敗戦・憂国・東京オリンピック―三島由紀夫と戦後日本

敗戦・憂国・東京オリンピック

三島由紀夫と戦後日本

  • 洪潤杓(著)/2015年8月
  • 3000円(本体)/四六判並製・344頁
  • 装丁:桂川潤

「欧米的」と「日本的」の狭間で揺れる
「戦前・戦後の連続性」「身体」「アイデンティティと歴史」「大衆消費社会」「アメリカナイズ」「ナショナリズム」「天皇制」などの観点から三島作品を分析。
戦後日本社会を鋭く受け止め、時代の変化を受容しつつ抵抗した三島像に迫り、戦後日本の表象を考察する。
(ISBN 9784861104633)

 

目次|indexes

第一章 三島由紀夫「憂国」における一九三六年と一九六〇年―不満から矛盾へ
第二章 三島由紀夫「十日の菊」における同一化への眼差し―〈見られる〉肉体の美学
第三章 三島由紀夫『美しい星』における〈想像された起源〉―純潔イデオロギーと純血主義
第四章 三島由紀夫と大衆消費文化―「自動車」「可哀さうなパパ」を中心に
第五章 「下らない」安全な戦後日本への抵抗―三島由紀夫「剣」における戦後日本の表象
第六章 三島由紀夫と一九六四年東京オリンピック―国際化と日本伝統の狭間で
第七章 〈現人神〉と大衆天皇制との距離―「英霊の声」を中心に

著者|author

洪 潤杓(ホン・ユンピョ)
1974年、韓国・春川生まれ。2009年、筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程終了。博士(文学)取得。高麗大学校非常勤講師、同大学のBK21中日言語文化教育研究団研究教授を経て、現在誠信女子大学校日語日文学科助教授。専門、日本近現代文学。

 

 

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随想 西田哲学から聖霊神学へ

随想 西田哲学から聖霊神学へ

  • 小野寺功(著)/2015年8月
  • 3500円(本体)/四六判並製・460頁
  • 装丁:桂川潤

キリスト教の日本への受肉を生涯のテーマにしてきた著者畢生の論考集。
岩手の風土の中で育まれた少年の感性がいかに世界の思想を受け入れ格闘してきたか、身を削るような思索の過程を跡づける。
著者が自らの思想遍歴を語るインタビューを併録。
(ISBN 9784861104640)

「読売新聞」(10/25)に書評が掲載されました。
評者は若松英輔氏(批評家)です。
コチラよりお読みいただけます。「思想の地下水脈探る」

 

目次|indexes

1 西田哲学の研究
2 西田幾多郎論
3 『善の研究』について
4 西田幾多郎とキリスト教
5 場所的論理とキリスト教的世界観
6 西田哲学における「述語的論理主義」の意味するもの
7 江渡狄嶺と西田幾多郎
8 逢坂神学と西田哲学
9 キリスト教の聖霊論的理解
10 現代思想と神
11 聖霊と場所
12 ダンマとプネウマ
13 西田哲学から聖霊神学へ
14 日本における神学の形成をめざして
対談(小野寺功×三浦衛)

著者|author

小野寺功(おのでら・いさお)
1929年岩手県生まれ。上智大学大学院哲学研究科修了。清泉女子大学名誉教授。主な著書に『絶対無と神―京都学派の哲学』(2002年)『聖霊の神学』(2003年)『大地の文学 [増補]賢治・幾多郎・大拙』(2004年、以上春風社)がある。

 

 

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増補改訂 器としての身體―土方巽・暗黒舞踏技法へのアプローチ

増補改訂 器としての身體

土方巽・暗黒舞踏技法へのアプローチ

  • 三上賀代(著)/2015年8月
  • 3600円(本体)B5 判並製・256 頁
  • 装丁:長田年伸

土方巽から直接教えを受け現在も舞踏をつづける著者が、稽古ノートと体験をもとに土方巽・暗黒舞踏技法を解明する。
現在も世界中で拡大を続ける舞踏〈Butoh〉。
舞踏はどう評価され、位置づけられてきたのか。
「灰柱」「虫の歩行」……創始者・土方巽が独特の言語で表した暗黒舞踏技法とは?
『器としての身體』(ANZ堂、1993年)にさらなる研究の成果を加えた増補改訂版。
(ISBN 9784861104657)

 

目次|indexes

まえがき
序 課題と方法―土方暗黒舞踏技法への一歩
Ⅰ 生い立ちと原風景―『病める舞姫』を中心に
Ⅱ 時代背景と思想形成―上京から体験舞踏まで
Ⅲ 土方の主要作品と技法―二七年間の軌跡
Ⅳ 土方暗黒舞踏技法―「なる」身体
Ⅴ 「歩行」と「型」―舞踏技法を支えるイメージ
Ⅵ 消える構造―土方巽と芦川羊子のワークショップから
結 器としての身体―刻々の変貌
補章 土方巽・暗黒舞踏の受容と変容
1 野口体操と三木形態学を手掛かりに
2 研究現状・論文剽窃問題および東洋的身体論からの試み
あとがき
資料編

著者|author

三上賀代(みかみ・かよ)
舞踏家。京都精華大学教授。徳島県生まれ。お茶の水女子大学国文科卒、同大大学院博士課程修了(学術博士、舞踊学)。土方巽、野口三千三に師事。現在、とりふね舞踏舎を主宰し、国内外で舞踏公演を行う。共著に久保健編『「からだ」を生きる―身体・感覚・動きをひらく5 つの提案』(創文企画、2001年)がある。

 

 

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哲学 はじめの一歩

哲学 はじめの一歩

  • 立正大学文学部哲学科(編)/板橋勇仁、村上喜良、田坂さつき、村田純一、湯浅正彦、金井淑子、松永澄夫、竹内聖一(著)/2015年8月
  • 3241円(本体)/四六判並製・全四巻函入・各巻約110頁・分売不可
  • 装丁:矢萩多聞/装画:鈴木千佳子

〈哲学する〉ってどんなこと?
「生きる」「〈私〉であること」「心」「行動する」
日常にひそむ4つのテーマから〈哲学すること〉へ足を踏み出す。
全ての人のための哲学入門。
(ISBN 9784861104596)
日本図書館協会選定図書

重版出来!


 

目次|indexes

第1巻 生きる
第1章:生きることに意味はあるのか【板橋勇仁】
第2章:死について【村上喜良】
第3章:「生きていること」を見つめて【田坂さつき】
第4章:生きるための技術【村田純一】
第2巻 〈私〉であること
第1章:〈私〉であること【湯浅正彦】
第2章:〈自分〉とは誰のことか【板橋勇仁】
第3章:われの三つの位相【金井淑子】
第4章:意味世界を生きる【松永澄夫】
第3巻 心
第1章:心はどこにあるのか【村田純一】
第2章:私の〈私〉との関係【金井淑子】
第3章:善悪は実在するか【竹内聖一】
第4章:愛する【田坂さつき】
第4巻 行動する
第1章:人はみな利己主義者か【竹内聖一】
第2章:自由という難問【湯浅正彦】
第3章:行動の論理【松永澄夫】
第4章:幸福を求める人間【村上喜良】

 

著者|authors

板橋勇仁/村上喜良/田坂さつき/村田純一/湯浅正彦/金井淑子/松永澄夫/竹内聖一(掲載順)

 

 

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美しき汚れーアーサー・マンビーとヴィクトリア朝期女性労働者の表象

美しき汚れ

アーサー・マンビーとヴィクトリア朝期女性労働者の表象

  • 吉本和弘(著)/2015年8月
  • 3000円(本体)四六判上製・266 頁
  • 装丁:長田年伸

英国紳士と女性労働者。階級を超えたスキャンダラスな愛から女性の肉体労働とジェンダー表象をさぐる―
女性労働者の写真を集めていたヴィクトリア朝時代の弁護士・詩人アーサーと、下層階級の女性肉体労働者ハナ。
階級を超えた二人の愛情関係を、豊富な写真資料をもとに考察。
写真という当時最新のテクノロジーが果たした役割についても論及する。
(ISBN 9784861104428)

 

目次|indexes

第1章 アーサーとハナの物語
第2章 女性労働者の肖像
第3章 「手」の隠喩と労働の記号論
第4章 女性労働者の黒さと男性化
第5章 ハナが観たバイロンの悲劇『サルダナパラス』
第6章 階級・ジェンダーの表象と写真の登場

著者|author

吉本和弘 (よしもと・かずひろ)
県立広島大学国際文化学科教授。著作に『イギリス イメージ横断―表象と文学』(共編,春風社2011)、『英文学の内なる外部―ポストコロニアリズムと文化の混交』(山崎弘行編,松柏社2003)がある。

 

 

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神奈川ゆかりの作家たち

神奈川ゆかりの作家たち

  • 最賀進(著)/2015年7月
  • 1500円(本体)/四六判並製・130頁
  • 装丁:矢萩多聞

読んで、味わい、ぶらっと神奈川。日本文学再発見。
多くの文豪が訪れ、暮らし、愛した神奈川。
神奈川ゆかりの文豪20人の代表作5編を選び、魅惑の書き出しを掲載。
ゆかりの地のエピソードをほのぼのとしたイラスト付きエッセイで紹介。作家名とゆかりの地を印した地図付。
(ISBN 9784861104626)

 

本書登場の作家とゆかりの地
川端康成(由比ヶ浜)/芥川龍之介(鵠沼海岸)/夏目漱石(塔頭帰源院)/尾崎紅葉(江ノ島)/吉川英治(伊勢佐木町)/泉鏡花(岩殿寺)/有島武郎(旧横浜税関庁舎)など…20名

著者|author

最賀進(さいが・すすむ)
1930年東京都品川区生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、文藝春秋入社。宣伝事業局長を経て、1988年定年退職。その後、(有)SAIGAハウスを設立、広告代理業を営み、現在に至る。

イラスト|illustrator

得地直美(とくち・なおみ)
イラストレーター。書籍、雑誌を中心に活動。主な仕事に『本屋図鑑』(夏葉社)、『突撃! よこはま村の100人―自転車記者が行く』(春風社)など。

 

 

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いないも同然だった男

いないも同然だった男

  • パトリス・ルコント(著)/桑原隆行(訳)/2015年7月
  • 1800円(本体)/四六変型判・上製・188頁
  • 装丁:コトモモ社

名前:ジェラルド(ありふれた名前)
職業:模範的な銀行員(窓口には誰も並ばない)
家族:南米へ移住(置き去りにされたけれど気にしない)
年齢:三十歳そこそこ(誰にも誕生日を祝われない)
取るに足りない、影の薄い存在…。「誰にも見えない男」は美しい同僚へ愛を伝えるため、自分の存在を証明するため、英仏海峡を泳いで渡る計
画を立てるが…。
フランス映画の巨匠ルコントの最新作は、ちょっとまぬけで哀しい男の物語。
(ISBN 9784861104589)
日本図書館協会選定図書

★好評既刊パトリス・ルコントの本★
小説
ショートカットの女たち
リヴァ・ベラ
愉しみは最後に―二人のひどく不器用な自殺志願者の往復書簡
インタビュー集
映画はやめる―パトリス・ルコント、自作を語る

著者|auteur

パトリス・ルコント(Patrice Leconte)
フランスの映画監督。『レ・ブロンゼ』、『髪結いの亭主』、『橋の上の娘』など。近年はアニメーション映画『スーサイド・ショップ』や小説などの創作に励む。

訳者|traducteur

桑原隆行(くわはら・りゅうこう)
福岡大学教授。著書に『フェティシズムの箱』(大学教育出版)。パトリス・ルコント『ショートカットの女たち』、『リヴァ・ベラ』、『愉しみは最後に―二人のひどく不器用な自殺志願者の往復書簡』、インタビュー集『映画はやめる―パトリス・ルコント、自作を語る』、レイモン・ジャン『カフェの女主人』(いずれも春風社)など、現代フランス小説の訳書多数。

 

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北の商都「小樽」の近代―ある都市の伝記

北の商都「小樽」の近代

ある都市の伝記

  • 内藤辰美(著)/2015年7月
  • 3900円(本体)/四六判上製・434 頁
  • 装丁:矢萩多聞

北海道開発や北方領土政策の影響をじかにうけた近代都市「小樽」。
明治国家の北方政策を色濃く反映した近代都市は、いかにして形成され、発展したのか?
「国家」と「コミュニティ」という二つの視点から、その過程を詳細にたどる。
(ISBN 9784861104503)
日本図書館協会選定図書

 

目次より|indexes

序章 近代都市の生成と発展
第1章 小樽における都市形成と階層・コミュニティ―名望家と労働者・下層民
第2章 都市と紛争(Ⅰ)―戦前の小樽における勢力と社会紛争
第3章 都市と紛争(Ⅱ)―戦前期小樽における港湾ストライキ
第4章 都市と社会事業―都市小樽の発展と戦前の小樽における社会事業
第5章 都市の生成・発展と住民組織―戦前の小樽市に関する若干の資料的検討
第6章 都市と炭鉱―都市小樽の経済的成長と幌内炭鉱の労働者
第7章 漁業集落高島における階層構造と社会移動―小林徳三郎を中心に
付章

著者|author

内藤辰美(ないとう・たつみ)
山形大学名誉教授。著作に『市民文化と地方都市―自立的地方都市の可能性』(恒星社厚生閣、2001年)、『地域再生の思想と方法』(恒星社厚生閣、2001年)、『生命化社会の探求とコミュニティ―明日の福祉国家と地域福祉』(恒星社厚生閣、2011年)『中心と周縁―タイ、天草、シカゴ』(春風社、二〇一三年)など。

 

 

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レリギオ―〈宗教〉の起源と変容【横浜市立大学新叢書6】

レリギオ

〈宗教〉の起源と変容

  • 三上真司(著)/2015年7月
  • 3000円(本体)/四六判並製390頁
  • 装丁:矢萩多聞

religioに隠された秘密とは?
「宗教」を意味するreligion の語源であるラテン語「レリギオ」religio は本来何を意味したのか。
聖書、アウグスティヌスから、ニーチェ、アレントらの議論までをたどり、その謎に迫る。
(ISBN 9784861104527)

◆横浜市立大学新叢書「発刊の辞

書評サイト「HONZ」で紹介されました

目次|contents

第1章 Religioの本来の意味と二つの極
第2章 Religioの原初の極―その起源と意義
第3章 家族「宗教」の消滅と一神教の生成
第4章 ディオニューソスあるいはreligioの分裂

著者|author

三上真司(みかみ・しんじ)
1958 年(昭和33)年生まれ。横浜市立大学国際総合科学部教授。主な著書・翻訳書に『もの・言葉・思考―形而上学と論理』(東信堂2007)、『正典の再構築』(彩流社2004)など。

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アンドレ・バザン―映画を信じた男

アンドレ・バザン

映画を信じた男

  • 野崎歓(著)/2015年6月
  • 2300円(本体)/四六判上製・230頁
  • 装丁:細野綾子

新訳『映画とは何か』の理解を深める一冊!
トリュフォーを監督として育て上げ、映画批評の金字塔『映画とは何か』を著したアンドレ・バザン。
彼の美学は没後半世紀を超え、現代アジア映画、宮崎アニメにも通じるのか。
名仏文学者による待望の映画論。
(ISBN 9784861104565)
日本図書館協会選定図書

★「映画本大賞2015」(キネマ旬報社)第6位に選出されました!
★「まえがき」と本文の一部をお読みいただけます →コチラ
★刊行を記念してトークイベント&サイン会を開催します →終了しました。ありがとうございました。

 

目次より|indexes

第1章  開放されたスクリーン
『市民ケーン』という事件/サルトルVSウェルズ…
第2章  映画にとって現実とは何か―バザンによるロッセリーニ
トリノの聖骸布/「証明することではなく、ただ示すこと」…
第3章 残酷さの倫理
エリッヒ・フォン・シュトロハイム、残酷さの輝き/映画と死の体験…
第4章 文芸映画の彼方へ
「不純な映画」のために/『田舎司祭の日記』の成功…
第5章 「寡黙さ」の話法―バザンと現代台湾映画
台湾映画、香港映画のほうへ/蔡明亮、緘黙の果てに…
第6章 バザン主義 VS 宮崎アニメ
アニメを観るバザン?/宮崎駿的空間…

著者|author

野崎歓(のざき・かん)
1959年、新潟県生まれ。フランス文学者。東京大学大学院人文社会系研究科・文学部仏文科教授。
2001年、『ジャン・ルノワール 越境する映画』(青土社)でサントリー学芸賞、2006年に『赤ちゃん教育』(青土社)で講談社エッセイ賞、2011年に『異邦の香り―ネルヴァル『東方紀行』論』(講談社)で読売文学賞を受賞。
2015年2月に『映画とは何か』(共訳、岩波書店)を翻訳・刊行したばかり。

 

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