「共感」へのアプローチ―文化人類学の第一歩

「共感」へのアプローチ

文化人類学の第一歩

  • 渥美一弥(著)/2016年4月
  • 2000円(本体)・四六判並製196頁
  • 装丁:長田年伸

「共感」する力を養い、世界の見方を広げる
「文化」「婚姻」「ジェンダー」「医療」など、テーマごとに設けられた問いに答えながら読み進むことで、文化人類学的な「ものの見方」を身につける入門書。異文化の世界に対して自ら問いを発し、「共感」する力を養う。
(ISBN 9784861104978)

目次|contents

第1章 文化:なぜ生まれた子供に「奴隷」と名づけるのか?
第2章 ジェンダー:なぜ「女医」というのに「男医」といわないのか?
第3章 婚姻:なぜ父は娘と結婚できないのか?
第4章 通過儀礼:なぜ「子供」と「大人」を区別するのか?
第5章 環境と文化:なぜ「自然」と「人工」を区別するのか?
第6章 信仰・信念体系:なぜクリスマスを祝ったあとに初詣に行くのか?
第7章 医療と文化:なぜ熱が出て咳をすると「風邪をひいた」というのか?

著者|author

渥美一弥(あつみ・かずや)
1954年生まれ。自治医科大学医学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。専攻は文化人類学(カナダ先住民サーニッチの「文化」復興運動についての研究)。
著書に『苦悩とケアの人類学―サファリングは創造性の源泉になりうるか?』(共著、世界思想社、2015年)など。

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赤いレトロな焙煎機―遥かなる南米大陸をめざして

赤いレトロな焙煎機

遥かなる南米大陸をめざして

  • 玉川裕子(著)/2016年4月
  • 1500円(本体)/四六判変形上製166頁
  • 装丁:根本眞一(クリエイティブ・コンセプト)

一瞬の青い炎よ燃えあがれ カフェ・ロワイヤルわたくしのため

珈琲鑑定士資格取得のため単身ブラジルへ。
私的な旅日記と短歌から垣間見られる作者の孤独、自己認識。

「この歌文集は、あきらかに、反私性の方向を目指している。しかし、その底に、作者の孤独や、自己認識を読みとろうとすれば、それも可能なのだ」(岡井隆「跋文」より)

(ISBN 9784861104954)

目次|indexs

はじめに

第1章 カフェの逸品ものがたり
カフェ・オレ/シナモンコーヒー/カフェ・ロワイヤル/アイリッシュコーヒー/ホット・モカ・ジャバ/トルココーヒー/コピ・ルアク/水出しコーヒー/アンティーク・カフェ/キリマンジェロ/カフェ・ノワール/オルゴール館/赤いレトロな焙煎機/夕陽が沈みきらないうちに/割合の無限/カフェ・フラッペ/クールに淹れる/果実ほのぼのハワイコナ/ネルドリップ
第2章 カフェの街から
御堂筋/時差のむこうに/ひかりの海/サントス/カフェの授業/クラスメイト/マスクの少年/コーヒー農園(ファゼンダ)/ブラジルの霜/週末の旅/長距離バス/海辺のバザール/北東部(ノルデスチ)/大瀑布(イグアス)/銀色の音
第3章 その後
秋の終日/冬の消しゴム/船便
第4章 ブラジルagain
大湿原(パンタナール)/アマゾン

跋文 岡井隆

著者|author

玉川裕子(たまがわ・ゆうこ)
広島大学大学院文学研究科修士課程修了。コーヒーの商社勤務がきっかけで、クラシフィカドーラ(珈琲鑑定士)資格取得のためブラジルへ単身渡航。現在、コーヒー教室を開催し、ブラジル民族文化研究センターの研究員としても活躍中。

 

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日本統治下台湾の教育認識―書房・公学校を中心に

日本統治下台湾の教育認識

書房・公学校を中心に

  • 呉宏明(著)/2016年4月
  • 3500円(本体)・四六判上製・330頁
  • 装丁:矢萩多聞

占領期の台湾ではどのような初等教育が行われていたのか?
台湾の伝統的な教育機関である「書房」と、日本統治時代に日本語教育を推進する目的で設立された「公学校」の変遷を様々な資料から考察。当時の初等教育の実相を明らかにする。★2刷出来
(ISBN 9784861105050)

目次|contents

はじめに
第1章 台湾における書房教育
第2章 日本統治下台湾における書房と公学校(1)
第3章 日本統治下台湾における書房と公学校(2)
第4章 日本統治下台湾における書房と公学校(3)
第5章 『帝国議会』における植民地教育をめぐる議論
第6章 日本統治下台湾の日本人教員―台湾総督府講習員をめぐって
第7章 日本統治下台湾における民族主義教育の思想と運動―『台湾民報』・『台湾新民報』を中心に
第8章 近代日本の台湾認識―『台湾協会会報』・『東洋時報』を中心に
第9章 日本統治下台湾における台湾人父兄の教育要求―『台湾民報』・『台湾新民報』を中心に
第10章 日本統治下台湾における台湾教育会
第11章 伊沢修二と視話法―楽石社の吃音矯正事業を中心に
おわりに
初出一覧

著者|author

呉宏明(くれ・こうめい)
1946年、岡山県生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士課程修了。京都精華大学人文学部教授。著書に、『こうべ異国文化ものしり事典』(編著、神戸新聞総合出版センター2006年)、クリス・シュート『義務教育という病い―イギリスからの警告』(訳書、松籟社、2003年)、『南京町と神戸華僑』(共編、松籟社、2015年)など。

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徂徠と崑崙

徂徠と崑崙

  • 末木恭彦(著)/2016年3月
  • 3500円(本体)・四六判上製・252頁
  • 装丁:桂川潤

江戸時代を代表する儒学者・荻生徂徠の学問とは?
儒学の紹介・祖述にとどまらず独自の儒学を構成し、後代に多大な影響を与えた徂徠と、弟子の一人である山井崑崙。二人の思想を対比的に捉えその核心に迫る。
(ISBN 9784861104947)

目次|indexes

1 荻生徂徠の論語観
2 荻生徂徠の聖人観―孔子聖人考
3 荻生徂徠の「学」解釈
4 『七経孟子考文』攷
5 山井崑崙の尚古思想
6 荻生徂徠の漢字認識
7 『七経孟子考文』凡例の考察
8 『論語徴』の君子像

 

 

著者|author

末木恭彦(すえき・やすひこ)
1952年生まれ。東京大学大学院中国哲学専門課程博士課程退学(所定単位修得)。東海大学教授を経て、現在駒澤大学総合教育研究部文化学部門教授。

 

 

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オール・アバウト・ラブ―愛をめぐる13の試論

オール・アバウト・ラブ

愛をめぐる13の試論

  • ベル・フックス(著)/宮本敬子・大塚由美子(訳)/2016年3月
  • 2300円(本体)・四六判仮フランス装・276頁
  • 装丁:長田年伸

全米ベストセラー、初の邦訳!
人種やセクシュアリティによる抑圧を批判し、消費社会のなかで
消費できないものと出会う歓びを訴える。

「この本はいかにして愛に戻るのかを語るものだ。愛の変容の力について
希望に満ち喜びにあふれた見方を提供しつつ、愛する技術について
根本的に新しい考え方を与えるものである。私たちが再び愛するために
しなければならないことを教えてくれる」(本文より)
(ISBN 9784861104923)

品切

目次|indexes

はじめに
序章 恩寵―愛に触れて
第1章 明晰さ―愛に言葉を与える
第2章 正義―子ども時代の愛のレッスン
第3章 誠実―愛に忠実なれ
第4章  献身―愛を私の中に存在させよう
第5章 スピリチュアリティ―神聖なる愛
第6章 価値観―愛の倫理に従って生きること
第7章 貪欲―ただ愛せよ
第8章 共同体―愛と交わり
第9章 相互性―愛の核心
第10章 ロマンス―甘美な愛
第11章  喪失―生と死のなかで愛すること
第12章  癒し―あがないの愛
第13章  運命―天使が愛を語るとき
訳者あとがき
参考文献

 

著者|author

ベル・フックス (bell hooks, 1952-)
現代アメリカを代表する文化・社会批評家、思想家、教育者。
フェミニズム批評史における記念碑的作品となった
Ain’t I A Woman: Black Women and Feminism
(1981) 以来、毎年のように著作を発表している。
文化研究や思想(とりわけ視覚芸術、映画、音楽、ポピュラー・カルチャー)の領域で、
人種、ジェンダー、階級、セクシュアリティを論じる黒人知識人の代表的存在である。
現在、ケンタッキー州、ベリア大学アパラチア文化研究センター特別教授。

訳者|translators

宮本敬子(みやもと・けいこ)
西南学院大学教授。
専門はアメリカ文学・文化、アフリカ系アメリカ文学、ジェンダー・フェミニズム思想、トニ・モリスン。
著書に『アメリカン・ロードの物語学』(金星堂 2015 年)(共著)、
訳書にラルフ・コーエン編『世界文学史はいかにして可能か』(成美堂 2011 年)(共訳)。

大塚由美子(おおつか ゆみこ)
北九州市立大学・西南学院大学非常勤講師。
専門はアメリカ文学およびカナダ文学、女性作家研究、マーガレット・アトウッド研究。
著書に『マーガレット・アトウッド論―サバイバルの重層性「個人・国家・地球環境」』(彩流社 2011 年)、
訳書にコラル・アン・ハウェルズ他編『[ケンブリッジ版]カナダ文学史』(彩流社 2016 年刊行予定)(カナダ文学会訳・共訳)。

 

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日中比較産業史―取引慣行と制度に見る戦前期日中経済の特質

日中比較産業史

取引慣行と制度に見る戦前期日中経済の特質

  • 四方田雅史(著)/2016年2月
  • 3700円(本体)・A5判並製・336頁
  • 装丁:長田年伸

統計的アプローチが浮かび上がらせる、近代東アジア経済の実相
戦前期における日本と中国の在来産業を、取引慣行や中間組織などの制度的観点から比較し、両国経済の歴史的特質を抽出。
東アジアを基盤とした労働集約的産業の「制度間競争」「産業システム間競争」の諸相を解明する試み
(ISBN 9784861104862)

目次|indexes

第Ⅰ部 戦前日本・中国の「産業システム」比較
第1章 磁器産地、景徳鎮・有田の「産業システム」比較
第2章 花莚産地の「産業システム」比較
第3章 メリヤス製造業の「産業システム」比較
第4章 ゴム製品製造業の「産業システム」比較
第Ⅱ部 共通の経済制度をめぐる戦前日本・中国の「分岐」
第5章 日本と中国で生糸検査所の成果がなぜ異なったのか?
第6章  取引所制度の受容からみた戦前日本・中国の経済社会
第7章  日本と中国における企業文化の「基層」をめぐって
第Ⅲ部 戦前日本・中国間の経済交流・摩擦・調整
第8章 「 声価」の政治経済学
第9章  戦前日本・台湾における模造パナマ帽の「産業システム」比較
終章 結論と展望

 

著者|author

四方田雅史(よもだ・まさふみ)
1972年生まれ。早稲田大学経済学研究科博士後期課程満期退学。博士(経済学)。現在静岡文化芸術大学文化政策学部准教授。専門は近代の日本・アジア経済史。
著書に『地域と越境―「共生」の社会経済史』『農の6次産業化と地域振興』(いずれも共著、春風社刊)がある。

 

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フィリップ・ラーキン―愛と詩の生涯

フィリップ・ラーキン

愛と詩の生涯

  • 高野正夫(著)/2016年3月
  • 3200円(本体)・四六判上製・292頁
  • 装丁:矢萩多聞

「英国の最も偉大な戦後の詩人」の想像力の源泉は何だったのか。
奔放な女性関係、ピーターラビットへの偏愛、イェイツからの影響……
これまでにない視点から詩人ラーキンの姿を明らかにする。
(ISBN 9784861104770)

目次|indexes

1 人生と自己愛
2 交際と社会、批評と詩との関わり
3 結婚と妻
4 『北航船』に見られるW・B・イェイツの影響
5 詩人と亡霊との関わり
6 「気高い生者」と「気高い死者」
7 ラーキン没後のイギリス演劇界に見られる関心と評価
8 悲しい家とモニカ・ジョーンズ
9 ナーサリーライムとの関わり
10 モニカ・ジョーンズへの手紙に見られるピーターラビットへの愛着
11 「おとぎ話」と「もしも彼女が」に見られるナーサリーライムの要素

 

著者|author

高野正夫(たかの・まさお)
駒澤大学大学院博士課程満期修了。現在、駒澤大学文学部教授。著書に『感性の宴―キーツ、ワーズワス、ブレイク』(篠崎書林)、『フィリップ・ラーキンの世界―「言葉よりも」愛を』(国文社)、共訳書にノースロップ・フライ『同一性の寓話』(法政大学出版局)などがある。

 

 

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つながりの民族誌―中国摩梭人の母系社会における「共生」への模索

つながりの民族誌

中国摩梭人の母系社会における「共生」への模索

  • 金縄初美(著)/2016年2月
  • 5000円(本体)・A5判上製・472頁
  • 装丁:長田年伸

「走婚」と呼ばれる「妻問い婚」を今なお維持している中国少数民族・摩梭(モソ)人。「共生」という視点から社会と人々の意識の変化をいきいきと捉え、母系社会構造の全体像を綿密に探った民族誌!
(ISBN 9784861104879)

目次|indexes

序章  母系社会のいま
第1 章 雲南省と調査地の概要
第2 章 婚姻と家族形態
第3 章 宗教活動
第4 章 神話と祭儀
第5 章 異文化受容の現状
第6 章 民族意識の形成と変化
終章  母系社会のこれから

 

著者|author

金縄初美(かねなわ・はつみ)
西南学院大学教授。専門は文化人類学・民俗学。中国少数民族の文化と変容や少数民族文化の保存活動などを研究テーマとしている。

 

 

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EU統合を読む―現代ヨーロッパを理解するための基礎【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書3】

EU統合を読む

現代ヨーロッパを理解するための基礎

  • 小久保康之(編著)/2016年3月
  • 2500円(本体)・四六判並製・282頁
  • 装丁:矢萩多聞

EUはどのように危機を乗り越え、発展してきたのか?
歴史、経済、法律から各国の最新事情まで、各分野の第一人者が分かりやすく解説。難民・テロ問題を考えるうえでも必読の一冊!
【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書3】
(ISBN 9784861104831)

『週刊エコノミスト』(2016年4月5日)「話題の本」に紹介されました。

目次|indexes

第1章:EU統合の概要―歴史・制度・政策(小久保康之)
第2章:ヨーロッパ統合と市民―EU市民の政治参加と世論(田中俊郎)
第3章:EUの制度と政策のイノベーション―新しい政体・欧州ガバナンスの仕組みとデモクラシー(福田耕治)
第4章:EUの経済統合:市場統合と単一通貨ユーロの発展―なぜユーロは崩壊しないのか(田中素香)
第5章:EU法という新しい法体系―EU法を知らずにEU、そして世界を理解できるのか(須網隆夫)
第6章:EUの対外関係―「普通の国」ではないEU諸国と世界(植田隆子)
第7章:人道援助・市民保護と共通外交安全保障政策―EU圏内と圏外の安定化を目指して(植田隆子)
第8章:フランスと欧州統合―理念と各政権の政策(渡邊啓貴)
第9章:EU統合と現代ドイツ―ドイツはヨーロッパの一員として振舞い続けるのか(森井裕一)
第10章:EU統合と現代イギリス―イギリスはなぜEU統合から距離を置こうとするのか(田中俊郎)

 

編者|editor

小久保康之(こくぼ・やすゆき)
東洋英和女学院大学国際社会学部教授・現代史研究所長、日本EU学会理事(事務局長)。専攻は国際政治学、EU・ヨーロッパ政治論。主な著書に『現代の国際政治』ミネルヴァ書房(2014)、『EUの国際政治』慶應義塾大学出版会(2007)がある。

 

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物語らないアニメーション―ノーマン・マクラレンの不思議な世界

物語らないアニメーション

ノーマン・マクラレンの不思議な世界

  • 栗原詩子(著)/2016年3月
  • 3500円(本体)・A5 判上製・148 頁
  • 装丁:長田年伸

実験アニメーションの先駆者 ノーマン・マクラレン
ストーリーに還元されることのない、映像全体に張り巡らされた作家特有の話法・技法を注視。
映像と複雑に絡み合ったマクラレンの音楽的関心を探求する。
(ISBN 9784861104930)

目次|indexes

『隣人』―唯一の物語アニメーション
マクラレンの名から呼び覚まされる2つの技法
カナダ民謡プロジェクト
物語(ストーリー)なきユーモア
純粋幾何的に生み出される世界
音楽的造詣の深まり
結びにかえて
あとがき
マクラレン作品一覧
『隣人』『カノン』『シンクロミー』採譜例
参考文献

 

著者|author

栗原詩子(くりはらうたこ)
音楽修士(東京藝術大学)、芸術工学博士(九州大学)。九州大学芸術工学研究院助教を経て、西南学院大学国際文化学部准教授。主な訳書に『若いピアニストへの手紙』(共訳、音楽之友社)ボスール『現代音楽を読み解く88のキーワード』(音楽之友社)などがある。

 

 

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