Trinity WEB』の「スピリチュアルエンタメ」で紹介されています。
「カレワラ物語」PART.1~サンタ・ムーミン・オーロラだけじゃない!フィンランドの底知れぬ魅力は老賢者の魔法の世界から

目次|indexs

ヴァイナモイネンの誕生/ヴァイナモイネンとヨウカハイネンの呪文合戦/アイノの運命/ヨウカハイネンの復讐/ポホヨラのヴァイナモイネン/ヴァイナモイネンの負傷といやし/サンポの鍛造/レンミンカイネンとキュリッキ/ポホヨラのレンミンカイネン/トゥオネラのレンミンカイネン/ヴァイナモイネンのトゥオネラへの旅/ポホヨラの娘への求婚競争/ポホヨラの婚礼/レンミンカイネンの無謀な幻想旅行/クッレルヴォ/金の乙女の鍛造/サンポ奪還の旅/シラカバの木のカンテレ/ロウヒの復讐/マルヤッタとカレワラの王/原著者あとがき/訳者あとがき

著者|author

キルスティ・マキネン
1939年フィンランド国タンペレー市生まれ。元ヘルシンキ大学哲学修士。ヘルシンキ大学助手、同インストラクター、ヘルシンキ市高等学校国語教員。カレワラ女性協会会長(1985~91)。2002年にLarin Paraske賞受賞。
著書に『Ajattelen Kynalani』(SKS)、『Suomen Lasten Kalevala』(OTAVA、本書)、『Sammon Sanat — Kalevalan Sitaatteja』(OTAVA)、『Kapalan Kosketus』(近刊)。

訳者|translator

荒牧和子(あらまき・かずこ)
1938年東京生まれ。東京教育大学理学部、コロラド大学大学院Ph. D。東京大学物性研究所文部技官、コロラド大学およびノースイースタン大学リサーチアソシエイト、東京女子大学助教授などを経て龍谷大学教授。
訳書に『七回の東方旅行』(中央公論社。原作『Seitseman Retkea Itaan』G. J. Ramstedt著)ほか。論文に「Separation of Amines by Ligand Exchange」(Analytica Chimica Acta)ほかがある。

挿絵画家|illustrator

AKIKO(あきこ)
1968年北海道生まれ。1997年、表参道にて作品を展示。アーティスト活動を始める。1998年放送作家・志岐奈津子とのコラボレーションによる絵本『simple side.』を発表。2000年アトリエ兼ギャラリー「nociw」をオープン。ここを拠点に創作活動、個展を行うかたわら、REVOLVERとのコラボレーションTシャツを発表。絵本に『KANTO』『wor un nociw』などがある。現在、各地で精力的に個展・イヴェントを開催。
AKIKOホームページ

担当編集者から

春の翻訳フェア(!)第3弾。
平易だが詩情あふれる物語で、氷の国の凛とした神話世界を堪能できる。岩波文庫の「カレワラ」に辟易した向きも、これならとっつきいいはず。
フィンランドといえばまず作曲家シベリウス(とムーミン)が浮かぶが、「クッレルヴォ交響曲」「アイノ交響曲」などシベリウス作品には「カレワラ」にちなんだものも多い。実際、物語を知ってから聴くと情景もぐっと鮮やかに。音楽好きにもぜひ![-内藤-]

 

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ママには内緒だよ 

ママには内緒だよ

  • トム・ハート著 石川康弘訳/2005年3月
  • 1800円(本体)/四六判上製・300頁

それは十一歳の朝に始まった…狡猾な父、快楽に溺れる娘、二人の関係に気づきながら見て見ぬふりをする母。雪崩を打って崩壊する家庭。三者の視点で重層的につむがれる、限りなくリアルな近親相姦の物語。
日本図書館協会選定図書
(4861100275)

著者|author

トム・ハート
1921年英国マンチェスター生まれ。妻バーバラとともに各種青少年養護施設に勤務し、ソーシャルワーカーとして恵まれない子どもたちの構成と社会復帰に貢献。1973年出版の処女作 A Walk with Allan で脚光を浴び、その後次々に話題作を発表。代表作に本書 Don’t Tell Your Mother(1979)ほか、They Call it Murder(1977)、Their Own Kind of War(1989)、Fairies and Friends(1981)などがある。1996年没。

訳者|translator

石川康弘(いしかわ・やすひろ)
1940年生まれ。青山学院大学文学部卒業後、同大学院修士課程修了。英文学(近・現代イギリス小説)専攻。現在、関東学院大学文学部教授、同大学院指導教授。
著書に『トマス・ハーディー―その知られざる世界』(北星堂)、『文学・ことば・思想』(共著、丸善プラネット)。訳書に『幸せはどこに』(かなしん出版)、『ウエスト・ポーリー探検記』(千城)、『地主の娘』(共訳、千城)など。

担当編集者から

近親相姦について報道される場合、当事者たる父娘の関係ばかりに焦点が当てられ、母親については語られることが少ないようにみえる。内田春菊『ファザーファッカー』も娘と父親の物語だった。
しかし、家庭内で「事件」は起こる以上、母親だって立派な当事者である。なぜ母親は気づかないのか、気づいても止められないのか。どんな心境なのか。本書が面白いのは、そこをあつく書いているからだと思う。
精神を病み崩れゆく母親の長い独白は凄絶。[-内藤-]

 

※品切れ重版未定

異次元夢旅行―宮沢賢治のリアルをはしる

異次元夢旅行

宮沢賢治のリアルをはしる

  • 白石秀人/2004年4月
  • 2200円(本体)/四六判・228頁

これまでタブー視されてきた賢治論に、果敢にいどむ! 臨床心理士の立場からカウンセリングの現場を踏まえ、賢治の生涯と作品を読み解く。世界がひらかれる瞬間にひらく「いのちの不思議」に打たれた著者畢生の宮沢賢治論。
(ISBN 4921146993)

目次|indexs

第一章 賢治の生涯
一、賢治を取り巻いていたもの
二、風土について
三、時代について
第二章 賢治とトシ
一、修羅のなかで
二、兄と妹
三、妹の影響
四、恋人のような関係
五、妹ばなれ
六、トシの死
七、彼方へ
第三章 他者のまなざし
一、目に見えない暴力
二、広い世界へ
三、賢治童話の特徴
四、豚の気持ち
五、もう一つの視点
六、まことの関係
七、等価のいのち
八、選択の自由
九、デクノボウとして
第四章 まことのさいわい
一、これからの宮沢賢治
二、賢治文学の成長
三、明るさの神秘
四、イーハトーヴ
五、デクノボウ
第五章 「やまなし」―「いのち」がひらかれ、息づき、育つまで―
一、はじめに
二、あらすじ
三、ストーリーの分析
四、おわりに
第六章 「銀河鉄道の夜」―「ほんとうの自分」を追い求めて―
一、はじめに
二、あらすじ(最終形)
三、ストーリーの分析
四、おわりに

著者|author

白石秀人(しらいし・ひでと)
臨床心理士。横浜国立大学、同大学大学院修士課、中京大学大学院博士課程において、臨床心理学を学ぶ。その後、中京大学文学部助手、愛知みずほ大学専任講師を務めながら、心理相談室や学校のカウンセラーを兼務。2001年より、「白石心理オフィス」を開業。2002年1月、死去。

担当編集者から

師匠・安原顯さんから「好きな日本の作家」3人あげなさい、と、いわれたことがある。
宮沢賢治、夢野久作、中里介山の3人をあげた。安原さん、言下に、「みやざわけんじだ~~~!?」といわれた。波長が合わないのだそうだ。
ぼくは逆に、とても波長が合う。たとえば、「フランドン農学校の豚」で、豚が前足をキクッと折るシーンを読むと、ああ、たしかに、豚が前足を折るときはキクッとやるよなあと感心してしまう。
ということで、わたくし、賢治大好き人間としては、興味津々でこの原稿を読み始めた。すると、多くのいわゆる<賢治本>と異なり、この著者は、賢治を遠くから眺めて評論するというよりも、賢治を、生き、走っている、という姿がくっきり眼に浮かんだ。だから、タイトルを『異次元夢旅行―宮沢賢治のリアルをはしる』とした。
著者の白石さんは、惜しくも、2002年1月、交通事故で亡くなられた。[-三浦-]

 

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夜窓鬼談 

夜窓鬼談

  • 石川鴻斎 著 小倉斉・高柴慎治 訳註/2003年12月
  • 3800円(本体)/A5判・536頁

〈夜の窓には鬼が棲む〉「茨城智雄」「果心居士」「画美人」…あの澁澤龍彦や小泉八雲も底本にした怪談奇談本、初の現代語訳成る! 原著に収められた33葉の挿絵もすべて収録、奇妙奇天烈摩訶不思議な物語世界をあますところなく再現! 原著は明治22年、東陽堂より刊行。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146926)

目次|indexs

上巻
夜窓鬼談序/凡例/鬼字解/哭鬼/笑鬼/瞰鬼/貧乏神/七福神/花神/奇縁/雷公/風伯/売醴女/古寺怪/蛇妖/竃怪/鬼児/祈得金/客舎見鬼/画美人/天狗説/大原維蓮/仲兼刺怪/仲俊斃怪/興福寺僧/奇籠/毛脚/山繰/羅漢/奇陶/孤児識父/源九郎/狐誑酒肆/冥府/怨魂借体/河童/一目寺/高秀才/轆轤首/大入道/驚狸/鉄蕉精/髑髏/牡丹燈/狸怪/宗像神祠//続黄粱/鬼神論(上)/鬼神論(下)
石川鴻斎とその時代―小倉斉
下巻
序/神卜先生/役小角/安倍晴明/葛葉/果心居士/狸技/縊鬼/阿絹蘇生/岩淵右内/友雅/累女/比翼塚/茨城智雄/象/義猫/洋狗/秦吉了/蟻城/小人/滝蔵/藤生救雀/飛鼎/熊人/霊魂再来/礼甫/変成男子/酔石生/染女/千葉某/飛鶻庵/保全法奇験/靄厓花卉/狸陰嚢/阿菊/偽情死/鼈成仏/阿岩/文弥/患歯/阿虎/阿多摩池/混沌子
『夜窓鬼談』の世界―高柴慎治

著者|author

石川鴻斎(いしかわ・こうさい)
1833年、三河国豊橋の商家に生まれる。詩文家・漢学者にして南宋画家。本名英。字は君華。通称英助。
藩の儒学者・西岡翠園や太田晴軒に師事。18歳で郷里を出、各地を遍歴。1858年、帰郷して私塾を開き経史を講じる。その後横浜に転居、清の公使館に親しく出入りする。優れた詩文家として名高く、南画にも秀でた。
編著書に 『日本外史纂論』『芝山一笑』『画法詳論』など。他に、漢文で記された『夜窓鬼談』、和文による怪談『花神譚』などがある。1918年没。
小倉斉(おぐら・ひとし)
1951年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。愛知淑徳大学教員。日本近代文学専攻。
高柴慎治(たかしば・しんじ)
1949年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。静岡県立大学教授。日本近代文学専攻。

担当編集者から

訳者の小倉先生と高柴先生は言葉に対する意識が超鋭敏! 校正校閲をしていてこんなに緊張したのははじめてです。一文字たりとも気が抜けない。文字通り胃の痛みを堪えながらの編集作業となりました。
原著の雰囲気を可能な限り再現しようと、挿絵撮影のために、カメラマンの橋本照嵩さんとともに磐田市立図書館へ。9時間にも及ぶ撮影の甲斐あって、原著に比べても遜色ない出来! すばらしい!
絶対におもしろいので、ぜひ買ってください。[-長田-]

 

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〔品切重版未定〕

モームの文学宇宙―仮面に隠れた人間観察 

モームの文学宇宙

仮面に隠れた人間観察

  • 柏原啓佐/2003年2月
  • 2800円(本体)/四六判・並製・444頁

モームは通俗作家なのか? モーム研究50年の間に見えてきたモーム文学の本質と真の魅力を作品ごとに分析。著者訳の引用文をたどりながら、「面白さ」の秘密を解き明かす。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146667)

目次|indexs

はじめに
第一部 モームの長編小説
『月と六ペンス』とモームの憧憬
『クラドック夫人』とモームの否定的精神の萌芽
モームの目とチャーリーの目―『クリスマスの休暇』について―
モームの見た事実―『お菓子とビール』について
『五彩のベール』の面白さ
夢と現実―『剃刀の刃』について―
『人間の絆』の結末部をめぐる諸問題
第二部 モームの短編小説とエッセイ
モームのシニシズム
S・モームの二つの『手紙』
批評家としてのS・モーム―『世界の十大小説』の場合―
第三部 英文学の流れの中で
S・モームとA・ハックスリーの神秘思想観―エル・グレゴ論―
「雨」と短編小説の方法の系譜
S・バトラーとS・モームを結ぶ糸
文学と科学―『すばらしい新世界』の場合―
あとがき

著者|author

柏原啓佐(かしわばら・ひろすけ)
1932年生まれ。京都大学文学部卒業。山口大学教授を経て、現在、奈良産業大学経済学部教授。

担当編集者から

かなかなこのイラストファイルを見ていたら、本書の内容にぴったりの絵を発見。これだ!と思い、表紙に使いました。サンプルは、茶とグレーの2種類を用意。「グレーのほうがモームの世界という感じですね」という柏原先生の一言で決まり。(山)

 

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〔品切重版未定〕

妊娠するロボット―1920年代の科学と幻想

妊娠するロボット

1920年代の科学と幻想

  • 吉田司雄・奥山文幸・中沢弥・松中正子・會津信吾・一柳廣孝・安田孝/2002年12月
  • 2940円(税込)/A5判変形美麗函入・280頁

浅草十二階、心霊研究、映画「メトロポリス」、同性愛、山猫など多様なキーワードを手がかりに、二〇年代日本を「科学・幻想・文学」の視点から捉え直す気鋭の論考集。

せいぜい多角的視点でなどと言ってよしとしてきた従来の方法論に、この本の執筆者たちは一撃を喰らわせている。痛快である。
―井上晴樹(作家、ロボット・ウォッチャー)
(ISBN 4921146632)

目次|indexs

妊娠するロボット 吉田司雄
アンドロイドは銀河鉄道の夢を見る 奥山文幸
帝都復興の花嫁たち 中沢弥
メトロポリス伝説―または帝都映画戦― 松中正子&會津信吾
霊界からの声 一柳廣孝
女が女を愛するとき 安田孝

著者|author

吉田司雄(よしだ・もりお)
工学院大学。
奥山文幸(おくやま・ふみゆき)
熊本学園大学。
中沢弥(なかざわ・わたる)
湘南国際女子短期大学。
松中正子(まつなか・まさこ)
評論家。
會津信吾(あいづ・しんご)
評論家。
一柳廣孝(いちやなぎ・ひろたか)
横浜国立大学。
安田孝(やすだ・たかし)
東京都立大学。

担当編集者から

装丁は日本を代表するデザイナー、ミルキィ・イソベさん。電話すると、「みるきぃでぇす(ハート)」とハスキー&セクシイボイス。そのミルキィさん渾身の豪華装丁。自信作とのこと。(内)

 

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小出楢重―光の憂鬱

小出楢重

光の憂鬱

  • 小出龍太郎/2001年12月
  • 2200円(本体)/四六判・上製・194頁

祖父が絵をのこし、孫が文をかいた。爽やかな共作に立ち会った。ドイツ文学者 池内 紀
二重性の魔力に満ちた近代洋画界の鬼才、小出楢重。画家の人生と創作の秘儀を孫が解き明かす。
日本図書館協会選定図書
(ISBN 4921146349)

目次|indexs

第一章 絵描きいうもんは、自分の描きたい思て描いた絵を買うてもろてんねんから、まあ、言うたら自分のウンコを買うてもろてんのと同じや
第二章 然し乍らパリーの美術は実にだめだよ。巴里で絵を習ってゐる奴の気が知れないよ
第三章 顔というやつはねえ、妙に性格的な連想を呼び起こして僕の制作を乱して困る
第四章 お金の無いこと恐れることあれへん。お金無いから いうて騒いだり喧嘩したりすんのは俗人のすることや
第五章 芸術というもんは、あんまり「げんかい」なもんはあかんのよ…、楢重はんも、そないよう言うてはった(妻・重子)

著者|author

小出龍太郎(こいで・りゅうたろう)
京都外国語大学フランス語学科卒業(専攻:フランス文学)、京都外国語大学大学院フランス語学科修士課程修了(専攻:モーパッサン研究)、浪速短期大学/ 大阪芸術大学非常勤講師、浪速短期大学教養課程専任講師を経て、浪速短期大学(現大阪芸術大学短期大学部)助教授就任。主な著書に『聞書き小出楢重』(中 央公論美術出版)、『文学』(浪速短期大学通信教育部)。

担当編集者から

小出先生2冊目の本ということもあって、編集作業はスムーズに。和田誠さんの装丁も3冊目。和田さんとも少しずつ打ち解けてきたような…。(山)

 

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