19世紀フランスにおける女子修道院寄宿学校

19世紀フランスにおける女子修道院寄宿学校

  • 山内由賀(著)/2021年3月
  • 3600円(本体)/四六判上製256頁
  • 装丁:桂川潤

いかにして修道院寄宿学校は女子教育を担い続けてきたのか――
19世紀のフランス女子教育の中心であった修道院寄宿学校の史的変遷や教育活動の実態を、当時の社会体制をふまえ綿密に検証。女子教育の機運が高まるなかでの、教育と宗教的・国家的・社会的な権力との関係を解き明かし、性別や宗教といった多様な要因が教育に及ぼす影響を考察する。
(ISBN 9784861107351)

目次|contents

はしがき
序章 女子修道院寄宿学校を問うということ
第1節 問題の所在
第2節 研究の手法と構成
第1章 修道院寄宿学校の始まりから隆盛まで
第1節 修道院寄宿学校の始まり
第2節 フランス革命による修道院寄宿学校の閉鎖
第3節 世俗寄宿学校の登場と女子教育論
第4節 修道院寄宿学校に対する社会的認識
第2章 修道院寄宿学校の教育
第1節 寄宿生活
第2節 修道院寄宿学校における授業
第3節 「競争」と「褒賞」の活用
第4節 「針仕事」の二つの側面
第3章 女性と宗教教育
第1節 修道院寄宿学校における宗教教育
第2節 修道院寄宿学校で学んだ娘たち
第3節 女子教育における宗教教育の役割
第4節 カトリック教会にとっての女子教育
第4章 非宗教の女子教育をめざして
第1節 皇后ウジェニーと教育への関心
第2節 公教育大臣による修道院寄宿学校調査
第3節 女子中等教育講座の開講
第4節 女子医学校設立計画
第5章 修道院寄宿学校と女子リセ・コレージュ
第1節 第三共和政の成立と反教権主義政策
第2節 女子中等教育法の成立
第3節 女子リセ・コレージュの設立
第4節 対抗する修道院寄宿学校
終章 女子修道院寄宿学校とは何であったのか
第1節 一九世紀フランスにおける修道院寄宿学校の盛衰
第2節 宗教的な女子教育から非宗教的な女子教育へ
第3節 二〇世紀以降の修道院寄宿学校と男女教育の同格化
あとがき
引用文献および主要参考文献
索引

著者|author

山内由賀(やまうち・ゆか)
1986年兵庫県生まれ。聖心女子大学卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程研究指導認定退学、博士(人間・環境学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)を経て、現在は立命館大学、神戸女子大学非常勤講師。専門はフランス女子教育史、ジェンダーと教育。主な業績に「フランス第二帝政期における修道院寄宿学校の復興」『比較文化研究』No.110(2012年)、「19世紀フランスの女子教育における「針仕事」の変遷」『比較文化のまなざし』(2014年)、「フランス第二帝政期の修道院寄宿学校における「競争」と「褒賞」そして「罰則」――男子教育との比較を通して」『女性学年報』第38号(2017年)など。

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アジアの海を渡る人々―一六・一七世紀の渡海者

アジアの海を渡る人々

一六・一七世紀の渡海者

  • 上田信・中島楽章(編)/2021年3月
  • 5000円(本体)/四六判上製488頁
  • 装丁:桂川潤

「陸」の歴史から「海」の歴史へ――
中国、日本、ポルトガル、スペインなどの史料から、渡海者と外交・紛争の事例を多角的に分析。16~17世紀のアジア海域秩序の変転の諸相を明らかにする、グローバル・ヒストリーの試み。

(ISBN 9784861107290)

目次|contents

はじめに(中島楽章)
総説(上田信)
第Ⅰ部 中国と日本のあいだを往来した人々
第1章 最末期の遣明船の動向と「倭寇図巻」(須田牧子)
第2章 宋素卿東渡日本考―寧波事件の歴史的前提(山崎岳)
第3章 ある明代の知識人の日本認識―鄭舜功と『日本一鑑』(袁茂萍)
第4章 嘉靖期―隆慶期海禁緩和までの倭寇政策とその変容―『籌海図編』から見る(藤井美奈)
第5章 中世後期日本人の海洋活動と東南アジア交易(鹿毛敏夫)
第Ⅱ部 ポルトガル・スペイン・メキシコからの来訪者
第6章 渡海者から献策家(アルビトリスタ)へ―新キリスト教徒商人ドゥアルテ・ゴメス・ソリスの意見と企図(疇谷憲洋)
第7章 アルメニア商人は琉球に来たのか?―大航海時代の金銀島伝説と琉球(中島楽章)
第8章 メキシコ・クエルナバカ市カテドラル―長崎二六聖人の壁画をめぐって(宮田絵津子)
第9章 悲惨な海難事件の生存者たち―一六二五年ポルトガル船ノッサ・セニョーラ・デ・ギア号の広東遭難(李毓中)
第Ⅲ部 朝貢と外交
第10章 敵を知るなら味方から―朝鮮通信使はいかにして明使節から日本情報を「入手」したのか(米谷均)
第11章 台湾鄭氏と東南アジア―鄭氏最後の生命線(久礼克季)
第12章 日本文学のなかの鄭成功(寇淑婷)
第13章 琉球王国における漢詩の受容と展開(王尊龍)
執筆者紹介

訂正

第6章タイトルの「アトリビスタ」は正しくは「アルビトリスタ」です(目次、本文および帯)。
お詫びして訂正いたします。

編者|editors

上田信(うえだ・まこと)
立教大学文学部教授。専門領域は中国史・アジア社会論。著作に『海と帝国―明清時代』(講談社、2005年)、『シナ海域蜃気楼王国の興亡』(講談社、2013年)、『貨幣の条件―タカラガイの文明史』(筑摩書房、2016年)など。
中島楽章(なかじま・がくしょう)
九州大学人文科学研究院准教授。専門領域は中国社会史、東アジア海域史。著作に『明代中国の紛争と秩序―徽州文書を史料として』(汲古書院、2002年)、『徽州商人と明清中国』(山川出版社、2009年)、『大航海時代の海域アジアと琉球―レキオスを求めて』(思文閣出版、2020年)。

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一九四〇年代素人演劇史論―表現活動の教育的意義

一九四〇年代素人演劇史論

表現活動の教育的意義

  • 小川史(著)/2021年3月
  • 5000円(本体)/A5判上製336頁
  • 装丁:長田年伸

演劇を通して表現することをめぐる、自発的・主体的なあり方とは?
明治末期に民衆芸術として生まれ、昭和期の戦時体制で用いられた素人演劇の変遷を、その特性や社会状況から克明に考究。演劇と表現活動に含まれる教育的な意味を検討し、生活に根ざした表現による自他理解の様相を描き出す。
(ISBN 9784861107177)

目次|contents

はじめに
序論
第1節 研究の課題と意義
第2節 先行研究および資料
第3節 本書の構成
第1章 素人演劇の前史
第1節 地域への新劇の波
第2節 坪内逍遥の公共劇
第3節 素人演劇の戯曲分析
第2章 戦時下における素人演劇運動――自発性をめぐる総動員体制のジレンマ
第1節 素人演劇運動の誕生
第2節 演劇行政の展開
第3節 素人演劇運動の展開
まとめ
第3章 素人演劇運動の理論
第1節 理論の全般的傾向
第2節 生活協同化の推進
第3節 生活感情の表現
第4節 「生活訓練」の場としての舞台
まとめ
第4章 戦時下素人演劇運動の実際
第1節 地域における素人演劇運動の実態
第2節 素人演劇の戯曲に見る「新体制」の提示
第3節 素人演劇の指導と練習過程
第4節 上演における統合の様態――「観衆の導き方」から「国民の導き方」へ
まとめ
第5章 敗戦直後の素人演劇と表現の獲得
第1節 敗戦をめぐる経験の差異
第2節 敗戦直後の風景
第3節 民衆の精神的危機と演芸
第4節 農村における演劇活動――表現の獲得
まとめ
第6章 戦後労働者の素人演劇――自立演劇の展開過程
第1節 自立演劇をめぐる教育的な問題状況
第2節 自立演劇の成長と転換
第3節 自立演劇をめぐる諸問題
まとめ
第7章 演劇を通した表現と関係性への問いかけ――自立演劇の実践
第1節 労働者にとっての経験と表現
第2節 自立演劇の指導をめぐる問題
第3節 労働者の演劇実践
第4節 日常と関係性の捉え直し
まとめ
結論
あとがき

著者|author

小川史(おがわ・ちかし)
横浜創英大学こども教育学部教授。専門分野は社会教育史・演劇教育。早稲田大学大学院教育学研究科博士課程修了、博士(教育学)。主な著書・論文に『野の語り部――桑の里にひびきあう今むかし』(筑波書房)、「戦時下における素人演劇運動の研究――自発性をめぐる総動員体制のジレンマ」(「早稲田教育評論」18(1))、「平澤計七の戯曲にみる労働者の主体と暴力」(「社会教育学研究」51(2))。

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メディアとしてのミュージアム

メディアとしてのミュージアム

  • 町田小織(編)/2021年3月
  • 2500円(本体)/四六判並製302頁
  • 装丁:矢萩多聞

「ミュージアムは覚醒する」樺山紘一(印刷博物館館長・東京大学名誉教授)
「つむぐ」「つくる」「つなぐ」「つどう」「つかう」という5つのキーワードをもとに、現代のミュージアムの在り方を再考する。
【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書9】
(ISBN 9784861107399)

目次|contents

序章 メディアとしてのミュージアム(町田小織)
第Ⅰ部 メディアとしてのミュージアム―対話と共創の場
第1章 つむぐ 過去、現在、未来を司る運命の糸(町田小織)
コラム1 バルカン・バロック Balkan Baroque(1997)(町田小織)
第2章 つくる ハンセン病回復者が暮らす離島を「人権の島」に―国立療養所大島青松園にグランドオープンした社会交流会館(池永禎子)
コラム2 ダークツーリズム(町田小織)
第3章 つなぐ つながりに気づく場所(稲庭彩和子)
コラム3 あわい(町田小織)
第4章 つどう 世代・地域・文化を超えて(半田昌之)
コラム4 クロアチア地震とICOM(町田小織)
第5章 つかう 印刷博物館からのプロポーザル(樺山紘一)
コラム5 モニュメントの意味(町田小織)
第Ⅱ部 ミュージアムと国際社会―表現の自由、政策、プロパガンダ
第6章 展示のイデオロギー―表現の自由の葛藤(町田幸彦)
コラム6 サラエボ国立図書館(町田小織)
第7章 大日本帝国の「近代美術館」―徳寿宮と李王家美術館に見る「植民地主義的労働」(コウオジェイ マグダレナ)
第8章 ユーゴスラビアというパズル―旧ユーゴ内戦に関するミュージアムからみる記憶、想起、共感(町田小織)
第8章参考資料 「1995年~1996年の記憶」を記録した1999年を振り返る(町田小織)
終章 時空を超えて―「パンドラの箱」の彼方(町田小織)

編者|editor

町田小織(まちだ・さおり)
東洋英和女学院大学国際社会学部国際社会学科専任講師

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論理学 はじめの一歩―オイラー図とベン図で知る伝統的論理学

論理学 はじめの一歩

オイラー図とベン図で知る伝統的論理学

  • 菅沢龍文(著)/2021年3月
  • 1300円(本体)/A5判並製132頁

直観的・視覚的な理解を助けるオイラー図とベン図を活用しながら、古代ギリシア以来の伝統的論理学の基礎を学ぶ。確認問題付き。
(ISBN 9784861107382)

目次|contents

第1回 思考の三原則からはじめる
第2回 概念と判断
第3回 判断から推理へ(対当推理)
第4回 判断の「量」と「質」を変えて推理
第5回 オイラーの図で三段論法
【探究】三段論法(格式)は妥当なものがいくつか
第6回 オイラーの図で三段論法の誤謬論
第7回 オイラーの図で三段論法―表を作って考える
第8回 ベン図で直接推理を考える
第9回 ベン図で三段論法
【探究】ベン図で考える三段論法の誤謬論
第10回 結論からベン図で正しい三段論法を作る―妥当な三段論法の数と種類
【探究】ベン図で周延・不周延を扱う(関連)
第11回 仮言三段論法
第12回 選言三段論法・両刀論法
第13回 ジレンマから抜け出す方法
【探究】反駁・・・矛盾した結論を導く

著者|author

菅沢龍文(すがさわ・たつぶみ)
法政大学文学部教授。共訳書に、M・キューン『カント伝』(春風社、2017年)、J・シュルツ『カント『純粋理性批判』を読むために』(梓出版社、2008年)、I・マウス『啓蒙の民主制理論―カントとのつながりで』(法政大学出版局、1999年)がある。

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文化的に生きる権利―文化政策研究からみた憲法第二十五条の可能性

文化的に生きる権利

文化政策研究からみた憲法第二十五条の可能性

  • 中村美帆(著)/2021年3月
  • 4500円(本体)/A5判上製392頁
  • 装丁:長田年伸

コロナ禍において文化芸術分野がイベント自粛要請の影響を直に受ける中、「不要不急なものとして文化は後回しにされても仕方ないものなのか」「文化は社会にとって必要なのか」という問いが、改めて突き付けられた。
日本国憲法第二十五条第一項には「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」とある。本書では、文化政策を研究する筆者が、憲法第二十五条を、文化芸術に係る政策を実施する際の理論的基盤である「文化権」という理念の根拠規定として読むことの可能性と課題、そして本条文に「文化」という文言が含まれることの意義を明らかにする。

(ISBN 9784861107245)

目次|contents

図表一覧

はじめに 生存権における「文化」の意義

第一部 憲法第二十五条における「文化」
第1章 憲法第二十五条に関するこれまでの議論と課題

第二部 日本国憲法と「文化」
第2章 憲法第二十五条の成立の経緯
第3章 日本国憲法成立過程における「文化」
第4章 附帯決議「文化国家」概念にみえる敗戦直後の「文化」観

第三部 生存権と「文化」
第5章 戦前の生存権の思想史における「文化」
第6章 憲法第二十五条の「文化」の意義
第7章(結論) 文化政策からみた憲法第二十五条――文化権としての可能性

おわりに 文化と人権

謝辞

参考文献一覧
初出一覧
付表
索引

お詫びと訂正

本文中に編集上の不手際で以下のような誤りが生じました。謹んでお詫びして訂正いたします。
『文化的に生きる権利』正誤表

著者|author

中村美帆(なかむら・みほ)
専攻・専門は文化政策研究。静岡文化芸術大学文化政策学部准教授。東京大学法学部卒、同大学院人文社会系研究科文化資源学研究専攻博士課程単位取得満期退学、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員(DC2)、静岡文化芸術大学講師を経て、現職。
著作に「文化国家」「文化権」(小林真理編『文化政策の現在1 文化政策の思想』東京大学出版会、二〇一八年)、「文化政策とソーシャルインクルージョン―社会的包摂あるいは社会包摂」(小林真理編『文化政策の現在2 拡張する文化政策』東京大学出版会、二〇一八年)、「文化政策と法」(小林真理編『文化政策の現在3 文化政策の展望』東京大学出版会、二〇一八年)など。

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エチオピア帝国再編と反乱(ワヤネ)―農民による帝国支配への挑戦

エチオピア帝国再編と反乱(ワヤネ)

農民による帝国支配への挑戦

  • 眞城百華(著)/2021年3月
  • 4200円(本体)/A5判上製374頁
  • 装丁:中島衣美

「埋もれた声」を追う
1943年、エチオピア帝政期で最大規模の農民反乱が発生した。エチオピアの支配民族であったティグライ人が起こした「ワヤネ」と呼ばれるこの反乱の背景にあった、政府とティグライ人の対立、ティグライ農民と貴族の関係、エチオピアをめぐるイタリアやイギリスなど列強の意図を、文書史料調査と多数の現地聞き取り調査から探るとともに、会合を通して反乱を組織化する、主体的な農民たちの姿を描く。

(ISBN 9784861107214)

目次|contents

序章
第1章  エチオピアとティグライの政治と社会
第2章  ティグライ州の行政改革と中央政府の介入
第3章  アファール襲撃事件――慣習の復活と帝国軍による鎮圧
第4章  ワジラット事件――州政府と農民の武力衝突
第5章  ワヤネの組織と展開
第6章  ワヤネ――「反乱」への転化
第7章  ワヤネの帰結と中央集権化の確立
終章   ワヤネと農民

参考文献
インフォーマント一覧
用語解説
索引

著者|author

眞城百華(まき・ももか)
上智大学准教授。エチオピア史、アフリカ研究。
主な著作に、「民族の分断と地域再編――ティグライから見たエチオピアとエリトリアの100年」(小倉充夫編著『現代アフリカ社会と国際関係――国際社会学の地平』、有信堂、2012年)、「戦う女性たち――ティグライ人民解放戦線と女性」(石原美奈子編著『現代エチオピアの女たち――社会変化とジェンダーをめぐる民族誌』明石書店、2017年)、「北東アフリカにおける脱植民地化と国際秩序の再編――イタリア植民地処理と地域対立の萌芽」納家政嗣・永野隆行編『帝国の遺産と現代国際関係』勁草書房、2017年)など。

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イタリア・宝塚・2・5次元―多彩な演劇世界をめぐって

イタリア・宝塚・2・5次元

多彩な演劇世界をめぐって

  • 鈴木国男(著)/2021年3月
  • 2900円(本体)/四六判並製316頁
  • 装丁:中島衣美

コンメディア・デッラルテ、エリザベート、テニミュ……
演劇文化を織りなすさまざまなジャンルを読み解き、そのつながりを探る。
演劇の豊かさを再発見する旅への招待。

(ISBN 9784861107375)

目次|contents

第1部 イタリア演劇――仮面からリアリズムへ
第1章 顔と仮面
第2章 イタリアの世紀末
第3章 廃墟の幕切れ─―『女の一生』と『ナポリ女百万長者』
第4章 ルキーノ・ヴィスコンティの演劇活動
コラム 間奏曲Ⅰ

第2部 宝塚歌劇――変容と拡大
第1章 宝塚大劇場誕生
第2章 トゥーランドット変容
第3章 エリザベート変容
第4章 現代演劇における「世界」の構築――宝塚歌劇団とスタジオ・ライフ
第5章 宝塚歌劇における2・5次元
コラム 間奏曲Ⅱ

第3部 2・5次元ミュージカル――2次元と3次元のあわいに
第1章 2・5次元ミュージカル概観
第2章 2・5次元ミュージカルの発展
第3章 『テニミュ』世界の構築

あとがき
参考文献
図版一覧
初出一覧

著者|author

鈴木国男(すずき・くにお)

東京大学イタリア文学科卒業
共立女子大学文芸学部教授

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American Measure: William Carlos Williams’s Vision of Free Verse

American Measure

William Carlos Williams’s Vision of Free Verse

  • 吉田亞矢(著)/2021年3月
  • 5000円(本体)/A5判上製144頁
  • 装丁:矢萩多聞

これぞアメリカ詩のリズム!
アメリカ独自のリズムを生涯かけて追求した現代詩人ウィリアム・カーロス・ウィリアムズの苦吟の軌跡を辿る。本文英語。

(ISBN 9784861107320)

目次|contents

Acknowledgments
List of Abbreviations
List of Illustrations
Introduction
Chapter 1 The Embodiment of Freedom
Chapter 2 So Much Depends Upon a Variable Foot
Chapter 3 Ut pictura poesis
Chapter 4 A Recognizable American Idiom
Chapter 5 Asphodels
Coda
Notes
Bibliography
Index

著者|author

吉田亞矢(よしだ・あや)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(人間・環境学)。現在、京都大学国際高等教育院特定講師。専門は、アメリカ文学(特にアメリカ現代詩)。主な論文に、William Carlos Williams Review 37 (2020) 所収の“Surrealistically ‘glazed with’ the American Idiom: Williams’s Translations from French Verse and Prose” がある。

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現代民俗学考―郷土研究から世界常民学へ

現代民俗学考

郷土研究から世界常民学へ

  • 佐野賢治(編著)/2021年3月
  • 13000円(本体)/A5判上製1068頁
  • 装丁:桂川潤

「現代社会における民俗研究の意義」「仏教民俗研究の新視角」「“モノ”語り―民具・地域博物館・文化創生」「民俗比較と国際常民文化研究」の4分野、42編の論稿から成る、佐野賢治古稀・神奈川大学退職記念論集。
(ISBN 9784861107085)

目次|contents

まえがき―新時代の民俗学  佐野賢治

Ⅰ 現代社会における民俗研究の意義
フレデリック・ルシーニュ   住民・地域社会による民俗学知識の自主的利用―「主体化」の理論と総合的現代民俗学の可能性
渡部鮎美   過疎・高齢化地域に住み続ける生活像の形成―新潟県十日町市松代・松之山地域の出稼ぎ者を事例に
高倉健一   ヘリテージツーリズムと聖地巡礼―観光スタイルの日中比較
鈴木英恵   次世代につながる獅子舞―復活と中断を繰り返す芸能の特徴
白井正子   地域をつなぐ成島八幡神社の継承と民俗―棟札の語る文化
會澤健裕   姉崎正治の“民間信仰”研究―「信夫山」と高山樗牛、鷹野弥三郎をめぐって
大友真希   民具と民藝をつなぐもの
藤川美代子   「よい石花菜」とは何か―台湾東北角におけるGelidiaceaeの採集・加工・売買をめぐる民族誌的研究
小泉優莉菜   ポスト・キリシタン試論
サイモン・ジョン   日本における端午の節句―浜松まつりの事例からみる内外の対立

Ⅱ 仏教民俗研究の新視角
佐野賢治   “福田”考序説―日本的仏教受容の一側面
小村純江   現在の鎌倉地域における妙見―民俗学的視点から
西田英明   相模大山縁起成立の歴史的背景
大橋克已   佐久に遺る一遍の踊念仏―念仏儀礼の継承と変容
近石哲   禅宗篤信地域における民俗宗教序説―奥州市にみる御内法(隠し念仏)信仰の特徴と軌跡
大田黒司   天草における民俗信仰の諸相とその背景
小野寺佑紀   熊野灘沿岸における石経の習俗―尾鷲市須賀利の石経を事例として
古谷野洋子   沖縄県宮古地方のミロク信仰―ミロク御嶽の信仰と「沖縄ミロク会」の活動から
八田悠吏那   弥勒から「ミルク」―家神信仰の聖空間と韓国式仏教文化との関係について
根敦阿斯尓   チベット仏教におけるラマ僧の役割―フフホト市域の出家と継承の事例を中心に
英萄   内モンゴル牧畜地域におけるチベット仏教寺院について―通遼市ジャロード・ホショーを中心に
張曉林   チベット仏教美術タンカの現状―青海省同仁県を中心に

Ⅲ “モノ”語り―民具・地域博物館・文化創生
内山大介   会津鋸の生産と流通―鋸鍛冶と金物卸商の近現代
小椋裕樹   東北地方の木地製作用手引ろくろ―ユニークな構造の背景を探る
坂井美香   かちかち山考―昔話を民俗学的に読む、試論
市東真一   呪具としての団扇―唐招提寺うちわ撒きを事例に
對馬陽一郎   福島県只見地方の武術文書
萩谷良太   鹿島信仰と常総の地域社会―色川家の日記を通して
岡本夏実   地域博物館における民具収集―近年の事例より
磯本宏紀   地域の総合博物館における民俗展示と民俗学―博物館での隣接領域との接点と基盤
大西万知子   地域博物館と文化創生 戦争の記憶を語り継ぐ―記憶の場所としての広島平和記念資料館
阿部宇洋   農村文化研究所と佐野賢治―置賜に残したもの

Ⅳ 民俗比較と国際常民文化研究
蒋明超   薩摩の石敢當の中国伝来の可能性―倭寇や唐人町を中心に
余志清   「宗族再興」からみる中国少数民族の移住伝説と族譜―貴州省プイ族の事例を中心に
程亮   狐仙祭祀の普遍性と地域性―湖北省と東北・華北地方との比較を中心に
王海翠   豚頭供物に見る中国農村の民俗信仰―中国河北省邯鄲市唐荘村を中心に
白莉莉   文化の翻訳から文化の外訳へ―モンゴル族の祭祀文化の外訳を事例に
那仁畢力格   蒙古と漢族の合同祭儀
張高娃   モンゴル人と星の民間信仰―内モンゴルを中心として
ホビト   モンゴルの旧月名について―漢文資料・モンゴル占星術の古文書及び従来研究を中心に
鍋田尚子    ベトナム・フエ地域における陰暦一月九日の新年儀礼
李德雨   在外韓国人の食文化の実在と比較民俗学的試論

あとがきにかえて―佐野ゼミ風景から  編集委員会

佐野賢治教授年譜・業績

執筆者紹介

編者|editor

佐野賢治(さの・けんじ)
一九五〇年静岡県生まれ、つくば市在住。東京教育大学文学部、筑波大学歴史人類学研究科修了後、愛知大学・筑波大学教員を経て現在、神奈川大学歴史民俗資料学研究科教授、(公財)農村文化研究所長、日本民具学会長、野外文化教育学会副会長を務め、比較民俗研究会を主宰。日本学術会議連携会員、文化庁文化財専門委員、神奈川大学日本常民文化研究所長、日本ユネスコ協会連盟未来遺産委員会委員などを歴任。編著書に、『虚空蔵菩薩信仰の研究』(吉川弘文館、一九九六)、『星の信仰』(渓水社、一九九四)、『現代民俗学入門』(吉川弘文館、一九九六)、『西南中国納西族・彝族の民俗文化』(勉誠出版、一九九九)、『ヒトから人へ』(春風社、二〇一一)、『宝は田から』(春風社、二〇一六)など。文学博士。

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