ダグラス

ダグラス

  • ジョン・ヒューム(著)、三原穂(訳)/2022年11月
  • 2400円(本体)/四六判上製162頁
  • 装丁:矢萩多聞

もしこの戦いで倒れても、息子を咎めないでいただきたい。
名誉をえられずに生きるのであれば死んだ方がましなのです。

シェイクスピアからの影響を受けた、ゴシック演劇の先駆『ダグラス』(悲劇、初演1756年)が、時代の香気をたたえた格調高い新訳でよみがえる。

(ISBN 9784861108334)

目次|contents

前口上
第一幕
第二幕
第三幕
第四幕
第五幕
納め口上


解説
引用参考文献一覧

著者|author

ジョン・ヒューム(John Home)
1722年生まれ。エディンバラ大学卒。スコットランドの牧師・劇作家。1808年没。

訳者|translator

三原穂(みはら・みのる)
愛知県立大学外国語学部准教授。大阪大学大学院言語文化研究科(言語文化学専攻)博士後期課程修了。博士(言語文化学)。著書に、『学術研究と文学創作の分化――18世紀後半イギリスの古詩編集』(音羽書房鶴見書店、2015年)、論文に、“Shakespearean Ballads in Thomas Percy’s Reliques of Ancient English Poetry: Transition from Oral Songs to Printed Historical Documents.” Textual Cultures, vol. 10, no. 2, 2018, pp. 107–25.などがある。

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エンパワーメント・ギャップ―主権者になる資格のない子などいない

エンパワーメント・ギャップ

主権者になる資格のない子などいない

  • メイラ・レヴィンソン(著)、渡部竜也、桑原敏典(訳)/2022年11月
  • 4500円(本体)/A5判上製422頁
  • 装丁:長田年伸

民主的な関与への権利を活かすために、教育はいかに支援すべきか?
開かれた学校と社会とは――
2000年代以降のアメリカの学校教育政策が引き起こした逆説的な問題をめぐり、市民権行使の機会・能力における子どもの格差を実際の事例から分析。貧困層やマイノリティといった自らを取り巻く構造的な不平等の是正を時に必要とする子どもほど、政治的社会化に関する知識や態度を持たないという皮肉な事態を告発し、民主的な社会参加や意思決定への手立てを培うための、多様な経験や文化による差異をふまえた教育の役割を探る。
(ISBN 9784861108198)

目次|contents

訳者まえがき
プロローグ カート・コバーン対マスターP
第1章 市民のエンパワーメント・ギャップ
第2章 人種について語ることと市民権行使能力の開発
第3章 あなたには闘う権利がある――歴史的なカウンターナラティブの構築
第4章 ヒーローとロールモデルの再考
第5章 出会ったことのない世界でいかに羽ばたくのか――市民性を学校で「見える化」する
第6章 アクション・シヴィックスの事例
第7章 民主主義・説明責任・教育
エピローグ 立ち上がること、言い返すこと
参考文献
謝辞
訳者解説
索引
著訳者紹介

著訳者|author and translators

◆著者
メイラ・レヴィンソン(Meira Levinson)
ハーバード大学大学院教育学研究科教授。アメリカのアトランタとボストンの公立中学校で8年間教師を務めた。主な著書に The Demands of Liberal Education(2002, Oxford University Press, U. S. A)、Democratic Discord in Schools: Cases and Commentaries in Educational Ethics(2019, Harvard Educational Press)ほか。
◆訳者
渡部竜也(わたなべ・たつや)
東京学芸大学教育学部准教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期修了。博士(教育学)。専門は社会科教育学、カリキュラム論、授業設計論、教師教育、社会改造主義教育論研究。主な著訳書に『真正の評価――テストと教育評価の新しい科学に向けて』(共訳、春風社、2021年)、『教室における政治的中立性――論争問題を扱うために』(共監訳、春風社、2021年)、『主権者教育論――学校カリキュラム・学力・教師』(春風社、2019年)、『アメリカ社会科における価値学習の展開と構造――民主主義社会形成のための教育改革の可能性』(風間書房、2015年)ほか。
桑原敏典(くわばら・としのり)
岡山大学大学院教育学研究科教授。広島大学大学院教育学研究科博士課程前期修了。博士(教育学)。専門は社会科教育学、公民教育論、主権者教育論。主な著書に『高校生のための主権者教育実践ハンドブック』(編著、明治図書、2017年)、『社会科教育学研究法ハンドブック』(共編著、明治図書、2015年)、『中学校新教育課程 社会科の指導計画作成と授業づくり』(明治図書、2009年)、『中等公民的教科目内容編成の研究――社会科公民の理念と方法』(風間書房、2004年)ほか。

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新版 大地の哲学―三位一体の於てある場所

新版 大地の哲学

三位一体の於てある場所

  • 小野寺功(著)/2022年11月
  • 3200円(本体)/四六判並製コデックス装340頁
  • 装丁:長田年伸
  • 装画:moineau

西田幾多郎と新井奥邃をむすぶ聖霊の息吹。故郷岩手の風土に根ざし、育まれ、ひたすらに求めてきた著者畢生の思索。ここに結晶する。
(ISBN 9784861108396)

目次|contents

序 (森信三)
第一部 詩と哲学
一 イーハトーヴの故郷
二 父を求めて
三 魂の造型
第二部 三位一体の場
四 絶対無と聖霊
五 カトリックとプロテスタント
第三部 現代世界と日本哲学
六 近代日本の哲学とカトリシズム――西田・田辺・鈴木(亨)哲学との出会い
七 逢坂神学と西田哲学
八 西田哲学とカトリック
旧版あとがき
新版あとがき

著者|author

小野寺功(おのでら・いさお)
1929年岩手県生まれ。上智大学大学院哲学研究科修了。清泉女子大学名誉教授。主な著書に『絶対無と神――京都学派の哲学』(2002年)『聖霊の神学』(2003年)『大地の文学 [増補]賢治・幾多郎・大拙』(2004年)『随想 西田哲学から聖霊神学へ』『日本の神学を求めて』(2022年、以上春風社)がある。

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句集 暾

句集 暾

  • 三浦衛(著)/2022年10月
  • 2500円(本体)/A5判変型上製函入220頁
  • 装丁:長田年伸

故郷秋田の光と山河から生活の諸事万端までの春夏秋冬を詠む。佐々木幹郎氏による序詩「一人の男――三浦衛句集に寄せて」を併収。

(ISBN 9784861108143)

目次|contents

一人の男――三浦衛句集に寄せて 佐々木幹郎
二月
三月
四月
五月
六月
七月
八月
九月
十月
十一月
十二月
一月

後記

著者|author

三浦衛(みうら・まもる)
春風社代表取締役社長。1957年秋田県生まれ。東北大学経済学部卒業後、神奈川県内の私立高校で社会科教諭を7年間務める。その後、東京都内の出版社に勤務。1999年、春風社を創業。著書に、『出版は風まかせ おとぼけ社長奮闘記』(春風社、2009年)、『公共する人間5 新井奥邃 公快共楽の栄郷を志向した越境者』(分担執筆、東京大学出版会、2010年)、『父のふるさと 秋田往来』(春風社、2010年)、『マハーヴァギナまたは巫山の夢』(春風社、2012年)、『おうすいポケット 新井奥邃語録抄』(共編、春風社、2015年)、『カメレオン』(春風社、2016年)、『石巻片影』(共著、春風社、2017年)、『鰰 hadahada』(春風社、2019年)、『文の風景 ときどきマンガ、音楽、映画』(春風社、2021年)がある。

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「よりどころ」の形成史―アルゼンチンの沖縄移民社会と在亜沖縄県人連合会の設立

「よりどころ」の形成史

アルゼンチンの沖縄移民社会と在亜沖縄県人連合会の設立

  • 月野楓子(著)/2022年10月
  • 4300円(本体)/A5判上製356頁
  • 装丁:中本那由子

つながらなくてもいいのではないか。あるいはつながっていなくても、何かを、どこかを、誰かを、想ったり、頼ったりする、つまり何らかの「よりどころ」があれば、人はなんとか「生きる」を続けられるのではないか。

故郷沖縄での苦しい生活を脱するため20世紀前半に多くの人々がアルゼンチンへ雄飛したが、そこでの暮らしは必ずしも思い描いていた通りのものではなかった。貧困や差別のある厳しい生活の中で培われたアイデンティティや連帯の強さは、しかし、「沖縄」「同郷」というだけで説明できるような、わかりやすいものなのだろうか。
戦後に在亜沖縄県人連合会が結成された経緯と意義を、そして戦争や帰属問題に揺れる遠くの故郷をどのように移民の人々が見ていたのかを、「エスニシティ」や「ナショナリズム」に還元できないものに目を向けながら描きだす。

(ISBN 9784861108303)

目次|contents

はじめに
序章
第一章 アルゼンチンにおける沖縄移民社会の形成
第二章 沖縄移民の団体・仕事・生活
第三章 第二次世界大戦時の在亜邦人社会と沖縄移民
第四章 在亜邦人社会の戦後―アルゼンチン政府要人への接近と移民の再開
第五章 救済活動による戦後組織の展開
第六章 沖縄文化の抑圧とアルゼンチンにおける沖縄文化
第七章 「在亜沖縄県人連合会」の設立
終章

著者|author

月野楓子(つきの・ふうこ)
沖縄国際大学総合文化学部専任講師
沖縄移民研究、ラテンアメリカ研究、国際文化学
主な著作に、「中南米地域の邦字新聞を活用した日本人移住に関する諸研究―『らぷらた報知』の創刊と『在亜沖縄県人連合会』の設立」(『研究紀要』15号、JICA横浜海外移住資料館、2021年)、「Ryukyu Sapukaiにみる沖縄文化の「継承」―アルゼンチンの沖縄系下位世代に関する一考察」(『インターカルチュラル』14号、日本国際文化学会、2015年)など。

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終わりの風景―英語圏文学における終末表象

終わりの風景

英語圏文学における終末表象

  • 辻󠄀和彦・平塚博子・岸野英美(編)/2022年11月
  • 3100円(本体)/A5判並製240頁
  • 装丁:矢萩多聞

仮に何かが始まる、あるいは何かを新しく私たちが始めるとしても、その起点は「終わりの風景」からになるのではないか――

文学作品において描かれる環境問題、自然災害、社会変動などのさまざまな終末表象に着目し、ものごとの「終わり」を新たな可能性として捉え、読み解く10の論考。

(ISBN 9784861108235)

目次|contents

はじめに【辻󠄀和彦】
序章 リタ・ウォン作品にみる水の詩学―「借用された水」、「水の旅からの急報」、「グレゴワール湖のために」【岸野英美】
第1章 終末世界を救済するための小説のデザイン―カズオ・イシグロの内的持続の文学と『クララとお日さま』【田中ちはる】
第2章 コロナ禍の時代を生きる命と想像力―アリ・スミス『夏』における「終わりの風景」と希望の可能性【霜鳥慶邦】
第3章 家族の終わりとナクサライト―ジュンパ・ラヒリ『低地』とアルンダティ・ロイ『小さきものたちの神』をとおしてみる二つの「応答責任」【加瀬佳代子】
第4章 アジア系アメリカ文学における〈天災〉と〈人災〉―ヒサエ・ヤマモトとルース・オゼキの作品を中心に【松本ユキ】
第5章 「終わり」の見えない不安―イアン・マキューアンの『土曜日』試論【高橋路子】
第6章 ゾラ・ニール・ハーストンの『彼らの目は神を見ていた』における災害とレジリアンス→レジリエンス【平塚博子】
第7章 荒野の王が見た風景―シェイクスピア悲劇『リア王』における飢饉、大嵐、疫病【高橋実紗子】
第8章 〈終わりの風景〉の向こう側―インドラ・シンハの『アニマルズ・ピープル』とボパール、水俣、太平洋核実験【小杉世】
終章 災害と感染症時代の恐怖―エドガー・アラン・ポー作品を辿る【辻󠄀和彦】
終わりの風景の終わりに【辻󠄀和彦】

編者|editors

辻󠄀和彦(つじ・かずひこ) 近畿大学文芸学部教授
平塚博子(ひらつか・ひろこ) 日本大学生産工学部准教授
岸野英美(きしの・ひでみ) 近畿大学経営学部准教授

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フォビアがいっぱい―多文化共生社会を生きるために

フォビアがいっぱい

多文化共生社会を生きるために

  • 高山陽子(編)/2022年10月
  • 2700円(本体)/A5判並製228頁
  • 装丁:中本那由子

ヘイトやコンプレックスと向き合ってみる

社会の多様性が認められるようになるにつれ、異なる他者への恐怖や嫌悪も生まれていった。
他人や自分に向けられる憎悪=「フォビア」とは何か、それを克服するにはどうすればよいかを考える。

(ISBN 9784861108310)

目次|contents

はじめに(高山陽子)…… 004

第1部 ゼノフォビア
1 ≫ いつの間にかこんなに…!:外国人労働者(大塚直樹)…… 008
2 ≫ やさしい日本語への転換(小竹直子)…… 019
3 ≫ どんなところ?:朝鮮学校(呉永鎬)…… 028
4 ≫ 冷静ではいられない:嫌韓とは何か(金賢貞)…… 037
5 ≫ どうして食べられないの?: 日本に広まるハラール食とイスラモフォビア(澤井充生)…… 046
6 ≫ そんな時代もあったの?:日系移民(今野裕子)…… 054

第2部 ジェンダー・フォビア
7 ≫ ジェンダー・フォビアってどういうこと?(浅野麗)…… 066
8 ≫ おネエの役割:カリスマ?怪物?人生の達人?(黒岩裕市)…… 075
9 ≫ 〇〇女子と〇〇男子:ステレオタイプの崩壊?(竹田志保)…… 084
10 ≫ 「女子ライフ」の闘い方:『女子的生活』を読む(黒岩裕市)…… 093
11 ≫ 死語になればいいのに!:イクメン(竹田志保)…… 103
12 ≫ ガラスの天井:『わたし、定時で帰ります。』に見る女性労働の現在(倉田容子)…… 112

第3部 エゴフォビア
13 ≫ 年齢を重ねることと装うこと:美魔女とBBA(井原あや)…… 124
14 ≫ お告げがほしい!:現代日本のパワースポットと信仰心(高山陽子)…… 134
15 ≫ 英語さえ話せれば!:外国語コンプレックス(小張順弘)…… 143
16 ≫ もしかして自分も?:ホームレス(二文字屋脩)…… 153
17 ≫ 無理な理想からの解放:モテとヤセ(高山陽子)…… 163

第4部 オーバー・フォビアズ
18 ≫ 食べ物からはじめよう:町中華と本格中華(横田浩一)…… 174
19 ≫ とりあえず行ってみます:多文化共生イベント&スポット(小磯千尋)…… 183
20 ≫ 出会いはどこにでもあります:国際結婚(戴寧)…… 193
21 ≫ ハーフと日本人:寛容する人と寛容される人(リーペレス・ファビオ)…… 202
22 ≫ 完璧は目指しません:外国語学習(小張順弘)…… 211

あとがき(高山陽子)…… 221
執筆者紹介…… 223

編者|editor

高山陽子(たかやま・ようこ)
亜細亜大学国際関係学部教授。文化人類学、銅像研究。
主な著作に、『多文化時代の観光学―フィールドワークからのアプローチ』(編著、ミネルヴァ書房、2017年)、
『紅い戦争のメモリースケープ―旧ソ連・東欧・中国・ベトナム』(共編著、北海道大学出版会、2019年)など。

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インクルーシブ教育のかたち―都道府県ごとの特別支援教育の違いから

インクルーシブ教育のかたち

都道府県ごとの特別支援教育の違いから

    • 柴垣登(著)/2022年9月
    • 3600円(本体)/A5判並製272頁
    • 装丁:長田年伸

特別支援教育での包摂/排除や統合/分離という二分法的な議論にとどまらない、その実現可能な工夫のしどころをはかる
体制整備のジレンマを解く――
日本の特別支援教育の現状を、制度・政策の動向、地域ごとのその対象率などをもとに、通常教育との関連から詳らかに分析。当事者である障害のある子どもとその保護者の意向や選択・決定権を尊重しつつ、どのように教育機会の格差を是正し実際に保障すべきかを検討することで、特別支援学校・学級といった学びの場を個別に設けるのみでない、障害者と非障害者を分断しない多様な学びの方途を示す。◇立岩真也氏による解題「せめて止まらないために、調べる、引き継ぐ」を収録。
(ISBN 9784861108211)

目次|contents

序章 インクルーシブ教育の意義
第1章 就学先決定の仕組みから見た日本的インクルーシブ教育の特質と課題
第2章 財政面から見た日本的インクルーシブ教育の特質と課題
第3章 小中学校の特別支援教育体制整備における都道府県間の差異の状況と要因
第4章 特別支援学校費の都道府県間の差異の状況と要因
第5章 特別支援教育対象率の都道府県間の差異の状況と要因
第6章 インクルーシブ教育実現のための方策
終章 誰のためのインクルーシブ教育か
あとがき
解題 せめて止まらないために、調べる、引き継ぐ(立岩真也)
文献一覧
索引

著者|author

柴垣登(しばがき・のぼる)
岩手大学教育学部教授。公立中学校、公立特別支援学校教員、教育委員会勤務等を経て、2019年4月より現職。京都教育大学大学院教育学研究科修了・教育学修士、立命館大学大学院総合先端学術研究科一貫制博士課程修了・博士(学術)。専門は特別支援教育、インクルーシブ教育。主な著書・論文に『公教育経営の展開』(分担執筆、東京書籍、2011年)、「財政面から見た日本的インクルーシブ教育システムについての考察」(『Core Ethics』Vol. 15、2019年)、「戦後の小学校内肢体不自由特殊学級の意義について I 」(『岩手大学教育学部研究年報』第81巻、2022年)など。

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果樹園の守り手

果樹園の守り手

  • コーマック・マッカーシー(著)、山口和彦(訳)/2022年9月
  • 2500円(本体)/四六判並製326頁
  • 装丁:斉藤啓

現代アメリカ文学を代表する作家のデビュー作初訳
権力や法の支配を避け、社会の末端で暴力に晒されながらも生きる者たちの姿を描き出す。
1930年代のテネシー州、アパラチア山脈南部を舞台とした、交差する三人の物語。

(ISBN 9784861108327)

目次|contents




訳者あとがき・解説

著者|author

コーマック・マッカーシー(Cormac McCarthy)
1933年、ロードアイランド州プロヴィデンス生まれ。 現代アメリカ文学を代表する作家のひとり。代表作に『すべての美しい馬』『越境』『平原の町』から成る「国境三部作」、『ブラッド・メリディアン』、『ザ・ロード』、『チャイルド・オブ・ゴッド』(いずれも早川書房より黒原敏行訳で刊行)など。

訳者|translator

山口和彦(やまぐち・かずひこ)
上智大学文学部英文学科教授。 1971年山梨県生まれ。ペンシルヴァニア州立大学院博士課程修了(Ph. D.)。 著書に『コーマック・マッカーシー―錯綜する暴力と倫理』(三修社、2020年)、共編著に『揺れ動く〈保守〉―現代アメリカ文学と社会』(春風社、2018年)、『アメリカ文学入門』(三修社、2013年)、『アメリカン・ロマンスの系譜形成』(金星堂、2012年)など。

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憲法上のポピュリズム宣言―「ここでは人々が支配する」

憲法上のポピュリズム宣言

「ここでは人々が支配する」

  • リチャード・D・パーカー(著)、池端忠司(訳)/2022年8月
  • 3500円(本体)/四六判並製186頁
  • 装丁:長田年伸

トーマス・マンの小説『マーリオと魔術師』を素材にして、一般民衆の政治的エネルギーについての二つの感性「反-ポピュリズムの感性」と「ポピュリズムの感性」を分析し、両者に代わる新たなポピュリズムの感性を再定位。
大衆への蔑視とエリート主義による〈立憲主義〉を批判し、憲法についての議論のあり方を感性との関係で問い直す。

(ISBN 9784861108150)

目次|contents

第1章 政治的エネルギー
第1節  第一の「見方」
第2節  第二の「見方」

第2章 「高次の」法とは何か
第1節 普通の政治的エネルギーに関する二つの「見方」
第2節 反-ポピュリズムの優勢
第3節 なぜ「二重の見方」をするのか
第4節 「二重の見方」をすること

訳者あとがき

著者|author

リチャード・D・パーカー(Richard D. Parker)

1945年生まれ。1967年にスワースモア大学を卒業し、1970年にハーバード大学ロースクールを修了。学部時代、ニューヨークの上院議員ロバート・F・ケネディの下で働く。1970年から1971年までコロンビア特別区控訴裁判所のJ・スケリー・ライト裁判官、1971年から1972年までアメリカ合衆国最高裁判所のポッター・スチュワート裁判官の下で書記官を務める。 その後、子供防衛基金で弁護士として働き、1974年からハーバード大学ロースクールで教鞭をとる。現在は同大学ロースクールのポール・W・ウィリアムズ刑事司法教授であり、憲法と刑法を教える。また、アメリカの非営利団体でアメリカ国旗を物理的冒瀆行為から守る憲法改正を推進するための市民国旗同盟の会長も務める。主著に本書がある。

訳者|translator

池端忠司(いけはた・ただし)
神奈川大学法学部教授。論文に「寛容・コンテクスト・原理―表現の自由と「抑圧的寛容」」(東京大学社会情報研究所編『放送制度論のパラダイム』東京大学出版会、1994年)、「米国における公的文化助成と表現の自由」(『香川大学法学部創設二十周年記念論文集』成文堂、2005年)、「プロイセン対ライヒ事件をめぐるドイツ憲法理論―英語圏のダイゼンハウスの道案内で」(『憲法理論とその展開―浦部法穂先生古稀記念』信山社、2017年)などがある。翻訳に『寛容な社会―アメリカ合衆国における言論の自由と過激派の言論』(春風社、2018年)、『合法性と正当性―ワイマール期におけるカール・シュミット、ハンス・ケルゼンおよびヘルマン・ヘラー』(春風社、2020年)がある。

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