家族を生み出す―台湾をめぐる国際結婚の民族誌

家族を生み出す

台湾をめぐる国際結婚の民族誌

  • 横田祥子(著)/2021年2月
  • 3600円(本体)/四六判上製260頁
  • 装丁:中本那由子

仲介業者の斡旋により、台湾に住む男性に海外から嫁ぐ女性たち。

「人身売買」として非難もされる国際結婚が、どのような社会背景や仕組みのもとで成立しているのか、そして当事者たちは何を求めて結婚・移住に踏み切るのか。
移住先の台湾と移住元のインドネシアでのフィールドワークをもとに、結婚移民たちと家族の生を描く。

(ISBN 9784861107092)

目次|contents

序章

第Ⅰ部 再生産労働グローバル化時代の婚姻戦略
第1章  再生産労働・婚姻をめぐる従来研究の視座
第2章  台湾・新移民時代の到来
第3章  商業的な国際結婚の成立
第4章  再生産労働をめぐるアリーナとしての家族

第Ⅱ部 南洋から台湾へ・東南アジア系台湾人の誕生
第5章  結婚移民の結婚戦略
第6章  結婚移民と家族のその後

終章

参考文献
あとがき

著者|author

横田祥子(よこた・さちこ)

滋賀県立大学人間文化学部准教授。専門は社会人類学、地域研究。
主な業績に、「政治的な正しさの背後にかくれたローカルな論理によりそう――商業的国際結婚と家族」白石壮一郎・椎野若菜編『社会問題と出会う(FENICS100万人のフィールドワーカーシリーズ 7)』(古今書院、2017年)、「東南アジア系台湾人の誕生――五大エスニックグループ時代の台湾人像」『アジア遊学204 交錯する台湾認識――見え隠れする「国家」と「人びと」』(勉誠出版、2016年)、「インドネシア華人女性の国際結婚を通じた世帯保持――西カリマンタン州シンカワン市の事例から」(『華僑華人研究』13、2016年)など。

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〈障害者〉として社会に参加する―生涯学習施設で行うあらゆる人の才能を生かす試み

〈障害者〉として社会に参加する

生涯学習施設で行うあらゆる人の才能を生かす試み

  • 三谷雅純(著)/2021年2月
  • 4000円(本体)/四六判上製304頁
  • 装丁:長田年伸

あらゆる人の社会参加とは?
さまざまな〈障害〉のある人たちが自らの才能を生かせるように、博物館などの生涯学習施設の活動、および緊急災害放送の改善策を実際的に検討。多様な個性を生かすことのできる社会の実現に向けた取り組みを、当事者の視点から提言する。
(ISBN 9784861107030)

目次|contents

まえがき
第1部 すべての人を迎える施設
第1章 障害のある子どもとの野外活動とテキスト作り
第2章 生涯学習施設で文章はどう書くべきか――コミュニケーション障害者への対応、子どもと高齢者とのギャップ克服
第3章 小規模作業所でコミュニケーション障害者にDAISYを試してもらう
第4章 言葉やコミュニケーションに障害を持つさまざまな人びとと対応策の現状
第5章 社会のひな形としての生涯学習施設――兵庫県立人と自然の博物館を例に挙げて達成していること/していないことを考える
コラム1 人びとを迎えるために――視覚障害者に対しては
第2部 ことばの認知が難しい人に緊急災害放送を届けるには
第6章 まず障害を自覚していない人に試してもらった肉声とフォルマント合成音声の聞きやすさ/聞きにくさ
第7章 障害者/非障害者にとっての肉声とフォルマント合成音声、波形接続型合成音声の聞きやすさ/聞きにくさ
コラム2 人びとを迎えるために――コミュニケーション障害者に対しては
第8章 言語音の認知が難しい聴覚失認者が理解しやすい災害放送とは?
第9章 聴覚失認者に認知しやすいチャイム音は存在するか――わざと言語音を避けて調べた
第3部 障害の進化、コミュニケーション行動の本質
第10章 聴覚失認者は何を手がかりに視聴覚材料を理解するのか
コラム3 ヒトの進化とスペクトラム
あとがき
用語解説
参考文献
文献初出一覧

著者|author

三谷雅純(みたに・まさずみ)
1954年生まれ。兵庫県立大学准教授/人と自然の博物館主任研究員をへて、現在、兵庫県立大学自然・環境科学研究所客員教授。京都大学理学部卒業。京都大学大学院(博士後期課程)修了。理学博士。専門は人類学、霊長類学、障害学。アフリカのコンゴ共和国とカメルーン、インドネシアなど、熱帯林の調査経験が長い。現在は障害者(自身が2級の重度障害者)になってはじめて見えてきた社会のユニバーサル化について積極的に考察している。著書に『ンドキの森』(どうぶつ社)、『ヒトは人のはじまり』(毎日新聞社)、『霊長類生態学』(京都大学学術出版会、共著)ほか多数。

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社会学的システム理論の軌跡―ソシオサイバネティクスとニクラス・ルーマン

社会学的システム理論の軌跡

ソシオサイバネティクスとニクラス・ルーマン

  • 赤堀三郎(著)/2021年2月
  • 3600円(本体)/四六判上製236頁
  • 装丁:長田年伸

システム理論を用いてこそ社会学ができる。
どういうロジックでそう言えるのか?
難解とされる理論を基層から掘り起こし、その可能性と魅力を明快に示す。

(ISBN 9784861107207)

目次|contents

はしがき
第Ⅰ部 社会学的システム理論
第1章 システム理論は社会学的でありうるか
第2章 システム理論の社会学化―ニクラス・ルーマンによる試みの概観
第Ⅱ部 社会学的システム理論の源流
第3章 戦後アメリカにおけるサイバネティクスと社会学
第4章 社会システム理論における自己言及パラダイムの由来
第5章 コミュニケーションの自己言及性とオートポイエーシス
第Ⅲ部 社会学的システム理論のロジック
第6章 社会システムという観察者―構造的カップリングとセカンド・オーダーの観察
第7章 社会の進化はどうシステム理論と関連するか
第8章 コミュニケーション・コード
第9章 社会の自己記述―そのシステム理論的含意
終章 理解の「ありそうもなさ」の克服のために
あとがき
初出一覧
文献一覧

著者|author

赤堀三郎(あかほり・さぶろう)
1971年生まれ。東京女子大学現代教養学部教授。専門:社会学理論,現代社会論,社会学史(特に社会学におけるシステム理論)。主要著作:『グローバル社会の変容』(分担執筆,晃洋書房,2020年),『嗜好品の社会学』(分担執筆,東京大学出版会,2020年),Social Theory and Asian Dialogues(分担執筆,Palgrave Macmillan, 2018年),Handbook of Systems Sciences(分担執筆,Springer, 2021年)。訳書:ニクラス・ルーマン『社会の社会』(共訳,法政大学出版局,2009年),同『社会構造とゼマンティク2』(共訳,法政大学出版局,2013年),同『社会構造とゼマンティク3』(共訳,法政大学出版局,2013年)。

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制服ガールの総力戦―イギリスの「女の子」の戦時貢献

制服ガールの総力戦

イギリスの「女の子」の戦時貢献

  • 杉村使乃(著)/2021年3月
  • 3200円(本体)/四六判並製234頁
  • 装丁:矢萩多聞

女性は戦争にどのように関わったのか?
制服の女性は戦時下のメディアでどのように取り上げられたのか?

第二次世界大戦時の制服姿の女性を通して、「女性活躍」の表象を読み解く。

(ISBN 9784861106033)

目次|contents

はじめに
第Ⅰ部 成長する女の子の時代(Girls Growing Up)―二〇世紀初頭のイギリス
第1章 「私たちもスカウトになれますよね……」―元祖制服ガール、ガールガイド運動
第2章 雑誌『ガールズ・オウン・ペーパー』に見る戦間期イギリスの「ガール」の表象
第3章 第一次世界大戦と女性の「大義」―レイ・ストレイチーの『大義』とヴァージニア・ウルフの『3ギニー』
第Ⅱ部 第二次世界大戦下の制服のガールたち

第1章 イギリスにおける女たちの銃後
第2章 写真週刊誌『ピクチャー・ポスト』の制服のカバーガールたち
第3章 女性誌に見る制服のカバーガール
第4章 フィクションに見る制服ガールの冒険―「空軍婦人補助隊のウォーラルズ」(Worrals of the W.A.A.F.’s)シリーズ
おわりに ジェンダーと階級を越境する制服ガールたち

著者|author

杉村使乃(すぎむら・しの))

共立女子大学文芸学部文芸学科教授。専門はイギリス文学、英米児童文学、表象文化論。

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親子とは何か―ナイジェリア・ハウサ社会における「里親養育」の民族誌

親子とは何か

ナイジェリア・ハウサ社会における「里親養育」の民族誌

  • 梅津綾子(著)/2021年2月
  • 4100円(本体)/A5判上製330頁
  • 装丁:中本那由子

「生んで育てる」はあたりまえなのか?
「生みの親」と「育ての親」が分担して一人の子供を育てる慣行がある、ナイジェリアのハウサ社会。その慣行を可能にしている社会の仕組みや、それぞれの「親」と「子」がお互いに何を感じ、何をやり取りしているのかについてフィールドワークを行い、「親子」の多彩なつながりの可能性を、「分人」などのキーワードを手がかりに探る。

(ISBN 9784861107238)

目次|contents

まえがき  
凡例
調査地の主な人物紹介  

序章 里親養育・養子縁組をめぐる親子論
第1章 ハウサ社会の日常生活と家族―ザリア地域を中心に
第2章 ハウサの子の引き取り慣行、リコ 
第3章 子育て期の育親と〈子〉そして生親
第4章 結婚した〈子〉、育親、生親の関係
第5章 育親の「親」としての弱さと強さ 
終章 ハウサの親子観から親子を考える 

あとがき
謝辞
引用文献
付表
索引

著者|author

梅津綾子(うめつ・あやこ)
専門は文化人類学、アフリカ研究。南山大学人類学研究所・非常勤研究員。
「出生と養育に基づく複数的・多元的親子関係―ナイジェリア北部・ハウサ社会に
おける『里親養育』の民族誌から」(名古屋大学大学院文学研究科 博士論文、二〇
一五年)、「複数の両親による子育て―北部ナイジェリア、ハウサ社会の里親養育
(リコ)の事例より」(『アジア・アフリカ地域研究』第一四巻一号、二〇一四年)、「現代ナイジェリアの〝里親養育〟に見る親子のあり方―生みの親・育ての親と子の長期的共存関係」(『比較家族史研究』二六号、二〇一二年)。

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持続可能な開発における〈文化〉の居場所―「誰一人取り残さない」開発への応答

持続可能な開発における〈文化〉の居場所

「誰一人取り残さない」開発への応答

  • 関根久雄(編)/2021年1月
  • 3500円(本体)/四六判並製368頁
  • 装丁:中島衣美

SDGsにおいて経済・社会・環境は語られる一方で、文化は見過ごされてきたのではないか?
「持続可能な開発」に、地域社会の文化や文化的多様性はいかにして結びつく・結びつけられるべきなのか。開発の理念・思想と各国の現場の実際を、開発学・人類学・教育学・社会学の観点から多角的に検討することで、議論の足がかりを探る。

(ISBN 9784861107115)

目次|contents

はじめに
第Ⅰ部 開発・SDGs・文化―その関係性の再考
第1章  斎藤文彦 一〇年後の地球に人類はまだ生きているか?―資本主義経済から社会連帯経済への転換の可能性
第2章  真崎克彦 文化的多様性を尊重したSDGsのあり方とは?―脱成長論の科学的方法論を手がかりに考える
第3章  野田真里 SDGsとNGO/市民社会―「誰一人取り残さない」ボトムアップの社会変革と「包摂的な文化」にむけて
第4章  北村友人・荻巣崇世・芦田明美 SDGs時代における「学び」のあり方を「文化」の視点から捉え直す  
第5章  下田恭美 「開発」と「文化」を超えて―SDGs時代に求められる開発プラクティス

第Ⅱ部 地域文化と接続可能な開発実践―文化の視点から持続可能な開発の姿を読み解く
第6章  関根久雄 サブシステンスと持続可能な開発―ソロモン諸島におけるSDGsをみる視点
第7章  井上真 熱帯林保護地域管理への住民参加―ボルネオ島中央部の事例より
第8章  箕曲在弘 コーヒー生産地域における搾取的状況と「文化」―ラオス南部ボーラヴェーン高原におけるフェアトレードコーヒーの事例から
第9章  西川芳昭 食料・農業のための生物多様性の文化的価値―作物と人の関係から読み解く持続可能な食と農・農村
第10章  川口純 持続可能な開発のための教育の理念と実態―国際教育協力における「文化の居場所」について
第11章  菅野美佐子 インド農村におけるSDGsとジェンダーをめぐる文化的位相―開発による変化からの日常の回復と持続
第12章  白川千尋 保健医療分野のSDGsと文化―目標三および東南アジア・オセアニアのマラリア対策活動をめぐって
第13章  早川公 地方創生は持続可能なまちづくりの夢を見るか?―「SDGs未来都市つくば」を事例として
第14章  朱藝 持続可能な企業文化とは―海外日系企業を事例に

おわりに
執筆者紹介

編者|editor

関根久雄(せきね・ひさお)
1962年生。筑波大学人文社会系教授。専門は文化人類学、開発人類学、オセアニア島嶼地域研究。主な著作に、『地域的近代を生きるソロモン諸島―紛争・開発・「自律的依存」』(筑波大学出版会、2015年)、『実践と感情―開発人類学の新展開』(編著、春風社、2015年)、『グローバル化する〈正義〉の人類学―国際社会における法形成とローカリティ』(共著、昭和堂、2019年)など。

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先祖祭祀と墓制の近代―創られた国民的習俗

先祖祭祀と墓制の近代

創られた国民的習俗

  • 問芝志保(著)/2020年10月
  • 5000円(本体)/A5判上製362頁
  • 装丁:矢萩多聞

整然と区画された墓地に家族の墓を所有し、遺骨を納め、折にふれて墓参りに行く―この日本の「伝統的」な習俗は、いつ生まれ、どのようにつくりかえられ、普及してきたのか?
先祖祭祀が国家的アイデンティティと結びつくのと並行して、近世的な墓と墓地が文明化・西洋化を辿った明治~大正。そうした新しい先祖祭祀と墓制がマスメディアを通じて人々に受容され、ナショナリズムとも接合していった昭和戦前期。宗教社会学の立場から、その変遷の諸相に迫る。

(ISBN 9784861106927)

目次|contents

序論

Ⅰ部 先祖祭祀と近代
第1章 文明国のAncestor Worship―穂積陳重『祖先祭祀ト日本法律』再考
第2章 国民道徳論と先祖祭祀―国民的習俗の実践教育

Ⅱ部 墓制と近代
第3章 近代墓制の成立―明治前半期における墓地法制の展開
第4章 近代墓制の受容―札幌にみる墓制の近代
第5章 墓地の西洋化―大正期東京における造園家の墓地観
補論 墓地の聖地化―聖将・東郷平八郎の埋葬を事例として
第6章 カロート式家墓の成立―関東大震災後における東京の墓制

Ⅲ部 昭和戦前期の先祖祭祀と墓制
第7章 明治の墓癖家と昭和の掃苔家―名墓へ向けるまなざしの変容
第8章 昭和戦前期の墓相家と「正しい墓」―無縁墓供養から日本精神論へ

結論

参考文献一覧
あとがき
索引

お詫びと訂正

本文中に編集上の不手際で以下のような誤りが生じました。謹んでお詫びして訂正いたします。

p.66 「F・ド・クーランジュ」→「N・D・フュステル・ド・クーランジュ」
p.72 「ド・クーランジュ」→「フュステル・ド・クーランジュ」
p.73 「ド・クーランジュ」→「フュステル・ド・クーランジュ」
p.331 「F・ド・クーランジュ」→「フュステル・ド・クーランジュ」
p.i(索引)「ド・クーランジュ、F」→「フュステル・ド・クーランジュ

p.106 図2-2キャプション 「右:国宝」→「右:国定」
p.156 l.14 「墓や墓地の」→「墓と墓地の」
p.182 l.13  「多磨霊園計画」→「多磨墓地計画」
p.311 l.11 「昭和五年頃」→「昭和四年頃」
p.338 l.8 「土居弘」→「土居浩」

※なお、電子版では以上は訂正済みです。

著者|author

問芝志保(といしば・しほ)
博士(文学)。専門は宗教社会学、日本近代宗教史。現在、日本学術振興会特別研究員(PD)、公益財団法人国際宗教研究所研究員。主要研究業績に「寺院と墓地の現在―「墓じまい時代」の課題」(相澤秀生・川又俊則編著『岐路に立つ仏教寺院―曹洞宗宗勢総合調査2015年を中心に』法蔵館、2019年)、「明治民法と祖先祭祀論」(鈴木岩弓・森謙二編『現代日本の葬送と墓制―イエ亡き時代の死者のゆくえ』2018年、吉川弘文館)、「関東大震災と家族納骨墓―近代都市東京の墓制」(『宗教研究』393号、2018年)など。

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中央ヨーロッパ―歴史と文学

中央ヨーロッパ

歴史と文学

  • 桂元嗣(著)/2020年9月
  • 2800円(本体)/四六判並製266頁
  • 装丁:長田年伸

「根本的な奇妙さ」のうえに形作られた中欧の歴史。その歴史を引き受けながら自分たちの物語を再創造するカフカ、チャペック、ロート、ハントケらの文学を、ドイツとの関係、小民族の同化と差異化、神話的虚構といった観点から読み解く。
(ISBN 9784861107016)

目次|contents

はじめに

第1部 チェコとドイツ語
第1章 ルドルフ二世の小部屋―ゴーレムの出現
第2章 言語政策と民族復興運動―物語の共有
第3章 フランツ・カフカ―疎外と変身
第4章 カレル・チャペック―ロボットから見た人間

第2部 ユダヤ人と同化の問題
第1章 ウィーンのユダヤ人―三つのカテゴリー
第2章 自由主義と反ユダヤ主義―白紙の状態を求めて
第3章 グスタフ・マーラーとポリフォニー
第4章 ヨーゼフ・ロート―世界市民の祖国

第3部 オーストリア人の自国感情
第1章 オーストリアとは?―どうにかこうにかやっていく
第2章 「誰も望まなかった国」とその帰結
第3章 戦後オーストリアと「犠牲者神話」―「埋め戻し」をめぐって
第4章 ペーター・ハントケと歴史―『冬の旅』から今

おわりに


図版出典一覧
あとがき

関連年表
ブックガイド
索引

著者|author

桂元嗣(かつら・もとつぐ)
武蔵大学人文学部教授。専門はドイツ文学・中欧文化論。主要研究業績に『人類が全体として見る夢―ローベルト・ムージル『特性のない男』』(コンテンツワークス社、2008年)、『ウィーン1945-1966―オーストリア文学の「悪霊」たち』日本独文学会研究叢書114(編著、日本独文学会、2016年)など

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アフリカにおけるジェンダーと開発―女性の収入向上支援と世帯内意思決定

アフリカにおけるジェンダーと開発

女性の収入向上支援と世帯内意思決定

  • 甲斐田きよみ(著)/2020年9月
  • 4300円(本体)/A5判上製304頁
  • 装丁:矢萩多聞

開発支援が対象とする「世帯」とは何か?いかにして女性のエンパワーメントを促すのか?
JICAの派遣専門家として、ナイジェリア北部イスラーム圏の伝統を実践するハウサ社会で活動した筆者が、ジェンダー役割が不均衡な世帯における意思決定の諸相を分析し、開発援助の可能性を考察する。

(ISBN 9784861107009)

目次|contents

はじめに
序論
第1章 女性対象の収入向上活動は効果があるのか?
第2章 世帯内意思決定をめぐる研究動向
第3章 ナイジェリア北部における調査の概要
第4章 女性が収入を得ると、世帯内意思決定力は向上するのか?
第5章 世帯内では何をめぐって意思決定が行われるのか?
第6章 どのような女性が世帯内で意思決定に関わりやすいのか?
結論
おわりに

著者|author

甲斐田きよみ(かいだ・きよみ)
文京学院大学外国語学部 准教授。専門:ジェンダーと開発。
主要業績:『はじめてのジェンダーと開発―現場の実体験から』(共編著、2017、新水社)、”What encourages households to adopt rice as a new crop? Understanding gender roles and perceptions in households in northern Namibia” Development in Practice VOL.27, NO.7(共著、2017、Routledge)、「母系社会における世帯内役割の変容とジェンダー規範への影響―タイ 東北部を事例として」『比較文化研究』第136号(2019、日本比較文化学会)

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多文化チームと日本人リーダーの動的思考プロセス―グラウンデッド・セオリーからのアプローチ

多文化チームと日本人リーダーの動的思考プロセス

グラウンデッド・セオリーからのアプローチ

  • 石黒武人(著)/2020年6月
  • 3600円(本体)/四六判上製202頁
  • 装丁:矢萩多聞

多国籍のメンバーを率いる日本人リーダーに求められるグローバル・マインドセットとは?
日本的労働環境においてメンバーの文化的多様性を活かしつつチームを運営するリーダーの認知過程を、コンテクスト・シフティング、メンバー尊重型の行動などの概念をもとに「見える化」する。

(ISBN 9784861106873)

目次|contents

プロローグ 多文化チームと日本人リーダーの思考プロセス
第1章 国内多文化チームにおける日本人リーダーの認知的志向性とその動態
第2章 国内多文化チームにおける日本人リーダーの認知的志向性の継承モデル
第3章 研究方法における分野横断的な試み―M-GTAと談話分析の接合
第4章 認知的複雑性と「コンテクスト・シフティング」
第5章 文化的多様性と「多元的察し」―日本的コミュニケーションの可能性
第6章 多文化チームの活用―コンテクスト・シフティングとファシリテーション
エピローグ 日本的労働環境における多文化チームと日本人リーダーの動的思考プロセス

著者|author

石黒武人(いしぐろ・たけと)
武蔵野大学グローバル学部准教授。
専門:異文化コミュニケーション学。組織ディスコース研究。
M.A. (International Studies, University of Oregon)、修士(異文化コミュニケーション、立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科)、博士(異文化コミュニケーション学、同研究科)。
ライフストーリー・インタビュー、修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ、談話分析などの質的研究法を研究目的に応じて用い、様々な研究を行っている。
著書に、「多文化組織におけるコミュニケーションと日本人リーダー」多文化関係学会(編)『多文化社会日本の課題』(pp.158-176)(明石書店、2011年)、『多文化組織の日本人リーダー像―ライフストーリー・インタビューからのアプローチ』(春風社、日本図書館協会推薦図書、2012年)、「異文化コミュニケーションの教育・訓練」石井敏・久米昭元・長谷川典子・桜木俊行・石黒武人『はじめて学ぶ異文化コミュニケーション―多文化共生と平和構築に向けて』(pp.207-230)(有斐閣、2013年)、「多国籍チームにみる組織内コミュニケーション―差異とアイデンティティ」池田理知子・塙幸枝(編著)『グローバル社会における異文化コミュニケーション』(pp.110-119)(三修社、2019年)などがある。

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