浅草 2011-2016―六区ブロードウェイ 日本人の肖像

浅草 2011-2016

六区ブロードウェイ 日本人の肖像

  • 初沢克利(写真)/2017年5月
  • 7000円(本体)/B5判変形520頁
  • ブックデザイン:Hd LAB

巷にはびこるまやかしの価値観は通用しない。
この街には、日本人の抱えている本質的矛盾がいかなるものかの一端が見える。

観光の街であり、芸能の街であり、そしてそれだけではない浅草の姿。
たしかにそこにあるけれど見えていなかったもの、たしかにそこにいるけれど見えていなかった人々が立ち現れる。つねに古いものと新しいものの混在する街浅草の、2010年代のドキュメント。
(ISBN 9784861105470)

 

写真集『浅草2011-2016』推薦のことば(推薦者50音順)

浅草の風景のなかには、なにを纏おうと、なにも着ていなくても、輝けるステージがあります。

雨宮衣織(踊り子 浅草ロック座所属)

 

かすかに体験した浅草の黄金時代は、いま俤(おもかげ)が失せた。せめて、浅草っ子の生の体温を、記憶だけでなく記録(しゃしん)に残したい。

荒俣宏(作家)

 

家は戦前まで浅草だったので、思い出をよく聞いた。子供の私には浅草は匂いの強い町だった。露店が多く、色濃い生活感。この写真集はどこか懐しい。

神山彰(明治大学教授)

 

どこからかやってきて、またいなくなってしまう人たちなのに、
江戸の昔からずっとそこにいるような気もする。
この人たちが浅草なのだ。

木下直之(東京大学教授)

 

芸能と娯楽の街、浅草。
本書の写真にある浅草を訪れた人と暮らす人の飾らない表情と佇まいは、江戸末期の浅草の浮世絵や明治中期の浅草の写真の中の人たちのそれと共通するものだ。
二〇一〇年代の浅草の街と人を記録してくれた初沢氏の仕事に感謝!

西条昇(浅草芸能史研究家・江戸川大学准教授)

 

芸人を育ててくれる街・浅草。
いつも舞台からみなさんの顔を見ています。
ん、この顔、見たことある、かも!

ナイツ(漫才師)

写真|photographer

初沢克利(はつざわ・かつとし)

早稲田大学仏文科中退、東京写真専門学院卒業。1972年に渡仏する。モンパルナスに居住しながらパリの写真を撮りはじめ日本、フランスの広告界で活動する。パリのモンパルナスにあるカフェ「セレクト」で撮ったパリの人々の写真を現地にて個展を開催。
1983年帰国。「モンパルナス・深夜の客」/ 富士フォトサロン、「パリ・美し都の四半世紀」/ 三越恵比寿店、その他などで個展を開催する。写真集に『MONTPARNASSE-深夜の客』(シティ出版)、『パリ・美し都の四半世紀』(集英社)などがある。『フジ子・ヘミング 我が心のパリ』(阪急コミニュケーションズ)にて写真を担当。

http://www.hatsuzawa-studio.net/

 

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〈フォーク〉からの転回―文化批判と領域史

〈フォーク〉からの転回

文化批判と領域史

  • 小長谷英代(著)/2017年4月
  • 4300円(本体)/四六判上製216頁
  • 装丁:長田年伸

アメリカ独自の「フォーク」は、どう見いだされ、位置づけられてきたか?
「ヴァナキュラー」「アート」「パブリック・カルチャー」「オラリティ」「パフォーマンス」
という5つのキーワードから、19世紀から現代にいたる民俗学・文化人類学の研究動向、
美学・美術史学など「文化」を扱う隣接分野との関係、そして学術領域と社会の相互関係を掘り下げる。
(ISBN 9784861105357)

目次|indexes

まえがき
1 「ヴァナキュラー」―「文化」への超領域的視点
2 「アート」―「フォーク」と「プリミティヴ」の展示、学術領域、社会運動
3 「パブリック・カルチャー」―アメリカ的「フェスティヴァル」の系譜とスミソニアン
4 「オラリティ」―アメリカの「バラッド」における「他者」とナショナリズム
5 「パフォーマンス」―「ポスト」領域の民俗学
あとがき
事項索引・人名索引

著者|author

小長谷英代(こながや・ひでよ)
ペンシルヴァニア大学大学院・人文科学科卒業。Ph.D。
現在、早稲田大学・社会科学総合学術院・教授。
専門:文化人類学・民俗学、カルチュラル・スタディーズ
主著:『アメリカ民俗学−歴史と方法の批判的考察−』(岩田書院)(共編訳)、Manly Traditions: The Folk Roots of American Masculinities. (Indian Univ. Press)(共著)、他。

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哲学 はじめの一歩 働く

哲学 はじめの一歩 働く

  • 立正大学文学部哲学科(編)/板橋勇仁、木村史人、竹内聖一、田坂さつき(著)/2017年3月
  • 1500円(本体)/四六判並製126頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞

〈哲学すること〉のきっかけは、いろんなところにひそんでいる。
仕事、芸術、身体障害、お金の4つのテーマを切り口に
「働く」ことを考える、高校生・大学新入生のための哲学入門。
(ISBN 9784861105425)

目次|indexes

序(竹内聖一・木村史人)
人はなぜ働くのか(竹内聖一)
働くことにとって芸術とは何か(板橋勇仁)
「働く」と「働き」(田坂さつき)
宝くじが当たったので、働くのやめます(木村史人)

同時刊行
哲学 はじめの一歩 楽しむ』(立正大学文学部哲学科 編)

好評既刊
哲学 はじめの一歩』(立正大学文学部哲学科 編)

 

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哲学 はじめの一歩 楽しむ

哲学 はじめの一歩 楽しむ

  • 立正大学文学部哲学科(編)/松永澄夫、村上喜良、村田純一、湯浅正彦(著)/2017年3月
  • 1500円(本体)/四六判並製126頁
  • 装丁・レイアウト:矢萩多聞

〈哲学すること〉のきっかけは、いろんなところにひそんでいる。
ファッション、人生、幸福、フィクションの4つのテーマを切り口に
「楽しむ」ことを考える、高校生・大学新入生のための哲学入門。
(ISBN 9784861105418)

目次|indexes

序(湯浅正彦)
服を着る、それとも楽しむ?(村上喜良)
人生を楽しむ(村田純一)
幸福について(湯浅正彦)
フィクションの楽しさを例に「楽しむ」ことを考える(松永澄夫)

同時刊行
哲学 はじめの一歩 働く』(立正大学文学部哲学科 編)

好評既刊
哲学 はじめの一歩』(立正大学文学部哲学科 編)

 

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表象の京都―日本映画史における観光都市のイメージ

表象の京都

日本映画史における観光都市のイメージ

  • 須川まり(著)/2017年3月
  • 3000円(本体)/四六判上製400頁
  • 装丁:根本眞一(クリエイティブ・コンセプト)

細部に宿る京都を凝視する!

映画の中に現れる「表象としての京都」は、
戦後どのような変化を遂げてきたのか。
映画と観光の相関史。
(ISBN 9784861105371)

目次|indexes

第1部 映画における京都の風土
第1章 吉村公三郎が描く観光都市京都の境界線
第2部 映画における京都の観光都市化
第2章 文化・観光・京都を巡る戦後の日本映画――小津安二郎の視座
第3章 観光体験と映画観賞――中村登作品を中心に
第3部 映画における京都の都市景観
第4章 1990年代以降の映画における京都の自然景観
第5章 観光都市化がもたらした表象

◆取り上げる主な映像作品
溝口健二監督『祇園の姉妹』/小津安二郎監督『晩春』ほか
吉村公三郎監督『偽れる盛装』/木下惠介監督『カルメン故郷に帰る』
中村登監督『我が家は楽し』ほか/相米慎二監督『お引越し』
周防正行監督『舞妓はレディ』/水田伸生監督『舞妓Haaaan!!!』
松本佳奈監督『マザーウォーター』/小林達夫監督『カントリーガール』

著者|author

須川まり(すがわ・まり)
1986年生まれ。同志社大学政策学部卒業。
京都大学人間環境学研究科修士課程、博士後期課程修了。
京都大学・博士(人間環境学)学位取得。奈良県立大学特任講師。

 

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人生の調律師たち―動的ドラマトゥルギーの展開

人生の調律師たち

動的ドラマトゥルギーの展開

  • 藤川信夫(編著)/2017年3月
  • 4500円(本体)/A5判上製456頁
  • 装丁:長田年伸

身体障害、差別、非行などの人生の困難な場面で、人はいかに支援しあうのか?
ゴッフマンの演劇理論をもとに、実践的共同研究のための方法論を構築し、豊富な事例分析から〈支援者・被支援者〉の相互行為を読み解く。教育と福祉をつなぐ人間学的論集。
(ISBN 9784861105401)

目次|contents

はじめに(藤川信夫)

第Ⅰ部 方法論的展開
第1章 動的ドラマトゥルギーの展開(藤川信夫)
第2章 ミメーシスと儀礼のプロセスにおける身体知の創造(クリストフ・ヴルフ)
第3章 ゴッフマンの演劇的行為の理論からブルデューのハビトゥス概念へ(グンター・ゲバウアー)
第4章 ボーンザックのドキュメンタリー法による補完の試み――日本の朝の会儀礼とドイツの月曜の会儀礼の事例分析をもとに(高松みどり)
第Ⅱ部 事例研究
【舞台間の関係】
第5章 心理療法という舞台――裏舞台の機能と舞台の変容(上條史絵)
第6章 舞台の多重化について(藤田雄飛)
第7章 特別支援学校における「違和」と「調和」(神德圭二)
第8章 生野民族文化祭のドラマトゥルギー――在日コリアンによる「居場所」と「本当の自分」の探求の試み(金子真紀)
【身体】
第9章 教育現場と臨床現場をつなぐもの――オーディエンス実習の構想(中嶋尚子)
第10章 パフォーマーとしての俳優と教師――教育方法としての俳優養成方法(広瀬綾子)
【ユーフォリア】
第11章 男性同性愛者のカミングアウトとセクシュアル・ユーフォリア(高田賢)
第12章 asexualのドラマトゥルギー――AVENにおける定義の変遷に着目して(三宅大二郎)
【人類学的展開】
第13章 ニホンザルの子の遊び場面における舞台の展開(上野将敬)

結語(藤川信夫)
編者あとがき
執筆者紹介

編著者|editor

藤川信夫(ふじかわ・のぶお)
大阪大学大学院人間科学研究科教授。博士(教育学)。主な著書に『教育/福祉という舞台――動的ドラマトゥルギーの試み』(大阪大学出版会)などがある。

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新時代のやさしいトラウマ治療―NLP、マインドフルネス・トレーニング、 EFT、EMDR、動作法への招待

新時代のやさしいトラウマ治療

NLP、マインドフルネス・トレーニング、 EFT、EMDR、動作法への招待

  • 岡本浩一・角藤比呂志(編)/2017年3月
  • 2500円(本体)/四六判並製300頁
  • 装丁:矢萩多聞

【東洋英和女学院大学社会科学研究叢書4】
最新の臨床心理学の成果をもとに、PTSDに対するトラウマ治療の手法を、誰でも模倣できる形で提示・実演。
自然災害によるトラウマや、職場・家庭におけるパワハラ、セクハラ、DVにも短期間で効力を発揮する。
(ISBN 9784861105456)

目次|indexes

第1章 PTSDをどうとらえるか[角藤比呂志]
第2章 PTSDのストレス度の生理的測定[小林能成]
第3章 NLPの概要とNLPの即時治療技術[岡本浩一]
第4章 PTSDに対するEFT・EMDR[角藤比呂志]
第5章 トラウマに対する即時治療の実際[長谷川明弘]
第6章 PTSDに対するマインドフルネス[大谷彰]
第7章 トラウマ即時治療へのEMDRの適用[飯森洋史]
第8章 各治療技法における生理測定に基づく評価[小林能成]
鼎 談 臨床心理学の資質と資格[大谷彰×岡本浩一×角藤比呂志]

編者|editors

岡本浩一(おかもと・こういち)
東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得満期退学、社会学博士。
現在、東洋英和女学院大学人間科学部教授、社会技術研究所所長。
主な共著作に、『グローバリゼーションとリスク社会』(春風社)などがある。

角藤比呂志(かくとう・ひろし)
順天堂大学医学部精神医学教室助手を経て医学博士。
現在、東洋英和女学院大学大学院人間科学研究科教授・研究科長。
主な共著作に、『対人援助の技とこころ―心理療法再入門』(金剛出版)などがある。

 

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バルザック王国の裏庭から―『リュジェリーの秘密』と他の作品集

バルザック王国の裏庭から

『リュジェリーの秘密』と他の作品集

  • 宇多直久(編訳)/2017年3月
  • 2500円(本体)/四六判上製292頁
  • 装丁:桂川潤

バルザックの歴史小説『リュジェリーの秘密』の新訳と
この小説に至る私信、小品、断片等を執筆順に収録し、作家にしてリアリスト・バルザックの人物像をあぶりだす。
巻末に当時のパリ街路事典、歴史的登場人物の紹介文を併載。
(ISBN 9784861105449)

目次|indexes

Ⅰ  作品集
一  ヴィクトル・ラティエ宛の手紙(1830年7月)
二  クロッキー「パリの小僧のお礼の仕方」
三  ファンタジー「石のダンス」
四  「パリだより」第11信
五  「物乞うひと」
六  ジュルマ・カロー宛の手紙(1832年1月)
七  「パリからジャワへの旅」抄
八  ハンスカ夫人宛の手紙(1833年3月)
九  「神の木鐸たち」
十  ハンスカ夫人宛の手紙(1836年3月)
十一 ハンスカ夫人宛の手紙(1836年10月)

Ⅱ リュジェリーの秘密─哲学研究
第一章 シャルル九世の一夜
第二章 マリー・トゥシェ
第三章 策略対策略

付録
街路事典
人物紹介(登場順)

編訳者|editor

宇多直久(うだ・なおひさ)
1947年富山市生まれ。京都大学大学院文学研究科仏文学修士。
パリ第三大学第三課程博士(19世紀フランス文学・文明)。滋賀大学元講師。
著作に、『La Madone dans l’oeuvre d’Honoré de Balzac』(PU du Septentrion,《Thèse à la carte》, 1998)がある。

 

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素描・杉原千畝

素描・杉原千畝

  • 小谷野裕子(著)/2017年3月
  • 1800円(本体)/四六判並製216頁
  • 装丁:長田年伸

平和への願い、祈りと希望――
第二次世界大戦時に多くのユダヤ人を救った外交官・杉原千畝。彼の心のふるさとや、暮らしたさまざまな国の風景や人々を訪れ、丹念に集めた新知見をもとに杉原の人柄を描き出す。
(ISBN 9784861105289)

目次|contents

はじめに
前篇 希望の声(1986-2002)
「彼らも聴いたその声」(『金色の瞑想』より)
後篇 慈しみのまなざし(2003-2017)

著者|author

小谷野裕子(こやの・ゆうこ)
1946年中国大連生まれ。1967年京都女子大学短期大学部英文科卒業。夫の留学と駐在に伴い、家族でアメリカに住む。著書に英文エッセイ集From a town on the Hudson(1996年、タトル社)、From the Country of Kimonos(2006年、春風社)およびその日本語版として『金色の瞑想――もうひとつの日本・こころの旅』(2008年、春風社)がある。

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文化遺産はだれのものか―トルコ・アナトリア諸文明の遺物をめぐる所有と保護

文化遺産はだれのものか

トルコ・アナトリア諸文明の遺物をめぐる所有と保護

  • 田中英資(著)/2017年3月
  • 3700円(本体)/A5判上製320頁
  • 装丁:矢萩多聞

トロイ遺跡はギリシャのもの? トルコのもの?
それとも人類共通の遺産?

様々な時代の遺跡が重層的に残り、文化遺産の盗掘や返還の問題を抱えたトルコ。
政府・研究者・報道・コレクター・国際機関等、過去の痕跡をめぐる国内外の主張から、〈文化遺産〉という概念を問い直す。
(ISBN 9784861105487)

目次|indexes

序章    文化遺産をめぐるローカルとグローバル
第1章    2種類の「トルコ人」
第2章    トルコ人とトロイ人
―文化遺産と国民国家の「国土」
第3章    「歴史はその場所でもっとも正しく理解される」
―トルコにおける文化遺産の返還問題
第4章    自明の理としての「保護」
第5章    状況に応じた文化遺産の保護と破壊
結びにかえて

著者|author

田中英資(たなか・えいすけ)
1975年生まれ。ケンブリッジ大学大学院社会人類学博士課程修了(Ph.D)。
専門は社会人類学、文化遺産研究。2011年より福岡女学院大学人文学部准教授。

 

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