身体と感情を読むイギリス小説―精神分析、セクシュアリティ、優生学

身体と感情を読むイギリス小説

精神分析、セクシュアリティ、優生学

  • 武田美保子(著)/2018年3月
  • 2700円(本体)/四六判上製266頁
  • 装丁:矢萩多聞

身体表象をめぐるイギリス小説論
ジョージ・エリオットからアンジェラ・カーターまで―
身体/感情の二項対立を超え、両者の錯雑な関係の在り様を文学作品のなかに読む。
(ISBN 9784861105821)

目次|contents

序章 身体と感情の二分法を越えて
Ⅰ ヒステリー症
第1章 『ダニエル・デロンダ』のねじれ―「顔」が暴く豊穣なる亀裂
第2章 ギッシング小説におけるジェンダー化する身体への抵抗―反流行文士とヒステリー症
Ⅱ 荒野と都市
第3章 耳と目から読む『帰郷』―歌劇の舞台としての荒野
第4章 『ジキル博士とハイド氏』の優生学的身体―人格と都市
Ⅲ モダニズム小説
第5章 『ダロウェイ夫人』の「ひきつり」―優生学言説と小説技法
第6章 越境する身体―『ユリシーズ』の民族、女性、書物
Ⅳ 欲動
第7章 『モーリス』の内なるホモフォビア―精神と身体の均衡に向けて
第8章 「赤ずきん」物語と身体性―「狼たちの仲間」と内なる「狼」

著者| author

武田美保子(たけだ・みほこ)
京都女子大学名誉教授。同大学非常勤講師。
著書
『異文化への視線―新しい比較文学のために』(共著、名古屋大学出版会、1996年)
『ジェンダーは超えられるか―新しい文学批評に向けて』(共著、彩流社、2000年)
『〈新しい女の系譜〉―ジェンダーの言説と表象』(彩流社、2003年)
『ギッシングを通して見る後期ヴィクトリア朝の社会と文化―生誕百五十年記念』(共著、溪水社、2007年)
『増殖するフランケンシュタイン―批評とアダプテーション』(共編著、彩流社、2017年)
『アダプテーションとは何か―文学/映画批評の理論と実践』(共編著、世織書房、2017年)
監修・別冊解説:玉井暲・武田美保子『New Woman Fiction: Gender Representation at the Fin-de-Siecle Part I, Part II 』 (アティーナ・プレス、2006年)

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文学という名の愉楽―文芸批評理論と文学研究へのアプローチ

文学という名の愉楽

文芸批評理論と文学研究へのアプローチ

  • 寒河江光徳(著)/2018年4月
  • 2200円(本体)/四六判並製268頁
  • 装丁:根本眞一(クリエイティブ・コンセプト)

「文学」とは何かを理解する13講義
ウラジーミル・ナボコフの考える小説・詩の芸術性について学び、ロシア、欧米、日本の文学作品を分析し批評する。
(ISBN 9784861105951)

2刷出来

目次|contents

第1講 モダニズム文学と文学理論について
第2講 構造主義と記号論をつかって
第3講 新批評で読むポーの「黒猫」
第4講 「構成の原理」から読むバリモントの「雨」
第5講 ボードレールのコレスポンダンスから読むバリモントの詩学
第6講 記号論をつかってナボコフの詩(ロシア時代)を読む
第7講 芥川龍之介の『芋粥』はいかにして調理されたか
―ゴーゴリの『外套』との比較分析
第8講 新批評と受容理論 太宰治の「待つ」
第9講 メタフィクションとして読む『藪の中』
―精神分析、フェミニズム・ジェンダーを用いながら
第10講 ポリフォニーで読む「黄金比の朝」(中上健次)
―『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキー)と比べて
第11講 ポスト・コロニアリズムの視点からナボコフの作品における亡命表象
第12講 脱構築的読解 ウラジーミル・ナボコフの作品における「ずれ」の美学
―『賜物』、『透明な対象』を中心に脱構築的読解を試みる
第13講 ナボコフの作品における円環構造とシンメトリーにまつわる形象のパターンについて
―殺意の前兆、犬、カーブ、鏡そして殺人〔小説『ロリータ』および、2つの映画『ロリータ』から解き明かす試み〕
エッセイ① カルヴィーノの「見ること」、世界文学としての村上春樹、「象の消滅」を読む
エッセイ② 村上春樹とロシア文学

著者| author

寒河江光徳(さがえ・みつのり)
1969年生まれ。東京大学人文社会系大学院欧米系文化研究専攻スラヴ語スラヴ文学専門分野博士課程修了。博士(文学)。
創価大学文学部教授(2018.4~)。

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海と陸の織りなす世界史―港市と内陸社会

海と陸の織りなす世界史

港市と内陸社会

  • 弘末雅士(編)/2018年3月
  • 3000円(本体)/四六判上製356頁
  • 装丁:毛利一枝

古代エジプトから現代のシアトル・バンクーバーにいたるまで、
海域と陸域の多様な関係と人びとの交流の諸相をたどり、広域ネットワークと地域社会の成立過程を明らかにする。
(ISBN 9784861105920)

目次|contents

総説(弘末雅士)
第Ⅰ部 河川がつなぐ海と陸
第1章 古代エジプトの河川を軸とした物流と国際関係推転のダイナミズム(髙橋秀樹)
第2章 アッバース朝期バグダードの水運と世界認識―水上都市バグダード序論(清水和裕)
第3章 タカラガイの路―ベンガル湾から雲南へ(上田信)
第4章 奴綿花の道―エーヤーワディー川が結ぶベンガル湾・ビルマ・雲南(渡邊佳成)
第Ⅱ部 近世の海域世界と国家
第5章 明代中国の辺防官制における海と陸(荷見守義)
第6章 長崎の唐人屋敷の設置はなぜ、17世紀末までずれこんだのか?―近世日本国際関係論の一階梯として(荒野泰典)
第7章 「植民地港市」ナーガパッティナムの形成―近世コロマンデル海岸と南インド内陸社会(和田郁子)
第8章 「熱帯のバビロン」から「熱帯のヴェルサイユ」へ―ブラジルの形成と港市(疇谷憲洋)
第9章 近世ロンドンと内陸後背地(唐澤達之)
第Ⅲ部 近代移行期の港市と内陸社会
第10章 月より来たる隊商―一九世紀アフリカ東部の長距離キャラヴァンの成立と交易者の世界(鈴木英明)
第11章 西アジアのキャラバン・ルートと巡礼者(守川知子)
第12章 近代移行期のスマトラ島の港市と後背地―仲介役の変容と帰属意識(弘末雅士)
第13章 イタリア・イレデンタ運動とトリエステ住民(佐々木洋子)
第Ⅳ部 国民国家にとっての海と陸
第14章 過渡期のインド像―一九世紀中葉のカルカッタ知識人の故国を見る眼差し(中里成章)
第15章 中国テレビ番組「河殤」に見える文明・地理史観の来源(石川禎浩)
第16章 北米北西部沿岸地方における地域アイデンティティ表象と先住民文化―シアトル・バンクーバーについての試論(土田映子)
第17章 東・南部アフリカ=東南アジア地域の都市と後背地―港市概念を移動の視点から点検する(栗田和明)

編者| editor

弘末雅士(ひろすえ・まさし)
立教大学文学部教授/専門領域:海域東南アジア史
主要業績:『東南アジアの建国神話』(山川出版社、2003年)、『東南アジアの港市世界』(岩波書店、2004年)、『人喰いの社会史』(山川出版社、2014年)等

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哲学断章―存在・ことば・光

哲学断章

 存在・ことば・光

  • 北岡崇(著)/2018年3月
  • 3700円(本体)/A5判上製468頁
  • 装丁:根本眞一(クリエイティブ・コンセプト)

ことば、存在、愛、他者、死……
学術論文や記録講演の他、対話体やエッセイやアフォリズムなど、さまざまなスタイルを採りつつ、テキスト研究の自閉性を超えて思索を重ねた哲学の試み。
(ISBN 9784861105838)

目次|contents

1章 薔薇のことば
2章 [対話篇]ことばと存在
Ⅰ 降ってくることば、湧きあがることば 渡部和雄/中川晋介/北岡崇
Ⅱ 翻訳・詩・権力 渡部和雄/北岡崇/成瀬高明/小川雅魚/佐藤秀明
Ⅲ 生にして死である詩 渡部和雄/北岡崇/成瀬高明/佐藤秀明
3章 不在の現在
4章 ロゴス・プネウマティコス
5章 ことばの彼方─現実・愛・洞察
6章 光、あるいは不可能なことば
7章 光の深淵
8章 全体者にして唯一者である存在
9章 愛の記憶─素描
10章 世界の秘密─解釈/ことば/表現
11章 ニーチェと「聖書」の間─愛に関する若干の記述の考察
12章 変わらないものだけが変わるのか? 変わるのは変わらないものだけか?
13章 他者、死、愛をめぐる哲学断片
14章 『マタイによる福音書』読解に際しての七項
15章 カントをめぐる四つの試論
Ⅰ 純粋直観について─理性の自己認識としての超越論的感性論
Ⅱ 自己認識のアポリア─超越論的統覚に関するカントの若干の記述の考察
Ⅲ 自己認識の方法─総合的方法と分析的方法
Ⅳ 純粋直観の働きとは何か─カントの空間論に即して

著者|author

北岡崇(きたおか・たかし)

1949年、三重県に生まれる。1971年、一橋大学経済学部卒業。1976年、同大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。現在、椙山女学園大学国際コミュニケーション学部教授。
主要著書に『“光”の探求―イエス・プラトン・ニーチェ論稿―』(理想社、理想哲学選書)、主要訳書にH・ファーレンバッハ『実存哲学と倫理学―実践哲学の復権―』(晢書房、共訳)、R・クローナー『ドイツ観念論の発展―カントからヘーゲルまでⅡ』(理想社、監訳・共訳)がある。

 

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二つの季節

二つの季節

  • 松永澄夫(著)/2018年3月
  • 1000円(本体)/四六変型判上製112頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞、イラスト:千海博美

木立のざわめきに、生命のほとばしりが響き合う、秋。
都会の公園。日々悩み、迷いながら生きる若い男女の心情が、公園の池畔でゆっくり交差する―。
哲学者が抒情的な散文・詩で奏する、生への讃歌。
(ISBN 9784861106019)

 

著者|author

松永澄夫(まつなが・すみお)
立正大学教授・東京大学名誉教授。
哲学書として、『言葉の力』『価値・意味・秩序』『経験のエレメント』『感情と意味世界』『食を料理する』等、多数。文芸書として『風の想い―奈津―』。詳しい著作一覧は『哲学すること―松永澄夫への異議と答弁』に記載。

 

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エネルギーと地方財政の社会学―旧産炭地と原子力関連自治体の分析

エネルギーと地方財政の社会学

旧産炭地と原子力関連自治体の分析

  • 湯浅陽一(著)/2018年3月
  • 3700円(本体)/四六判上製320頁
  • 装丁:桂川潤

石炭から石油、原子力、再生可能エネルギーへの移り変わりの中で、地方財政はいかなる問題を抱えてきたのか。
その分析を通じて、財政面での自治体の持続可能性と地方財政制度全体の課題を明らかにする。
(ISBN 9784861105869)

目次|contents

はじめに
第Ⅰ部 財政社会学の理論
第1章 問題の所在
第2章 分析の枠組み
第3章 財政社会学の研究史
第Ⅱ部 旧産炭地自治体財政の社会学分析
第4章 日本の地方財政制度の諸特徴
第5章 財政の破綻と再建の諸事例
第6章 石炭産業と産炭地対策の歴史
第7章 田川郡の財政再建団体の取り組み
第8章 夕張市における破綻と再生への取り組み
第Ⅲ部 原子力関連施設立地自治体財政の社会学的分析
第9章 原子力エネルギーをめぐる現状
第10章 原子力関連施設立地の経済・財政効果と特徴
第11章 原子力関連施設立地自治体の財政動向
第12章 電源三法交付金の社会学的分析
最終章 まとめにかえて
あとがき
参考文献一覧
索引

著者|author

湯浅陽一(ゆあさ・よういち)
関東学院大学社会学部教授
1972年生まれ。埼玉大学卒業。法政大学大学院修了。博士(社会学)。青森大学社会学部を経て、2006年度より関東学院大学。著書に『政府の失敗の社会学』(舩橋晴俊らとの共著、2001年、ハーベスト社)、『政策公共圏と負担の社会学』(2005年、新評論)など。

 

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当事者が支援する―薬物依存からの回復 ダルクの日々パート2

当事者が支援する

薬物依存からの回復 ダルクの日々パート2

  • 南保輔、中村英代、相良翔(編)/2018年2月
  • 2000円(本体)/四六判並製272頁
  • 装丁・レイアウト:大橋一毅

なぜ薬物に依存するのか? 薬物依存からの回復とは何か?
薬物依存からの回復支援施設 ダルク(DARC: Drug Addiction Rehabilitation Center)。
ダルクのスタッフは原則全員が薬物依存経験者である。
依存に苦しむ人を隣で支える若手スタッフから、スタッフ歴20年を超え、施設運営に関わるベテランまで、新たな仲間を支援しながら自らの回復をつむぐ、ダルクスタッフ11名のライフヒストリー集。
(ISBN 9784861105845)

目次|contents

はじめに―すべては共感から始まる 中村英代
ダルクとNA / NAの12ステップ 中村英代

序章 当事者が支援する―共感の環をむすぶ 南保輔

Ⅰ 若手スタッフ編
第1章 なんでとまったかよくわからない
(Aさん/40代/男性/覚せい剤/クリーン歴10年/スタッフ歴4年)
第2章 自然体で生きる 森一平
(Bさん/ 50代/男性/気管支拡張剤/クリーン歴13年/スタッフ歴4年)
第3章 先は見えないが今は居心地がいい 南保輔
(Cさん/40代/男性/咳止め薬/クリーン歴4年/スタッフ歴2年)

Ⅱ 中堅スタッフ編
第4章 裸の自分と向き合う 森一平
(Dさん/ 50代/男性/咳止め薬/クリーン歴9年/スタッフ歴6年)
第5章 昔いた場所にメッセージを運ぶ 伊藤秀樹
(Eさん/40代/男性/アルコール・咳止め薬/クリーン歴8年/スタッフ歴6年)
第6章 生き方を探りつづけて 相良翔
(Fさん/ 30代/男性/覚せい剤・睡眠薬/クリーン歴1年未満/スタッフ歴2年)

Ⅲ ベテランスタッフ編
第7章 回復はつまらない 相良翔
(Gさん/40代/男性/咳止め薬/クリーン歴23年/スタッフ歴21年)
第8章 あるとき「あっもうぜんぶどうでもいいや」と思った 南保輔
(Hさん/ 60代/男性/覚せい剤/クリーン歴24年/スタッフ歴24年)
第9章 職員が入寮者の足を引っぱることがないように 中村英代
(Iさん/男性/ 50代/シンナー/クリーン歴24年/スタッフ歴24年)
第10章 君が地元にダルクを作ったら素晴らしいね 中村英代
(Jさん/男性/40代/覚せい剤/クリーン歴20年/スタッフ歴9年)
第11章 いつか誰かに「いっしょにやっていこう」と言いたい 南保輔
(Kさん/ 50代/男性/覚せい剤/クリーン歴19年/ボランティアスタッフ歴10年)

用語解説
おわりに―誰もが生きやすい社会へ 相良翔

編者|editor

南保輔(みなみ・やすすけ)
現在、成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科教員。著書に『海外帰国子女のアイデンティティ―生活経験と通文化的人間形成』(単著,恒星社厚生閣,2000年)。論文に「薬物使用経験を『わかる』の3基盤―「矯正教育プログラム(薬物非行)」の質的分析」(『コミュニケーション紀要』26: 1-30, 2015年),「引用発話・再演・リハーサル―フレームの複合性と経験の自在性」(中河伸俊ほか編『触発するゴフマン―やりとりの秩序の社会学』新曜社,148-157, 2015年)など。

中村英代(なかむら・ひでよ)
現在、日本大学文理学部社会学科教員。著書に『社会学ドリル―この理不尽な世界の片隅で』(単著,新曜社,2017年),『摂食障害の語り―〈回復〉の臨床社会学』(単著,新曜社,2011年)。論文に「『ひとつの変数の最大化』を抑制する共同体としてのダルク―薬物依存からの回復支援施設の社会学的考察」(『社会学評論』66(1): 498-515,2016年)など。

相良翔(さがら・しょう)
現在、埼玉県立大学保健医療福祉学部助教。著書に『現代社会論―社会学で探る私たちの生き方』(共著,有斐閣,2015年)など。論文に「ダルクにおける薬物依存からの回復に関する社会学的考察―『今日一日』に焦点をおいて」(『福祉社会学研究』10: 148-170,2013年)「薬物依存からの『回復』に向けた契機としてのスリップ―ダルク在所者へのインタビュー調査から」(『保健医療社会学論集』25(2): 63-72,2015年)など。

著者|author

森一平(もり・いっぺい)
現在、帝京大学教育学部教員。著書に『概念分析の社会学2―実践の社会的論理』(分担執筆,ナカニシヤ出版,2016年),論文に「授業会話における発言順番の配分と取得―『一斉発話』と『挙手』を含んだ会話の検討」(『教育社会学研究』94: 153-172,2014年)など。

伊藤秀樹(いとう・ひでき)
現在、東京学芸大学教育学部教員。著書に『高等専修学校における適応と進路―後期中等教育のセーフティネット』(単著,東信堂,2017年),『ライフデザインと希望』(分担執筆,勁草書房,2017年)など。論文に「薬物依存からの『回復』と『仲間』―ダルクにおける生活を通した『欲求』の解消」(相良翔と共著,『年報社会学論集』(29): 92-103,2016年)など。

 

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居場所―生の回復と充溢のトポス

居場所

生の回復と充溢のトポス

  • 萩原建次郎(著)/2018年3月
  • 2315円(本体)/四六判並製268頁
  • 装丁:長田年伸

「居場所がない」とはどのような経験か。いじめや不登校、少年事件、「普通」でいることの生きづらさをめぐる若者たちの語りを手がかりに、「居場所」の意味を探究する。
(ISBN 9784861105661)

目次|contents

はじめに
第Ⅰ部 居場所が問われる理由

第1章 居場所の原点とその変容
第2章 「普通」でいることの生きづらさ
第3章 若者が語る居場所の風景
第Ⅱ部 居場所についての共通了解の試み
第4章 居場所の意味と成立条件
第5章 居場所の存在論
第6章 存在充溢としての学びと自己形成空間の構想
第Ⅲ部 居場所が生まれる場を構想する
第7章 居場所が生まれる場の構想
第8章 居場所が生まれる空間デザインとかかわりの技法
第9章 居場所づくりとスタッフの魅力
第Ⅳ部 居場所論の射程
第10章 変容する青少年問題への社会教育的アプローチ
第11章 持続可能な共生社会の構想へ
おわりに
初出一覧

著者|author

萩原建次郎(はぎわら・けんじろう)
1968年埼玉県生まれ。横浜国立大学教育学部生涯教育課程社会教育コース卒業、立教大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。現在、駒澤大学総合教育研究部教授。教育人間学、社会教育学専攻。子ども・若者支援ネットワークづくり、地域の子どもの居場所づくり、ユースセンター運営、若者支援施策提言などにたずさわる。

 

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グロテスク・美のイメージ―ドムス・アウレア、ピラネージからフロベールまで

グロテスク・美のイメージ

ドムス・アウレア、ピラネージからフロベールまで

  • 武末祐子(著)/2018年2月
  • 3200円(本体)/四六判上製288頁
  • 装丁:中島衣美

建築から美術、文学へと横断し、洞窟(グロッタ)に始まるグロテスクの美をたどる
ルネサンス期に発掘されたネロ帝の黄金宮から
ピラネージの廃墟画を経て、19世紀フランス主義文学へ。
(ISBN 9784861105883)

目次|contents

はじめに
第1章 グロテスク装飾のインパクト
1 ネロ皇帝の黄金宮(Domus Aurea)
2 周縁性と境界性
3 同化力―隣接するものを巻き込む
4 表面性―シミと想像力
5 反転力―葉群を古代風に回す術
第2章 ピラネージの廃墟とグロテスクⅠ―Grotteschi
1 『グロッテスキ(Grotteschi)』
2 舞台装飾―『建築と透視図法、第一部』
3 エフェ(effet)という概念―美的効果
4 暖炉装飾
第3章 ピラネージの廃墟とグロテスクⅡ―Vedute di Roma
1 廃墟と植物
2 廃墟のハイブリッド性
3 化石アートとしてのグロテスク模様
第4章 一九世紀文学のグロテスク美学
1 ピラネージ作品の受容
2 ユゴーと『ノートル=ダム・ド・パリ』
3 ゴーティエと『グロテスクたち』
4 フロベールと『ボヴァリー夫人』
おわりに―合体と螺旋の時代に向けて

著者|author

武末祐子(たけまつ・ゆうこ)
西南学院大学文学部教授。西南学院大学文学部卒業。グルノーブル第三大学フランス文学博士課程修了。パリ第四大学フランス文学DEA取得。専門は19世紀フランス文学、研究テーマは文学・芸術におけるグロテスク美学。

 

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スイスの謎―経済の空間的秩序

スイスの謎

経済の空間的秩序

  • 加藤幸治(著)/2018年2月
  • 2700円(本体)/A5判並製202頁
  • 装丁:江森恵子(クリエイティブ・コンセプト)

ステレオタイプのスイス理解を超えるために―
言語・宗教・文化・制度面での「多様性」が拡がりつつあるにもかかわらず、スイスが国民国家として一体化しているのはなぜか? その謎を経済地理学的観点から解明する。
(ISBN 9784861105852)

目次|contents

第1章 スイスの空間的秩序を捉える意義とその方法
第2章 スイスの人口と産業の概要
第3章 農業の地帯性
第4章 スイスの製造業における「棲み分け」
第5章 第三次産業の遍在性と偏在性
第6章 地域間経済格差と人口移動
第7章 スイスとチューリッヒにおけるサービス経済化
第8章 スイス経済の空間的秩序

著者|author

加藤幸治(かとう・こうじ)
国士舘大学文学部教授。専門:経済地理学。
1969年生まれ。横浜市出身。横浜市立大学文理学部文科卒業。明治大学大学院文学研究科地理学専攻博士前期課程修了、博士後期課程退学。
広島大学文学部助手をへて、2001年より国士舘大学文学部。2005年、博士(地理学);明治大学。
2015年度国士舘大学学外派遣研究員制度にて、チューリッヒ大学地理学教室(Universität Zürich Geographisches Institut)にAkademischer Gast(Visiting Professor)として滞在。

 

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