『日本教育行政学会年報―構造的危機の時代と教育行政学研究』第48号(日本教育行政学会編/2022年10月)に、ヘレン・M・ガンター著/末松裕基、生澤繁樹、橋本憲幸訳『教育のリーダーシップとハンナ・アーレント』の書評が掲載されました。評者は仲田康一先生(法政大学)です。「新たな改革の中に自らの新しい仕事を専門家が見出そうとしてきた結果、改革に適合的な特定の論・論者・論拠・処方箋のみが特恵的に扱われる状況が生み出されるに至った」
『近代教育フォーラム』第31号(教育思想史学会編/2022年9月)に、ヘレン・M・ガンター著/末松裕基、生澤繁樹、橋本憲幸訳『教育のリーダーシップとハンナ・アーレント』の訳者(橋本憲幸/山梨県立大学)による自著紹介が掲載されました。「組織のリーダーシップでなく教育のリーダーシップという表現でガンターが強調するのは、教員という教育の専門家が教育の目的から議論し始め、またそうするように他者にも働きかけ、別様の教育を構想し、実際に学校に生み出すことである」
『図書新聞』3563号(2022年10月22日)に鳥山純子 著『「私らしさ」の民族誌―現代エジプトの女性、格差、欲望』書評が掲載されました。
評者は嶺崎寛子先生(成蹊大学准教授)です。「これは著者の属人的魅力が書かせしめた、大変個人的な本である。だからこそ、面白い」
『アジア・アフリカ地域研究』第22-1号/2022年9月号に、田中雅一・石井美保・山本達也(編)『インド・剥き出しの世界』の書評が掲載されました。評者は菅野美佐子先生(青山学院大学)です。「それぞれの書き手が織りなす民族誌には,圧倒的な暴力を眼前にした人々の悲傷や恐怖,絶望だけでなく,そこからの回復や希望の営為も描かれることで,読み手はそれぞれの物語に次第に引き込まれていくのである.」
『図書新聞』3562号(2022年10月15日)に山本芳美、桑原牧子、津村文彦 編著『身体を彫る、世界を印す―イレズミ・タトゥーの人類学』の書評が掲載されました。
評者は平井倫行先生(國學院大學講師)です。「本書が拓いた地平から、新たなイレズミの「学術的」研究の可能性が発展する事を、心より望むものである」
月刊『教育』10月号(教育科学研究会編/2022年10月)に、石井拓児著『学校づくりの概念・思想・戦略―教育における直接責任性原理の探究』の書評が掲載されました。評者は葛西耕介先生(愛知県立大学)です。「「学校づくり」が生まれた1950年代半ばから、日本型福祉国家が形成された時期を経て、今日の新自由主義的教育改革期に及ぶものであり、圧倒的な分量の「学校づくり」実践をフォローする通史的研究となっている」
『比較教育学研究』第65号(日本比較教育学会編/2022年7月)に、坂口真康著『「共生社会」と教育―南アフリカ共和国の学校における取り組みが示す可能性』の書評が掲載されました。評者は橋本憲幸先生(山梨県立大学)です。「南アフリカ共和国の共生と教育と社会の現実がこぼれ落ちることがないよう何度も様々な角度から手を差し出し掬い取り、その実際の存在と展開を立体的に描き出した」
◆日本比較教育学会ウェブサイト:http://www.gakkai.ne.jp/jces/index.html
『異文化間教育』第56号(異文化間教育学会編/2022年9月)に、瀬尾悠希子著『多様化する子どもに向き合う教師たち―継承語教育・補習授業校におけるライフストーリー研究』の書評が掲載されました。評者は谷口ジョイ先生(静岡理工科大学)です。「補修授業校で教える3名の教師が、どのように教育に対する考えや価値観、信念を構築しそれを変化させるか」
◆異文化間教育学会ウェブサイト>学会誌最新刊:https://www.intercultural.jp/journal/journal-new/
『図書新聞』2022年9月17日号に、吉田文久著『ノー・ルール!:英国における民俗フットボールの歴史と文化』の書評が掲載されました。評者は中房敏朗先生(大阪体育大学教授)です。「著者は、二〇年近い現地調査を通して、民俗フットボールを近代スポーツの前史に位置づけてきた従来の研究に、疑問を抱く」